衣服や本などアイテム別で
オススメの押し入れ収納のテクニック

目次
第1章:一般的な押し入れの広さ・面積
第2章:事前に押さえておきたい押し入れ収納のポイント
第3章:押し入れ収納で使えるグッズ
第4章:アイテム別でオススメの収納方法
第5章:試して欲しい! 押し入れ収納術
第6章:押し入れのカビを取り除くには?
第7章:押し入れとクローゼットどっちが良いの?
まとめ

 布団や洋服、乾燥機などの家電製品を収納することが多い押し入れ。物のしまい方に気をつけたり、便利な収納グッズを使ったりすることで、通常よりもたくさんの物を収納できます。ここでは、その工夫の仕方をさまざまなアイデアをもとにご紹介します。

1章:一般的な押し入れの広さ・面積

時代の流れとともにサイズも変化しています

 押し入れの収納について考える前に、まずは押し入れの一般的な寸法についてご説明します。押し入れは間口180cm程度、奥行きは90cm程度のものがスタンダードですが、ライフスタイルや住環境の変化によって、その大きさは変化しています。和室よりも洋室が好まれるようになり、押し入れがわりにクローゼットを設置する家も増えてきました。

 最近では、押し入れをリフォームする人も出てきました。リフォームは床の補強や枠・建具の取りつけ、内装工事、押し入れの解体など、工程数によって費用が変わります。あらかじめ決めた予算によってリフォームの内容を決めるのも良いですが、自分の目的に応じてリフォーム内容を考えることをオススメします。ライフスタイルに合った収納スペースを作ることで、生活のストレスを減らせるからです。長く使うものだからこそ、納得のいく改良を目指しましょう。

2章:事前に押さえておきたい押し入れ収納のポイント

まずは収納するものを考えましょう

 押し入れに物を収納する前に考えて欲しいポイントがあります。以下の点を押さえながら、バランスの良い収納スペースを目指しましょう。

<押し入れのサイズを事前に調べる>

 物を収納する前に押し入れのサイズを調べておきましょう。測る箇所は開口部、奥行き、高さの3ヶ所です。メジャーなどを使って測りますが、具体的には以下のようにして確認しましょう。

・開口部

 開口部とは、押し入れで言うと出入り口のことです。開閉がふすまで行われる場合は、ふすまを片側に寄せ、手前の柱からふすままでの長さを測りましょう。
 押し入れのタイプによっては、左右で幅が違うものもあるので、両方とも測っておくようにしてください。ふすまではなく、開閉が開き戸などで行われるタイプの場合は、扉を開けた状態で長さを測ります。

・奥行き

 押し入れの奥行きを調べる場合は、敷居の内側から雑巾摺り(壁と床板が接している部分に打ちつけられた細い横木)までの長さを測ります。
 奥の壁から測ってしまうと寸法が変わってしまうので気をつけましょう。

・高さ

 上段と下段に押し入れが分かれている場合は、両方を測りましょう。メジャーは一番低い位置に当てて測ると、収納する物のサイズが大きすぎて入らないトラブルを防げます。

<押し入れのどこに収納するかを考える>

 押入れは「上段」と「下段」に分かれているのが普通です。中には押し入れの上に「天袋」といって、小さな収納スペースがついている場合もあります。天袋は高い位置にあるため、脚立などを使わないと物の出し入れがしにくくなります。このスペースに物を収納するときは、普段あまり使わない物をしまうようにしてください。

 上段、下段の使い方ですが、上段には使用頻度の高い物を収納します。重さがあり、出し入れが大変な物や、使用頻度の低い物は下段に収納するようにしてください。

 押し入れは布団を収納するために使われることが多いため、奥行きが十分あります。幅広な物も収納できるため便利ですが、奥と手前で収納する物を分けて置くとさらに使い勝手が良くなります。手前に使用頻度の高い物を置き、あまり使わない物は奥に収納すると、利便性が増します。収納をするときはチャレンジしてみましょう。

<収納する物の使用頻度を考える>

 布団、衣服、おもちゃなど、物の種類によって収納場所を分けるのもオススメですが、使用頻度が高い物と低い物であらかじめ分類しておくのも収納上のテクニックです。

 衣服でも使用頻度の高い物は手前に、そうでない物は奥にしまうなどの工夫をすることで、収納バランスが良くなります。年間を通して全く使わない物などは思い切って捨ててしまうのも一つの手です。

<収納道具の使いすぎに注意>

 押し入れのサイズを確認し、収納する物の分類が終わったら、収納道具を選びます。どの場所にどんな収納道具を使うかを事前に考えておくと、買い物をするときに余計な物を買わずに済みます。必要ならばメモをして、購入する物をまとめておきましょう。

 収納道具を使うと押し入れの収納効率が上がりますが、使いすぎには気をつけましょう。収納道具が余計なスペースを取ることがあるからです。使用する収納道具は最小限に抑えて、後から収納道具を買い足すのも収納上手になるためのポイントです。

<収納した物を快適に保てるアイテムも選んで>

 押し入れをうまく活用し、適切なアイテムを使うことで、従来よりもたくさんの物を収納できます。しかし、ただ物を収納するだけでは、湿気などで物がダメになってしまうこともあります。日常生活で使う物や、思い出の品などは、状態をそのままキープしておくためにも除湿や脱臭などが行えるアイテムを別に用意しておくことをオススメします。

第3章:押し入れ収納で使えるグッズ

コツを理解して、用途に合った選び方を

 押し入れ収納で試して欲しいアイテムはいくつかあります。以下を参考にして、収納力アップをめざしましょう。
取付板サイズと取付穴ピッチの確認

<押し入れハンガー・突っ張り棒>

 押し入れハンガーや突っ張り棒を使うことで、引き出しケースの上や、カラーボックスの奥の隙間を有効活用できます。物を吊して収納できるので、クローゼットとしての役割を押し入れにプラスできます。

 ハンガーを掛けて洋服を吊すのも良いですが、かごの取手部分を突っ張り棒に引っかけて、中にタオルなどの軽い物を収納するのもオススメです。

 ただし、あまりにも重すぎる物を吊るしたり、洋服を吊しすぎたりすると重量オーバーになります。突っ張り棒が落ちる原因にもなりますので、注意して使いましょう。
交換用のキャスターを用意する

<クリアケース>

 クリアケースを使うことで、物を1つの場所にまとめることが可能です。おもちゃ用、衣類収納用などに分けて外側に何が入っているかを書いておくと、必要な物をすぐに取り出すことができます。

 クリアケースを使うメリットは、中に何が入っているかを外から確認できることです。高さに余裕があるならば、重ねて使うのもオススメです。
古いキャスターを取り外す

<圧縮袋>

 圧縮袋を使うと、布団や洋服などをコンパクトに収納することができます。

 使い方は簡単で、収納したい物を袋の中に入れて吸引口から掃除機で空気を抜き取るだけです。大、中、小などサイズが分かれているので、収納する物の幅や厚さに合わせて選んでみましょう。
取りつけ穴を確認

<扇風機カバー>

 押し入れに扇風機を収納するときは、専用のカバーを使ってみましょう。

 窓つきで中身が見えるタイプや、ポケットにリモコンを収納できるタイプなどが、使い勝手が良くて便利です。ファスナーを閉めるとほこりから扇風機をしっかりとガードできるので、気になる方は探してみましょう。
取りつけ穴を確認

<除湿剤・防虫剤・脱臭剤など>

 押し入れは狭く、密閉性が高いため、夏場には湿気が高くなることがあります。除湿剤をあらかじめ用意しておくと、湿度を抑えることが可能です。

 合わせて防虫剤を使ったり、脱臭剤を使ったりすると、物のコンディションを長く良い状態に保てます。

第4章:アイテム別でオススメの収納方法

一手間加えることで収納効率がアップ

 押し入れ収納をするときは、収納する物の種類によって工夫の仕方が変わります。以下の方法を参考にして、すっきり収納を目指しましょう。

<衣服>

 衣服を収納するときは圧縮袋やクリアボックスを使うと、余計な幅を取りません。クリアケースの手前部分にラベリングをして、中に何が入っているか分かるようにしておくと、お目当ての洋服がすぐに見つかります。引き出し式ケースを重ねて使う場合は、目線よりも少し高い位置の引き出しにシーズンオフの洋服をしまっておきましょう。
 衣服は形がまちまちなので、形が揃っていない物に気をつけて収納することが大切です。防虫剤などを使うときは、効果切れに気をつけましょう。最近では効果が切れると色で分かるタイプも出ています。気になる方は探してみましょう。

<寝具>

 洋服と同じように、寝具もオンシーズンとオフシーズンがあります。防虫剤や除湿剤を入れて湿気の少ない場所に保管すると、再び出したときでも快適に使えます。圧縮袋などを使うことで扱いやすくなり、出し入れも楽になります。不織布などでできた毛布専用のケースもあるので、必要に応じて揃えましょう。

 寝具には布団の他、シーツや枕カバーがあります。これらは布団に比べて幅を取らないので、クリアケースに入れて保管するのもオススメです。

<家電>

 押し入れの中に家電を収納する場合は、以下の方法を実践してみましょう。上手に収納スペースや収納アイテムを使うことで、物の出し入れがスムーズにできます。

・アイロン…

 家庭用品の中でも使用頻度が高いアイロンは、出し入れしやすい位置に収納しましょう。
 押し入れの手前にそのまま置いても良いですが、セットで使う道具とともにかごにひとまとめにしておくのもオススメです。

・掃除機…

 掃除は日常的に行われるため、掃除機は押し入れの手前側か、一番下段の取り出しやすい位置に収納しましょう。分解しないと収納できない場合は、ノズルやホースなどをかごにまとめて収納するなどの工夫をしてください。

 かごは持ち手があるタイプを使うと、取り出すときに苦労しません。また、押し入れの下段に収納するときは、キャスターつきの台を使うのもオススメです。

・シーズンオフの家電…

 加湿器、家電ヒーター、扇風機などは次のシーズンになったらすぐに使えるようにしておくことが大切です。収納前にほこりを除去するなどして、必要ならばカバーをかけて押し入れにしまっておきましょう。
 扇風機に専用カバーを使っても良いですが、古くなったワイシャツやシーツなどをリメイクして代用するのも手です。ポケットを新たにつけるなどの工夫をすると、リモコンを一緒に収納できるので時間があるときにチャレンジしてみましょう。

<小物>

 手袋やマフラーなどの小物を収納する場合は、密閉袋を使いましょう。使う人ごとにアイテムを分けて収納すると、使いたいときすぐに物を取り出せます。ラックを使うなどすると、物が散らかる心配もありません。

<座布団>

 座布団はそのまま重ねるのではなく、専用袋にまとめておきましょう。取り出しやすいようにひもを取りつけておくと、使い勝手が良くなります。汚れ防止のビニールを敷いた段ボールに、座布団を立てて収納するのもオススメです。

<雑誌・書籍>

 雑誌や書籍などはラックに入れて収納してみましょう。重ねるとある程度重さが出るので、押し入れの下段にしまっておきましょう。

<紙袋>

 紙袋を収納する場合は、大きさ別に分けましょう。収納スペースに入りきらなくなったら処分するようにすると、余計な紙袋が増えません。大きな紙袋の中に小さな紙袋をいくつか収納するなどして、スペースを取らない工夫もしてみましょう。

<レジャー用品>

 海水浴グッズやスキー用品などは、シーズンごとに使う道具です。年間を通して使用回数が多くないので、押し入れの奥や天袋などに保管しておきましょう。浮き輪やビニールプールは収納前にベビーパウダーをかけておくと、ビニール同士がくっつかずにすみます。

<旅行グッズ>

 大きなスーツケースなどは収納スペースを取りがちですが、これ自体を収納道具として利用するのも手です。旅行グッズとセットでしまっておけば、旅行の準備をする手間を省けます。かばんなどはブックエンドを使って収納すると、型崩れを防げます。

第5章:試して欲しい! 押し入れ収納術

テクニックを駆使して上手に収納

 押し入れ収納では、他にも試して欲しい方法があります。ここではその一部をご紹介します。

<段ボール箱をアレンジ>

 引っ越しなどで使われる段ボールは、段ボールの側面に荷物用の取っ手をつけるなどすると、便利な収納アイテムに早変わりします。合わせて底にガムテープを貼りつけておくと底の補強にも繋がり、移動も楽になります。

<S字フックを使ってみる>

 ネクタイやベルトなどはくるくる巻いて収納するのも良いですが、S字フックを使って壁に掛けてしまうのもオススメです。引っかけるだけで良いので、収納の手間がかかりません。壁側にスペースがある場合はチャレンジしてみましょう。

<湿気・防カビ対策も>

 布団の下にすのこを敷き、通気性を良くするとカビ予防に繋がります。また、すのこの裏にキャスターを取りつけると可動式の台として使えます。下段に物をしまうときは、一緒に使ってみましょう。
 炭を使うと除湿と消臭の2つを行えますが、これは炭の断面に無数の孔(あな)があり、ここから水分や臭いのもとが吸収されるからです。湿気を防ぐには押し入れの両扉を適度に開けて、風通しを良くするなども大切です。夏場は扇風機で風を入れるなどして、湿度が高くならないように気をつけましょう。

第6章:押し入れのカビを取り除くには?

漂白剤を使ったり、業者に頼んだりしてみましょう

 押し入れにカビが見つかったときはどのようにすれば良いでしょうか? 除去のポイントをお伝えします。

<専用液を使って落とす>

 押し入れのカビは漂白剤や、カビ取り専用のスプレーを使って落とせます。しかし、あまりに強い専用液だと壁を傷める恐れがあるので気をつけなくてはなりません。カビを落とすときは押し入れの中身を全部出して、専用液がかからないようにしてください。そのとき、収納していた物にもカビが発生していないか確認するようにすることをオススメします。

 専用液を使う場合は、マスクや手袋をしてから作業を行うようにしてください。喚気をしながら専用液と濡らした雑巾を使ってカビを取り除き、終わったら壁がしっかりと乾くまで押し入れの扉を開けておきます。乾いたら物を収納スペースに戻して、作業は完了です。

<それでも落ちなかったら…>

 市販のカビ取り剤を使ってもカビが落ちなかった場合や、カビに対してアレルギーがある人は、専用の業者にカビ取りを依頼してみましょう。カビの臭いの除去なども行ってくれるので、清潔な状態に戻せます。

 どこに頼むかで予算が変わってくるので、複数の業者から見積もり書をもらって価格帯を確認することをオススメします。

第7章:押し入れとクローゼットどっちが良いの?

使い方や部屋の雰囲気に合わせることが肝心

 ほとんどの人は和室には押し入れ、洋室にはクローゼットがあるというイメージが強いかもしれません。しかし、今は和洋折衷の住まいも増えています。押し入れとクローゼットのどちらが良いかは使い手の好みや、部屋の雰囲気によって変わります。どちらも収納上のメリットがあるので、ライフスタイルに合った使い方をしてみることをオススメします。

 押し入れをリフォームでクローゼットに変更することもできますが、費用はもともとの押し入れの広さや、リフォーム前の状態、壁にクロスを追加するか、棚を新たに取りつけるかなどで変わりします。クローゼットの扉を何にするかでも変わるので、リフォームする前に業者に自分の希望を伝えておくようにしましょう。見積もり書を取り寄せてリフォームにかかる金額を見比べることで、予算を抑えられるケースもあります。工期がどれくらいかかるかにも注意して、希望に合うところを選んでください。

まとめ

 布団や紙袋、家電など、収納の仕方を工夫することで押し入れにさまざまな物を置くことができます。シーズンごとの使用頻度や物の大きさにも気をつけることで、余計なスペースも取りません。時には収納道具を使うなどして、押し入れ収納をより快適にしてみましょう。

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