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シールのキレイなはがし方とやっかいな粘着部分の対処方法
シールのキレイなはがし方とやっかいな粘着部分の対処方法
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ラベルやシールなど、食器や小物などを購入すると、製造メーカーや問い合わせ先などが書かれたステッカーや値札シールが貼られているものは少なくありません。
また、小さなお子さんがいるご家庭ではいつの間にか家具や壁、窓にキャラクターなどのシールがべたべたと貼られてしまっていたなどということも良くあることです。こういったシールやステッカーは、剥がそうとしても意外にきれいに剥がせないものです。
ラベルシールや名札などは剥がす途中でシールが破れてしまうこともありますし、貼られてから時間がたってしまったシールなどは接着剤が硬化してしまってなかなか剥がれず、無理に剥がすと接着剤が残りそれが汚れとなって余計に処理が難しくなるということもあります。
ではシールはどのように剥がせば良いの? そんな悩みを持つ方のために、シールの正しい剥がし方や専用の便利なグッズ、さらに、残ってしまった接着剤の処理方法など役立つ情報をご紹介します。
1章:なんで剥がれない? シールのべたべたが残る原因
2章:シールはなぜくっつく? どうして跡が残る?
3章:シールをきれいに剥がす方法
4章:しつこい粘着部分の対処方法
まとめ
1章:なんで剥がれない? シールのべたべたが残る原因
シールは剥がすことを前提に作られていない
シールやステッカーには剥がしやすい物と剥がれにくい物があります。特に安価な食器や小物などに貼られているバーコードシールや値札シール、子供たちが好きなキャラクターステッカーなどは剥がそうとしてもなかなか剥がれてくれない上に、剥がしても粘着剤なども残りやすく扱いがとても面倒なシールといえます。
しかし、逆にプラスチック製品などのラベルシールなどには手で引っ張るだけで簡単に剥がれ、なおかつ接着剤などの跡も残らず処理が簡単なものもあります。
やっかいなのは剥がれにくい上、跡も残りやすいシールですが、こういったいタイプのシールはどうして剥がれにくいのでしょう。
原因として考えられるのはこういった剥がれにくいシールはそもそも剥がすことを想定していないということ。安価な糊や接着材は再剥離が可能な接着剤よりもコストがかかりません。そのため廉価な製品で使われているのでしょう。それが原因でシールが剥がしにくいのだと思われます。
またメーカー側で、剥がれては困る製品ラベルシールには強力な接着剤や糊が使われているというものもあります。使用状の注意点や問い合わせ先などが書かれたラベルはメーカーとしては剥がれては困りますし、購入者に剥がしてもらいたくもない。そのため容易には剥がれない強力な接着剤や糊を使って剥がれることを防止しているというわけです。
こういったシールがきれいに剥がれないのも当然ということです。とはいえ見た目に気になるシールやステッカー、シール自体が汚れてしまったもの、また、本来貼るべきでない家具などに貼られてしまった子供のキャラクターシールなどはできるだけきれいに剥がしたいですよね。ではどのようにすれば良いのか? そもそもなぜシールが物にくっつくのか? その理由や正しい剥がし方や剥がす際の注意点について、次の章からご紹介していきます。
2章:シールはなぜくっつく? どうして跡が残る?
熱や紫外線によって粘着剤が劣化し跡になる
そもそもシールはなぜ貼りつくのか。その理由を簡単に説明してみましょう。まず物が他の物とくっつくためには、分子レベルで近づかなくてはいけません。そこまで接近すると分子と分子の間に電気的な力が働き、お互いを引き付けあうようになります。これが分子間力、ファンデルワールス力といわれるものです。
ただ、手元にある何かと何かをただ近付けても、普通は簡単にくっつくことはありません。これは近付けているつもりでも分子レベルでは分子間力が働くほどには接近できていないからです。
分子間力が働くためには、3~5オングストローム(1オングストロームは1億分の1cm)の距離まで近づかなくてはいけません。でも金属やプラスチックなどの物体の表面は、肉眼では平面に見えてもミクロのレベルでは凸凹。その凸凹な表面どうしをいくら重ねても3~5オングストロームにまで近付けることは不可能です。そのためくっつかないのです。
しかし、シールの場合はどうか。シールの裏面には粘着剤というものが塗られています。この粘着剤は粘性があり圧力をかけると変形します。そして対象にシールを貼るとこの粘着剤が液体のように貼る対象の表面の凸凹を埋めます。するとシールの粘着剤と、対象物の間が接近することになりその間で分子間力が働きます。そのためくっつくというわけなのです。
粘着剤は水などと違い粘性、弾性があって流れ落ちることもありません。また簡単には乾燥もしません。そのため貼り付いた状態を維持することができるのです。
シールは貼ってから日も浅ければこの粘着剤の粘性や弾性が維持されるので引っ張ることで剥がすこともできます。しかし、時間の経過とともにこの粘着剤が熱や紫外線の影響を受け、徐々に粘性や弾性を失い流動化してべとべとになってしまいます。そうなると剥がれにくくなります。
さらに時間が経過すると今度は固形化してしまいます。ガチガチに固まってしまったシール跡に手を焼いた覚えはありませんか? こうなるとシールは簡単に剥がれないばかりか、剥がしたとしても本来の機能を失った粘着剤が残ってしまい醜い跡になってしまうのです。つまり粘性、弾性を失ってしまった粘着剤がシールを剥がれにくくし、醜い跡を残す大きな原因といえるのです。
3章:シールをきれいに剥がす方法
身近なものを使って簡単に剥がすことができる
手で引っ張っても中々剥がれないシールは、身近にあるものを活用すると簡単に剥がすことが可能です。身近な物とは、どの家庭にでもある以下のようなものです。
・水
・ドライヤー
・中性洗剤
・シール剥がし剤
これらを使ったシールの剥がし方を紹介します。
●水を使ったシールの剥がし方
水分が浸透しやすい紙でできたシールや値札などは水を使うだけで簡単に剥がれる場合があります。陶器やガラス製の食器などは、使用前にいったん水につけておき、シールが柔らかくなったところで端からめくれば簡単に剥がれます。
粘着剤が残ってしまった場合は台所用の中性洗剤を付けたスポンジで軽くこすれば剥がれるはずです。シールの粘着剤が硬化していて剥がれにくい場合はスクレーパーなどでこすり落としましょう。傷をつけないように慎重に行ってください。
●ドライヤーを使ったシールの剥がし方
シールは粘着剤によって貼りついています。この粘着剤が時間の経過によって硬化してしまうとシールが剥がれにくくなり、剥がしても部分的に残ってしまうようになります。
この粘着剤を熱によって柔らかくしてあげればシールは剥がれやすくなります。そのために使うのがドライヤーの温風です。シールの上からドライヤーを使い温めることでシールの粘着剤が柔らかくなり、粘着性が低下するので剝がれやすくなります。家具など水に漬けられない物などに有効です。また水分の浸透しないプラスチックや樹脂でコーティングされたシールにも有効です。
シールの角を一部めくっておきます。
シールの上から温風を当てます。
10~20秒程度で十分です。
熱で粘着剤が柔らかくなったらゆっくり剥がします。
熱が冷めると粘着剤が固くなってしまうので注意してください。
ドライヤーを使った方法は、水分や溶剤などを使用しないので素材にシミがつきません。金属素材やガラスなどに貼られたシール剥がしに向いています。
プラスチックや樹脂などでコーティングされた合板の場合熱によって変形や変色してしまう場合もあるので、温風を当てすぎないように注意が必要です。
●中性洗剤を使ったシールの剥がし方
台所などで使用する食器用の中性洗剤も、シールを剥がすのに有効です。洗剤に含まれる界面活性剤の働きによってシールの粘着力を落としシールを剥がします。
シールの上から水で希釈した台所用の中性洗剤を垂らしシールに浸みこませます。
その上から食品用のラップフィルムを被せて10~20分ほど待ちます。
10~20分たったらラップフィルムを取り、シールを端から剥がします。
剥がし終えたら水拭きして洗剤分を落とします。これで終了です。
洗剤分が残っているとシミになることもあるので拭き取りはしっかり行いましょう。塗装された木材や金属、プラスチックなど水でぬらしても問題のない素材であれば中性洗剤を使った方法は有効です。ドライヤーの熱による変色や変形が心配な場合は試してみましょう。
シールの一部が切れて残ってしまった場合はプラスチックスクレーパーなどを使ってこそぎ落としてください。プラスチックやビニールでできたシールやステッカーの場合、水分がシールに浸透しにくいので剥がれにくい場合があります。
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●シール剥がし剤を使ったシールの剥がし方
ドライヤーや中性洗剤などでもきれいに剥がせない場合にオススメなのが専用のシール剥がし剤です。スプレータイプやリキッドタイプなど様々タイプがありますが、専用の溶剤によってシールの粘着剤を溶かし、隙間を作ることでシールを剥がれやすくしてくれるというものです。
ただし、シール剥がし剤は、シールだけではなくシールが貼られているプラスチックや木材などの素材や、表面の塗装、コーティングなどを痛めてしまうこともあります。使用前に一度目立たない場所などで試し、問題がないか確認してから使うようにしてください。
まずは剥がしたいシールの上からカッターで何本か切り込みを入れます。
こうすることで溶剤が浸透しやすくなります。
シールの上からシール剥がし剤をスプレーします。
全体にしっかりかけてください。
2~3分ほどたったら専用のヘラかプラスチックスクレーパーで端から剥がします。
最後に残っているシール剥がし剤を乾拭きして取り除きます。これで終了です。
シール剥がし剤は、シール剥がしに最も有効です。他の方法では剥がれなかったシールでも簡単に剥がすことが可能です。ただし、無垢の木材や、ビニールの壁紙などシールが貼られている場所の材質よっては溶剤によって表面が変色したり、シミになってしまうことがあります。気になる場合は目立たない場所などでいったん試してから使用するようにしてください。
そのほか、ネットなどでは除光液や歯磨き粉などもシール剥がしに有効としている場合もあるようです。確かにシールを剥がす効果はあるようですが、シール剥がし剤以上に、使用する材質にシミができたり磨き傷などを残してしまう可能性があります。そのためあまりオススメできません。試す場合は、目立たない場所で一度試すなどしてから作業を行ってください。
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4章:しつこい粘着部分の対処方法
ガムテープやメラミンスポンジで落とせる
中性洗剤やシール剥がし剤などを使用してもシールの粘着剤、しつこいベタベタが残り、醜い跡になってしまう場合があります。そのような残った粘着剤はガムテープやセロハンテープの粘着部でぺたぺたとうつし取るように取り除いてください。大抵の場合はこれできれいになるはずです。それでもうまく取れない場合は以下の方法を試してみてください。
●家庭用洗剤を使用する
油汚れなどに有効な家庭用洗剤はシールの粘着剤を取り除くのに役立ちます。アルカリ性の家庭用洗剤を用意し、残ってしまった粘着剤に吹き付けます。しばらく時間をおいたらスポンジでこすり落とします。極端に硬化してしまった粘着剤でない限りこれでほとんどの場合落とせるはずです。
●消しゴムでこすり落とす
文房具の消しゴムも粘着剤を取るのに便利です。小さな特に紙製のシールの処理には簡単でおすすめです。使い方は残ってしまった粘着剤の上から消しゴムでこするだけです。カスと一緒に接着剤汚れを取り除けるはずです。跡は水拭きすれば終了です。
ただ、消しゴムは手軽に試すことができ便利なのですが、消しゴムの摩擦によって表面が色落ちしたり、跡が付いてしまうような材質の場合は使わないようにしてください。
●ハンドクリームを使用する
紙製のシールが途中で切れ、薄い膜状に剥がれ残った場合、ハンドクリームを使っても取り除くことができます。やり方はハンドクリームを残ってしまったシール跡の上から塗りこみ全体に浸透させるだけ。
しばらくおいてからこすればぽろぽろと取れていきます。できるだけ水分の多いハンドクリームが良いようです。ヘラやスクレーパーなどを使うときれいに剥がせます。剥がし終えたら水拭きして油分を取り除けば終わりです。プラスチックや金属などハンドクリームの油分が浸透しない素材に有効なので試してみてください。
●メラミンスポンジでこすり落とす
陶器の食器や、プラスチック製品などにシールの粘着剤が残ってしまった場合には、掃除用にメラミンスポンジでこすり落とすのも良いでしょう。水を含ませたメラミンスポンジで軽くこするだけです。ゴシゴシと強く擦らないのがコツです。塗装された家具や家電製品などにもダメージをあまりあたえることがありません。
まとめ
シールの素材や粘着剤の種類、また貼ってからの経過時間によって有効なシール剥がしの方法は変わってきます。紹介したいくつかの方法を試してみてください。ただし、剥がれないからと強引にヘラやスクレーパーなどでゴシゴシこするとシールでなくシールが貼られた物にキズを付けてしまうことがあるので作業は慎重に行ってください。
また、シールは貼られてから時間がたつほど粘着剤が硬化して剥がれにくくなります。気になるシールがあったら、なるべく早く対処するのが有効です。
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