私たちはディンクス世帯なので夫婦2人でひそやかに暮らしています。暮らしぶりは至ってストイック。できるだけ身の回りをスッキリとミニマルな雰囲気で統一させようというのが私たち2人の共通した意見です。
靴なども必要最低限の数しか持っていません。私の場合は、ジョギング用のシューズ1足と、普段使いのスニーカー1足、革靴2足、登山靴1足だけ。妻は、ハイヒール3足、冬用のブーツ1足、普段使いのスニーカー1足、革靴1足、夏用のサンダル2足だけです。
普段履く靴は出したままにしています。履かない靴を収納しておける下駄箱を兼ねた棚のようなアイテムを探していました。しかし、なかなか私たちが求めているようなシンプルな収納アイテムが見つかりません。
玄関のスペースは狭いので、あまりに大きな下駄箱だと出入りが不便になってしまいます。かといってチープな印象のものは置きたくない。狭いスペースにピッタリと納まるミニマルなアイテムはないものかと、考えあぐねていました。
設計図兼発注用メモ
私は、昔「彫刻」をしていたので溶接機などの道具や機材がそろっています。「それならば自分でDIYしちゃえ!」ということになりました。溶接でDIYしようと思ったのは、木製の板で作るよりも構造がシンプルなため、シャープな印象になると考えたからです。
私たちはあまり靴を持っていないので、少しの収納スペースがあれば充分。あとは、キーホルダーや宅配便の受け取り印など、普段使いのものが置けるちょっとしたスペースが欲しいと思いました。
構造はできるだけシンプルに(作業が簡単な上に制作時間も短くて済みます)。検討した結果、3枚の鋼板を溶接してコの字形の収納スペースをDIYすることになりました。
設計図はいたって簡単です。寸法をメジャーで測って、画像のような簡単なメモをして、あとは近所の鋼材屋さんに材料を発注して、溶接するだけです。
100V用の溶接機
溶接用の面や溶接棒など
近所の鋼材屋さんに必要な鋼板を発注しました。その鋼材屋さんには、鋼板を自在にカットできるシャーリングという設備があるので、どのような寸法にもカットしてもらえます。
鋼板の厚みは薄すぎず厚すぎもしない2㎜厚としました。コの字に溶接しただけでは、斜めからの荷重に弱いので、径5㎜ほどの鉄筋棒を斜めに溶接することにしました。
メモを鋼材屋さんへ持って行くと、その場ですぐに2㎜厚の鋼板をカットしてくれました。早速持ち帰り溶接作業をスタート。鋼板の厚みが薄いので、全面をしっかりと溶接してしまうのではなくて、5㎝間隔で点々に溶接していきます。
鋼板を溶接してコの字形になったら、今度は、直角になるように調節しながら、斜め棒の溶接をして、ぐらぐらしないように固定します。
もともと玄関が狭かったので幅を26㎝にしました。その結果、出入りがスムーズで靴などの収納スペースもたっぷり設けることができました。収納した靴が丸見えになると見苦しいので白いキレで隠れるように工夫しています。鋼材なのでキレは磁石で固定できました。
彫刻やアート関係の洋書などもディスプレイして、よく使うキーホルダーや印鑑なども置けるようにしています。
季節ごとの靴の入れ替えがスムーズに行えるようになりました。鋼板の接地面が少ないのでお掃除が簡単だということは、良い意味で思いがけない誤算でした。玄関を常に清潔な状態で保っていられます。風通しも良いので、ブーツや革靴にカビが発生することもありません。とても快適な玄関になりました。
(以下完成写真)
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