コンクリートブロック塀の塗装方法

コンクリートブロック塀の塗装方法

第1章:コンクリートブロック塀を塗装する方法
第2章:コンクリートブロック塀を塗装する理由とメリット
第3章:コンクリートブロック塀の塗装に必要な道具・材料
第4章:コンクリートブロック塀の塗装の方法
第5章:コンクリートブロック塀を塗装するときの注意点
まとめ


 表面の黒ずみや欠けが目立つようになったのできれいにしたい。建物の雰囲気に合った色にしたい。目隠しやフェンスの土台として作られたコンクリートブロック塀について、そんなご希望をお持ちではありませんか? 費用などが理由で躊躇しているようでしたら、DIYでリフォームしてはいかがですか? 未経験でも心配ありません。ブロック塀に使える塗装の種類や手軽にできる塗装の方法を紹介するので、ご自宅で実践するための参考にしてください。


第1章:コンクリートブロック塀を塗装する方法

塗料を塗る


 もっとも手軽なブロック塀の塗装方法が、水性塗料を使うものです。平面になっているブロック塀はローラーで塗りやすく、広い面積であっても比較的短時間で仕上げることができます。豊富なカラーバリエーションの中から、好みの色を選べるのもメリットです。

 シリコンを配合した屋外用水性塗料は、酸性雨、紫外線、排気ガスなどに強い塗膜を作り、耐候性・耐久性が高めです。さらに耐久性に優れた外壁用、小さいひび割れに追従する外壁用弾性塗料なども選べます。

砂壁風仕上げ材を塗る


 塗料と砂を混合した砂壁風の仕上げ材としては「ジョリパット」が有名です。その特長は一般的な塗料よりもずっと厚みがあって、高性能、高耐久であるところ。コテやローラーを使って模様を描くことができ、漆喰などに似た意匠性の高い仕上がりになることから、住宅外壁やブロック塀の塗装用として安定した人気があります。

 他の塗装材に比べて価格は高めになり、DIYではあまり利用されていないようですが、ペイントとは一味違う仕上がりを望むときに試してみたい材料です。

モルタルを塗る


 モルタルはセメントと砂を混ぜて水で練ったもので、左官コテを使ってブロック塀に塗るとコンクリート打ちっぱなし風に仕上がり、耐久性の高いコーティングにもなります。同時に割れやひび割れの補修ができるメリットもあります。

 塗料などでブロック塀をそのまま塗装すると、きれいになっても目地が目立ってブロックの形がはっきりと残ってしまいます。モルタルを塗ると表面が平坦になるので、さらに塗料で上塗りをすると仕上がりはさらに良くなります。

第2章:コンクリートブロック塀を塗装する理由とメリット

コンクリートブロックを劣化から保護


 コンクリートブロックはもともと耐久性、耐候性が高く、そのままの状態でもすぐに劣化するものではありません。ただ、長い期間にわたって風雨にさらされていると、コンクリートが変質してもろくなったり、雨が染み込んで鉄筋が錆びたりと、じわじわと劣化が進行していきます。将来的にひび割れやはがれなどが発生する可能性は高まるでしょう。

 ブロック塀を塗装すると、表面を保護し、劣化の進行を遅らせることができます。コケやカビ、幅1mm以下のヘアクラックが発生している程度の劣化初期段階でしたら、必要な補修を施してから塗装をすると良いでしょう。幅1mm以上の大きなひび割れや大きなはがれが起きているようなら、業者に安全性の診断と補修を依頼しましょう。

ブロック塀の美観を高める


 化粧ブロックで作った塀は装飾性がありますが、コンクリートブロックがむき出しでは外塀としては味気ないものです。また年月が経ってブロックの表面に発生したコケやカビは、ブラシでこするだけでは落ちないものもあり、しだいに外観を損ねるようになります。塗装をすれば、塀を好きな色や風合いに替えたり、見栄えが悪くなり始めた塀をリフォームすることができます。

第3章:コンクリートブロック塀の塗装に必要な道具・材料

ブロック塀塗装の材料

 ブロック塀を塗装する際は、保護・着色用の塗料の他にシーラーが必要です。

 劣化してボロボロになったブロックは塗料をどんどん吸ってしまいます。もろくなっているブロックの表面を強化し、塗料の密着を良くするために、下塗りとして使うシーラーもあわせて用意しましょう。塗料用のシーラーは、ブロックの他、モルタルやコンクリート、屋内のビニール壁紙などの下地処理に使うことができます。水性と油性がありますが、塗料と同じく水性シーラーを選んでください。

 ジョリパッドなどを塗装する際は、それぞれ専用のシーラーで下地を調整しましょう。

 

ブロック塀塗装の道具

●養生用品

 養生やマスキングといい、塗料をつけたくない場所を保護するために、塗装前の下準備の段階で使用します。塗装する範囲の境目に使う「養生テープ」、広い面を保護するテープつきのシート「マスカー」などを用意しておくと、手早く養生作業が行なえて便利です。
養生テープ
マスカー

●塗装用品

 広い面をローラーで、目地や隅などの塗りにくいところをハケでと、道具を使い分けて作業をすると、効率良く、なおかつていねいな塗装ができます。

 塗料を入れる容器は、塗る面積が大きいときはローラーバケット、小さいときはローラートレーを使うと良いでしょう。
ハケ
ローラー
ローラーバケット
バケット用内容器

第4章:コンクリートブロック塀の塗装の方法

 施工してから30年以上、定期的なメンテナンスをしないまま経過したブロック塀は、カビやコケが発生してムラになり、洗ってもきれいにはならない状態です。まだ大きいひび割れなどは発生していませんが、小さく欠けた部分があちこちに見られます。大きい補修が必要になっていない今のうちに塗装をして、これ以上、劣化が進まないようにブロック塀を保護することにします。

 今回ははじめての方でも扱いが簡単で、失敗する心配が少ない屋外用水性塗料を使用します。

1.汚れを落とす

塗料が密着しやすいように、毛の硬いブラシや高圧洗浄機などを使って、ブロックの表面についている砂やホコリ、コケなどをできるだけきれいに落とします。

2.周囲を養生する

ブロックの際をホウキできれいに掃除してから、塗らないところとの境目に養生テープを貼ります。塗装をきれいに仕上げるには、養生はとても大切な作業です。曲がったり、浮いて隙間ができたりしないように養生テープをていねいに貼りましょう。
広い範囲の汚れを防止するために、養生テープの上にマスカーを貼ってシートを広げます。
フェンスやポストなどもマスカーでカバーして養生します。ブロック塀がお隣との境界になっている場合は、塗料が飛び散ったときに備えて隙間ができないように養生しておきましょう。

3.下塗りをする

きれいに掃除した塗装面に下地剤のシーラーを塗ります。最初に目地や隅などの塗りにくいところをハケで塗り、そのあとで広い面にローラーを使うようにすると、塗り残しがありません。

4.塗装する

シーラーのときと同様に、まず目地や隅などをハケで塗ります。
広い部分はブロック1〜2個ずつに範囲を区切って、ローラーで塗っていきます。2度塗りをするので、1回目は塗りムラがあっても気にすることはありません。塗料が飛び散らないように、ローラーはゆっくり転がしましょう。
塗料が乾いたら2回目を塗ります。最後に全体をチェックして、塗り残しや塗りムラがないように仕上げてください。

5.片づける

塗料が乾かないうちに養生テープやマスカーを剥がします。使った道具も塗料がこびりつく前に早めに水洗いしましょう。
ブロック塀の塗装が完了しました。「ペンキ塗りたて」などの貼り紙をして、1日乾燥させてください。

第5章:コンクリートブロック塀を塗装するときの注意点

境界を確認

 お隣との境目にあるブロック塀を塗装するときは、土地の境界線を確認しましょう。塀が境界線上にある場合はお隣りとの共有物となり、勝手に塗装することができません。埋設された境界標を見て、ブロック塀の位置を確認し、共有物である場合にはお隣の許可をとってから塗装するようにしてください。

 また、ブロック塀の上面を塗りたい場合も、念のため了承を得るようにし、塗らない場合は養生してから塗装しましょう。

まとめ

 ブロック塀の塗装は、屋外のリフォームとしては手軽ですが、外観の印象を変えたいときにとても効果的です。左官作業をともなう壁仕上げ材やモルタルは慣れないと大変ですが、塗料を使う塗装でしたら作業は簡単ですし、費用もあまりかかりません。ブロック塀の状態に不満があるようでしたら、塗り替えDIYにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

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