コンクリートを使った外構DIYとは?

目次
1章:外構DIYには欠かせないコンクリート
2章:コンクリートのDIYでできること
3章:コンクリート、生コンクリート、セメント、モルタルの違い
4章:型枠の作り方
5章:コンクリートの作り方
6章:外壁のクラック補修のやり方

 家の補修やリフォームを自分でするようになると、室内ばかりでなく、外回りのいわゆる外構のことが気になり始めませんか? 玄関へのアプローチを歩きやすく作り直したい。目隠しの塀やフェンスを立てたい。掃き出し窓の下に出入りの楽なステップを作りたい。そうやってリストアップしていくと、多くの作業に必要になるのがコンクリートです。ここでは、コンクリートを使ってどんなものを作ることができるのか、作り方や作業内容とともに見ていくことにしましょう。


1章:外構DIYには欠かせないコンクリート

コンクリートについてのおさらい

 コンクリートは、成形が簡単なうえに、圧縮力が大きく、耐久性や耐火性に優れているため、ビルをはじめ、道路、トンネル、ダムなど、多種多様な構造物に使用されています。現代になくてはならない建設材料となっているコンクリートは、近現代に発見された技術だと思いがちですが、そのルーツは古代ローマ時代と古く、火山灰や石灰、砕石などを混ぜて使っていたようです。当時のコロッセオ(円形闘技場)や橋、水道橋などの建築物や構造物が、コンクリートで作られたことがわかっています。石やレンガを使うのに比べて自由で斬新な設計ができる材料として、とても重宝されたことが想像できます。

外構DIYとは?

 最近はおしゃれにエクステリアという呼び方をすることが増えましたが、外構とは門や塀、アプローチ、駐車場・車庫、物置、花壇、ウッドデッキなど、建物周辺の構造物全般のことです。コンクリートというと大型構造物のイメージが強く、日ごろはあまり身近に感じることはありません。しかし、住宅であっても基礎をはじめ、外構のそこかしこにコンクリートが使われていて、上手に利用すればDIYの幅を広げてくれる材料になります。

 外構に関連する多くのものが、設置するためにコンクリートを使っています。サイズが大きくなるとDIYで対処するのは難しくなりますが、自分で作り直したり、新たに製作したりできる箇所もたくさんあります。

2章:コンクリートのDIYでできること

門扉やフェンスの支柱を立てる

 門扉やフェンスの支柱を立てる場合は、支柱が倒れないように下側の30cmほどを地中に埋めてしっかり固定する必要があります。その際の固定にコンクリートを使います。埋める深さよりも15cmほど深く掘った穴に砕石を入れて突き固め、その上に支柱が垂直に立つようにしてコンクリートを流し込みます。きれいに作りたいときは、ボイド管という丈夫な紙管を型枠にして、コンクリートを流しこんで固めます。

ブロック塀の基礎を作る

 ブロック塀を作るには、ブロックの重量を支えて、倒れないように塀と地盤を繋ぐ基礎をコンクリートで作ります。地面を掘り下げたら、まず砕石を敷いて突き固め、沈下しないでコンクリート基礎を支えられる土台の層を作ります。その上に30cmほどの厚さになるようにコンクリートを流し込み、ブロックの補強にするL字に曲げた鉄筋を立てて固めます。基礎の仕上がり面は、1段目のブロックが5cmほど地面に埋まる高さにしておきます。

土間を作る

 地面が露出したままだったり、砂利敷だったりで雑草に悩まされている駐車場や建物外周の通路(犬走り)、飛び石を置いただけの歩きにくいアプローチなどを、コンクリートを打設して平坦な土間に作り変えることができます。面積が大きいと作業は非常に大変ですが、完成したあとは耐久性が高く、メンテナンスの手間はほとんどかかりません。作業はコンクリートの硬化時間との競争になります。挑戦する場合は、できるだけ人手を集めて行いましょう。

●水勾配
 コンクリートの表面に雨水が貯まらないように、水を流すための傾斜のことを水勾配と言います。排水して問題がない方向を考え、基本的には建物から遠い方へ水が流れるように高低をつけます。DIYで土間をつくる場合は、1mあたり2〜3cm下がる2〜3%の水勾配にすると良いでしょう。

●土間の厚さの目安
 土間作りは、地面の上に砕石を敷いて突き固めたあと、ワイヤーメッシュを敷いてコンクリートを流し込みます。用途に合わせた強度が必要になるため、歩行部分は砕石の厚さ6cm、コンクリートの厚さ6cm、駐車場は砕石の厚さ10cm、コンクリートの厚さ10cmで作ります。仕上がり面の高さを決めたら、そこから厚み分を掘り下げて砕石とコンクリートを入れます。

●ワイヤーメッシュ
 ワイヤーメッシュは、引っ張りに弱いコンクリートの弱点を補って、土間のひび割れを防ぐためにコンクリートの中に敷き込む金網状の部材です。駐車場には太さ5mmのタイプ、歩行部分には太さ3.2mmのタイプを使います。土間の全面に入るように敷いて、ワイヤーメッシュ同士は結束線という針金で連結しておきます。


3章:コンクリート、生コンクリート、セメント、モルタルの違い

必要な強度で使い分け

 ここであらためてコンクリートに関連する用語を整理しておきましょう。「セメント」と「コンクリート」はよく混同して使われていますし、「モルタル」にいたっては名称すら知らない方もいるのではないでしょうか。簡単に言えば、セメントはコンクリートとモルタルに共通して使われる原料のひとつで、外構の用途で単体で使用することはまずありません。コンクリートとモルタルは、セメントと骨材と言われる砂や砂利を水で練ったもので、骨材の構成が違い、強度や用途がまったく異なります。混乱しないように、それぞれについて簡単に解説します。

 

 

●セメントとは

 よく知られているのは、グレーの粉末状をしたもので、主原料は石灰石や粘土です。セメントが単体で使われることはなく、建築資材としてはコンクリートやモルタルを作るための接着剤の役割をします。水を加えて練ると化学反応によって固まり、砂や砂利などの骨材といわれる混ぜものを結合します。

 

 グレーの一般的なもののほか、色をつけやすい「ホワイトセメント」や硬化が速い「速乾セメント」、高温の場所に使える「耐火セメント」、水中で作業できる「水中セメント」などがあります。

 

 

●コンクリートとは

 コンクリートは、セメント、水、砂、砂利(砕石)を混ぜて作られる建築材料です。砂利を混ぜることで強度が大幅に高くなります。水を加えて手で練る場合は、「セメント:砂:砂利=1:3:6」の割合で使います。建築では建物の基礎や構造物、道路や橋など、強度が求められるさまざまなところで使われますが、外構DIYではフェンスやブロック塀の基礎、駐車場の舗装、土間などに使います。ただし、砂利で重く、手でたくさんの量を練るのはかなりの重労働なので、広い駐車場を舗装するときなどは、生コン工場(建材店など)に注文して生コンクリートをミキサー車で配送してもらうほうが現実的です。

 

 

●生コンクリートとは

 通称「生コン」、JIS規格で「レディミクストコンクリート(ready mixed concrete)と呼ばれます。生コンは整備された製造工場でJIS企画に基づいて製造され、コンクリートミキサー車によって施工現場に配送されます。作業現場で手練りするコンクリートの品質がまちまちになるのに対し、製品として使用する骨材の大きさや強度が表示され品質も安定しています。

 

 ちなみに生コンは、注文時に仕上がりの強度、柔らかさ、骨材寸法などの配合を指定する必要があります。作る構造物の種類によって適した配合があるので、「駐車場を作りたい」「家の基礎を作りたい」と、目的を伝えて相談してください。生コン工場によりますが、注文の最低数量は0.5m3以上などが一般的で、それ以下の少量には対応してもらえません。余らないように必要量を割り出して発注することも大切です。いろいろ制約はありますが、DIYでも大量のコンクリートを手練りしなくてよく、作業の時短と省力化ができるところがいちばんのメリットでしょう。

 

 

●モルタルとは

 モルタルは、セメントと砂を混ぜたもので、漆喰と並ぶ左官材料です。「セメント:砂=1:3」程度の割合で混ぜ、水を加えて練ったものを使います。屋外でレンガやブロックを積むときの目地、フェンスやウッドデッキの支柱の固定、玄関などの敷きタイル張りに使用します。住宅の外壁やブロック塀などの塗装前の仕上げ塗りでは、コテやハケを使った模様づけができるのは左官材料らしい特長と言えます。最近では、プランターなどの雑貨を作るクラフト材料としても注目されています。

 

 

●インスタントセメントとは

 すでにセメントと砂を混ぜた状態で袋売りしていて、水を加えて練るだけですぐに使えるというものです。とても紛らわしいですが、実際は「インスタントセメント」という名前のモルタルで、「インスタントモルタル」の名前で売られているものも中身は同じです。購入時に混乱しないようにしてください。

 

 セメントと砂、砂利を混ぜた状態で袋売りしている「インスタントコンクリート」もあります。どちらも少量が必要なときにはとても便利ですが、それぞれをバラで買うより割高になります。使用量に応じて使いわけると良いでしょう。

 

4章:型枠の作り方

コンクリート施工に使う型枠とは?

 型枠は建築用の抜き型です。コンクリートという液体状の材料が、あらかじめ決めておいた形に固まるように、硬化するまで保持しておく枠組みです。プリンやゼリーを作るときに、液体の材料を入れて、固まったら抜き取るあの型と役目は同じ。型枠を使うと、自由なサイズ、形でコンクリート構造物を作ることができますし、できあがったものは一体化したコンクリート構造で、必要に応じて鉄筋などの補強を入れられるなど、高い強度に作ることができるなどのメリットがあります。建築では木製型枠や鋼板型枠などが使われます。規模の小さい住宅外構では、合板などをカットして作るのが一般的です。

型枠の材料と作り方のポイント

●材料
・型枠材:大きいものを作るときは、コンクリート型枠用パネル(通称コンパネ)がよく使われます。コンパネは表面を滑らかにした厚さ12mmの合板で、900×1800mmサイズで販売されています。片面を黄色やオレンジ色のウレタン樹脂でコーティングしたコンパネ(パネコート)を使うと、表面がツルツルに仕上がります。サイズや数量が足りれば、板材や余っている端材を継ぎ接ぎして作ってもOKです。

・杭:型枠がコンクリートの重みで移動しないように、型枠の外側に打って型を保持するのに使います。

・セパレーター:ブロック塀の基礎など、同じ幅で長い型枠を設置したいとき、幅を固定するために便利な部材です。地上に露出する部分を正確に作りたいときなどに便利です。


●作り方のポイント
 型枠は、緩い液状のコンクリートが流れずに留まり、さらにコンクリートの重みで動いたり、変形したりしなように作ることが大切です。設置する場所の地盤を水平に均し、仕上げたいコンクリートの厚さになるように合板をカットして、すき間ができないように設置します。ブロック塀の基礎ならブロックの厚みプラス10cm以上の幅に、土間なら外周に合わせて配置します。

 型枠の外側には杭を打って、しっかりと固定します。杭は狭い間隔で多めに打ちましょう。

5章:コンクリートの作り方

手練りで作る方法と注意点

 コンクリートもモルタルも、大量に使う場合以外は作業する場所で手練りして作ります。少量のときはバケツとスコップを使って練ることができますが、ここでは多めに作る場合を例に作り方を紹介します。どちらも作りすぎると処分に困ります。袋などに記載されているできあがりの量を目安に、必要な量だけを作るようにします。また、セメントは強アルカリ性のため、素手で触ると肌が荒れます。必ず手袋を着用して作業しましょう。


●コンクリートの作り方

・用意するもの

<材料>
セメント1:砂3:砂利6

<道具>
トロ舟(プラスチック製の練り桶)
左官鍬(またはスコップ)
バケツ

・作り方

最初はトロ舟にセメントと砂だけを入れて、水を加えずに空練りします。

セメントと砂の区別がつかないくらいに均一に混ざったら、砂利を加えてさらに空練りします。

砂利が均一に混ざったら、山のようにまとめてへこみを作り、そこに少しずつ水を入れて混ぜていきます。やわらかくなりすぎないように、硬さを確認しながら水を加えるのがポイントです。

練り上がりの硬さは、スコップですくってこぼれ落ちない程度が目安です。


●コンクリートミキサーの使用
 これからバリバリとコンクリートを使った外構DIYをやっていこうという方は、回転式ドラムでコンクリート材料を混合するコンクリートミキサーを導入しても良いかもしれません。材料は自分で計量して投入しなければなりませんが、いちばんの重労働である練りの作業から開放されます。機械を収納しておくスペースが必要になりますし、使用後は掃除をしなければなりませんが、利用頻度が高ければ重要なサポートアイテムになるでしょう。


●モルタルの作り方

・用意するもの

<材料>
セメント1:砂3

<道具>
トロ舟(プラスチック製の練り桶)
左官鍬(またはスコップ)
バケツ

・作り方

トロ舟にセメントと砂を入れ、水を加えずによく混ぜます。セメントと砂の区別がつかなくなるくらいまで均一に混ぜてください。これを空練りといいます。トロ舟のかわりに合板の上などでも作業できます。

ムラなく均一に混ざったら、山のようにまとめて頂上にくぼみを作り、そこに少しずつ水を入れて練っていきます。水を多く入れすぎると、さらにセメントと砂を加えて混ぜなおさなければなりません。硬さを確かめながら、少しずつ水を加えるのがポイントです。

コテですくってこぼれ落ちない程度の硬さが目安です。


●後かたづけの注意
 使用した道具は、トロ舟やバケツに水をためて、モルタルやコンクリートが固まる前に洗います。アスファルトの上で洗うと、白く跡が残ってしまうので注意しましょう。道具を洗った水は強アルカリになっているので、直接側溝などに流さず、庭の隅などに穴を掘って、できるだけ薄めてから流すようにしてください。

6章:外壁のクラック補修のやり方

クラックの状態を診断するには?

 コンクリート外壁は時間の経過とともに、劣化や伸縮によるクラック(ひび割れ)が発生しやすくなります。クラックが小さいうちは美観を損なう程度ですみますが、点検や補修が面倒だからとそのまま放置しておくと、しだいに大きくなっていくものがあります。傷口が広がれば、そこから水や化学物質などの構造物にとって良からぬものが侵入しやすくなるのは人の体と同じこと。外壁の表面だけでなく、下地や構造を劣化させ、大規模な修繕が必要な致命傷にまで発展する可能性があります。手遅れにならないように、定期的な点検を心がけてください。

 クラックの状態をチェックするには、ひびの幅を測る専用定規「クラックスケール」が便利です。ホームセンターで数百円程度で購入できるので、気になるひびを見つけたらその幅を計測して、状態を確認しましょう。ひびの幅が0.3mm以上、深さが4mm以上あると、雨水が浸入する恐れがあり、早急に補修する必要があります。

 0.3mm以下の細いひびでも、できるだけ早めに補修しておくほうが良く、もし補修しないとしても広がっていないかを定期的に点検しましょう。幅が3mm以上の大きいひびは、下地や構造に問題が発生している可能性があるので、専門家に調査と診断を依頼してください。

クラック補修の方法

●スプレー式コンクリート補修材
 クラックに吹き付けるだけのコンクリート用補修材です。幅1mm以下のクラックに手軽に使えます。

●充填式カベ用補修材
 クラックの幅が1mm以上の場合は充填剤を使用します。浅いクラックには、ワイヤーブラシなどで割れ目を掃除してから充填します。クラックが深いときは、V字に削って溝を作ってから充填し、表面をヘラでならします。周囲に付着しないように、事前にマスキングテープで養生しておきましょう。

まとめ

 コンクリートを使う外構DIYについて、大まかにおわかりいただけたでしょうか。読んでいただいたように、外構DIYは地面を掘り下げたり、セメントや砂、砂利といった重い材料を運んだり、それらを人力で練ったりしなければならない骨の折れる作業です。しかし、プロに頼むしかないと思っていたブロック塀作りや土間作りを自分で行えるようになると、DIYの可能性はさらに広がります。興味を持ったら、まずは小規模な製作にトライしてみましょう。

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