ドライフラワーの作り方!
部屋をおしゃれにするおすすめのアレンジ例

目次
1章:ドライフラワーとは
2章:ドライフラワーで部屋の雰囲気をおしゃれに
3章:ドライフラワーの楽しみ方
4章:ドライフラワーに使える花
5章:ドライフラワーの作り方
6章:花束やリース、ハーバリウムにアレンジもできる
7章:ドライフラワーの替え時
まとめ

 花は人の心をやさしく癒し、穏やかな気持ちにさせてくれます。お祝いや記念日などに贈られた花束やブーケ、大切に育ててきた庭の草花などを思い出とともに長く残しておきたいと思うものです。
 花を美しく残すために、ドライフラワーにするという方法があります。ドライフラワーは作り方も簡単で、でき上がったドライフラワーはアレンジ次第で空間をおしゃれに彩ることができます。
今回は、ドライフラワーの作り方と、部屋をおしゃれに演出するアイディアや楽しみ方をご紹介します。

1章:ドライフラワーとは

 自然の草花や実などを鑑賞用に人工的に乾燥させたものをドライフラワーと呼びます。生花を乾燥させて水分を取り除くことで、咲いた姿の状態で長期間楽しむことができます。
ドライフラワーが一般に普及したのは、17世紀の北ヨーロッパで、花の咲かない寒い冬でも花を楽しむという目的で作られたといわれています。日本では1960年代に普及し始めました。

2章:ドライフラワーで部屋の雰囲気をおしゃれに

 きれいに乾燥させたドライフラワーを束ね、花器に入れたりスワッグとして壁に飾るのが一般的です。花だけでなく、いろいろな種類の葉物と組み合わせることによりナチュラルでおしゃれな雰囲気を作ることができます。

 乾燥させることで落ち着いた色味になるドライフラワーは、アンティーク風のインテリアによく合います。きれいに色褪せたアジサイは一輪だけでも存在感がありますし、ユーカリのドライフラワーはシックなイメージにぴったりです。濃い色のバラは生花のときより深い色合いになり重厚感が増します。
 黄色の小花が華やかなミモザをリースにして飾り、そのままドライフラワーにすれば、きれいな色がいつまでも部屋を明るく飾ってくれますし、玄関やリビングにラベンダーなどのドライフラワーを飾れば、良い香りを楽しめます。
 ドライフラワーをラフに束ねてブリキのバケツに投げ込んだり、小さくまとめてガラス瓶などに入れて飾ったり、どんなインテリアにも合わせやすいのがドライフラワーの特長です。

3章:ドライフラワーの楽しみ方

置くのに最適な場所

 ドライフラワーは、水分を取り除くことで花の形を保っています。そのため湿気に大変弱く、湿気にあたると変色したり花が崩れたりします。湿気を避けて直射日光の当たらない風通しの良い場所に飾りましょう。

4章:ドライフラワーに使える花

 ドライフラワーは、花の水分を取り除き乾燥させて楽しむ花です。
 日本で最初にドライフラワーにされたと言われている「千日紅(センニチコウ)」や「スターチース」「ヘリクリサム」は、花自体に水分が少ないのでドライフラワーには最適です。
 色味や香りなどを楽しむ「アジサイ」「ミモザ」「ラベンダー」「ユーカリ」なども人気があります。花束などでよく使われる「バラ」や「カスミソウ」、「紅花」なども、花が終わる前に乾燥処理させることできれいなドライフラワーにすることができます。
 リューカデンドロンやバンクシア、プロテアなど、ネイティブフラワーといわれる個性的な花は、ドライフラワーにしても存在感があり、1本でもおしゃれなインテリアになります。
 花びらの薄いデルフィニウムやパンジー、コスモスなどは、次章でご紹介するシリカゲル法で乾燥させることで、花の形を保ってドライフラワーにすることができます。
 逆に、チューリップやガーベラ、ユリ、菊類など、肉厚で水分の多い花びらのものはドライフラワーには不向きとされています。

5章:ドライフラワーの作り方

 ドライフラワーの作り方には、ハンギング法(自然乾燥)、ドライインウォーター法、シリカゲル乾燥、機械乾燥などの方法があります。

ハンギング法

 ハンギング法は、ドライフラワーを作る方法として一般的に知られている方法です。草花以外の道具は使わないので、誰にでもできて簡単です。
 ポイントは、開ききっていない花を使うことです。開いてしまった花は、乾燥させているうちに花びらが落ちてしまうためです。
 花同士が重ならないように束にして、逆さにして室内の直射日光の当たらない乾燥した場所に吊るします。乾燥には比較的長い時間が必要なので、雨の多い時期や夏には不向きです。

 風通しが良い場所であることも大切です。キッチンや洗面所近くなどの温度変化が大きい場所や湿気の高い場所は避けましょう。
 ハンギング法は茎や葉をつけたまま乾燥させることができます。ボリュームが落ちるので、葉を何枚かつけたまま乾燥させると良いでしょう。ただし、無駄にたくさんの葉を残すと風通しが悪くなるので注意しましょう。
 切花の花束をそのまま逆さにして吊るすのはあまりよくありません。花束は花同士が密接しているので、そのまま吊るすと均一に乾燥させることができません。束を崩し、ドライフラワーに向かない花を取り除いてから、花と花の間隔をあけ束ねて吊るします。
 ハンギング法は、でき上がりまでおおむね1~2週間くらいかかります。吊るす場所の環境により乾燥具合が大きく変わってきますので、花を軽く触ってパリパリとした感触があるのを確認しましょう。
ハンギング法で作ったスターチースのドライフラワー

ドライインウォーター法

 ドライフラワーで人気のアジサイは、ハンギング法で逆さにすると花びらがしわしわになってしまいます。そこで、水の入った花瓶に花を挿したまま花を乾燥させるドライインウォーター法でドライフラワーにしてみましょう。

 花瓶に1〜5cmほど浅めに水を張り、花を挿して室内の風通しの良い場所に置いておきます。花瓶の水がなくなり花が乾燥したら完成です。完成まで時間がかかりますが、水に挿しておくだけなので簡単です。

シリカゲル乾燥法

 お菓子の乾燥剤として知られているシリカゲルを使った乾燥方法です。シリカゲルは二酸化珪素で作られています。二酸化珪素は表面に小さな穴が多数あいていて、水分や匂いなどの物質を吸着する作用を持っています。
 シリカゲル乾燥法でドライフラワーを作るときは、ドライフラワー用シリカゲルを使用することをオススメします。ドライフラワーに使ったシリカゲルは、加熱することで何度でも再利用することができます。
 
 シリカゲル乾燥法のメリットは、ハンギング法で乾燥させるのが難しい花をドライフラワーにできることや、花の美しい色合いを残せること、高温多湿な時期でもドライフラワーを作ることができるという点です。デメリットとしては、シリカゲル乾燥法で作ったドライフラワーは、密閉容器などに入れて常に乾燥状態を保つ必要があり、空気に触れると退色してしまうという点です。

【シリカゲル乾燥法に必要なもの】

  •  生花
  •  ドライフラワー用シリカゲル
  •  密閉できる容器(タッパーや瓶など)
  •  ピンセット
  •  スプーン

【作る手順】

容器の3分の1くらいまでシリカゲルを入れます。
スプーンで花を入れるところを掘ります。
スプーンで、シリカゲルを花びらの間に入れていきます。
頭の大きい花は深めに入れ、頭の小さい花、薄い花は浅めに入れます。
花が隠れるまでシリカゲルをかぶせます。
蓋をして1週間ほど待ちます。
花びらが折れたり破れたりしないように、ピンセットで花を取り出します。
完成です。薄い花びらや小花もきれいな形を保ったままドライフラワーになりました。
スプレーバラを違う方法でドライフラワーにしたものです。左がハンギング方法で作ったスプレーバラ、右がシリカゲル乾燥法で作ったスプレーバラです。

【シリカゲルの再生方法】

 シリカゲルは最初青色をしていますが、使用していくうちに吸収力が落ちて白っぽい紫色に変わってきます。色が変わってしまったシリカゲルを、使い古したフライパンなどでかき混ぜながら加熱すると、青い色が戻って再び使えるようになります。
加熱前
加熱後

機械乾燥法

 機械を使って強制的に乾燥させる時短テクニックです。家庭でできる時短法として、ドライヤーや電子レンジを使います。紙袋などに花を入れ、ドライヤーの温風を当てます。半ドライ状態になったら、あとは吊るしてハンギング法で乾燥させます。
 電子レンジを使う場合は、耐熱皿に小さく切った花を乗せ、1分を目安に加熱します。状態を見ながら少しずつ加熱を繰り返します。半ドライまで電子レンジで加熱すれば、あとはハンギング方法で乾燥させても同じようにドライフラワーができます。
 シリカゲル乾燥法の手順で、蓋を閉める前に電子レンジで1分ほど加熱すると、短時間できれいなドライフラワーを作ることができます。
 電子レンジはメーカーや機種によって加熱時間に差がありますので、こまめに状態を見ながら加熱しましょう。

 また、オーブンを使って観賞用のドライフルーツを作ることができます。果物を3~5ミリ程度にスライスし、オーブンシートを敷いた天板に重ならないように並べてオーブンに入れます。オーブンを最低温度に設定し、途中裏返しながら1時間程度加熱していきます。小さな実ものは、スライスせずそのままか半分に切るくらいで良いでしょう。果物の種類や大きさ、厚みによって乾燥の程度は違いますので、様子を見ながら加熱しましょう。加熱が終わったら、風通しの良い場所に置いてさらに乾燥させます。ネットなどに入れて並べると良いでしょう。裏返しながら1週間ほど乾燥させ、ニスを二度塗りして完成です。

防虫をしましょう

ドライフラワーには虫がつくことがあります。ドライフラワーに発生する虫は花を食べてしまいますので、専用の防虫スプレーを使い虫がつかないように注意しましょう。衣類用の防虫剤などをドライフラワーの花束やリースの隙間に忍ばせるのも効果的です。湿度の高くなる場所は、虫が発生しやすくなります。気になる場合は、クリアケースなどをかぶせて飾ると良いでしょう。

6章:花束やリース、ハーバリウムにアレンジもできる

 ドライフラワーを作ったら、花束やリースなどに束ねて飾ってみましょう。ドライフラワーは切花に比べ、色褪せたアンティークな雰囲気を持ちます。落ち着いた色合いや小さな小花ばかりを集めてしまうと、地味な花束になってしまいますから、個性的で目立つ花などを使うことをオススメします。

 リースにする場合は、生花でリースを作りそのままドライフラワーにする方法と、ドライフラワーにした花をリースにアレンジする方法があります。
 生花のリースをドライフラワーにする方法では、ミモザが代表的です。枝と葉がついたままの状態でミモザをリースに仕立て、風通しの良い場所で飾りながらドライフラワーにしていきます。
 ドライフラワーを使ったリースは、リースの土台やドライフラワー用のリース状スポンジに花を挿していきます。どんな花でも作ることができますが、色が個性的でアンティークな雰囲気を持つアジサイのリースが人気になっています。

 ドライフラワーは部屋のインテリアとしてそのまま飾るのはもちろん、クラフトの材料としても使われます。
 「植物標本」とも言われ、人気になっているハーバリウムもドライフラワーで作ることができます。充分に乾燥させた透明の瓶に、ピンセットなどを使い好みのドライフラワーをアレンジしていきます。このとき、後で入れるオイルで花が浮いてこないように、花を交差させるように入れることがポイントです。交互に交差させることで、どの角度からでもきれいに見えるようになります。
 選ぶ花材や色合わせで瓶の形を変えるなど、いろいろな雰囲気のハーバリウムを楽しむことができます。
 アクセサリーパーツなどに小花のドライフラワーをアレンジして、レジンと呼ばれる特殊樹脂で固めることで、オリジナルのアクセサリーを作ることができます。
 香りの良いラベンダーはポプリスティックに、赤い色がきれいなセンニチコウやミニバラなどは、小さな布袋に入れてポプリとして使用することができます。
 石鹸やキャンドルなどの飾りつけをすることもできます。
溶かした専用のワックスを容器に入れる際にドライフラワーをアレンジしたボタニカルキャンドルや、板状のキャンドルにドライフラワーを飾りつけたワックスバーなどは、手づくりのギフトとしても人気です。

7章:ドライフラワーの替え時

 ドライフラワーの替え時にこれといった決まりはありません。長い期間楽しむことができるドライフラワーも、だんだんと色褪せて茶色くなっていきます。花の種類や置き場所の環境によっても変わりますが、空気に触れる状態で大体半年~1年くらいが目安です。花が散ってきたり、きれいだなと思えなくなってきたら、ドライフラワーの替え時と考えて良いでしょう。シリカゲル乾燥法で作られたドライフラワーは、密閉状態であれば数年は楽しむことができます。
 ドライフラワーに虫がついてしまった場合も替え時です。見える範囲で虫を取り除いたとしても、卵を産みつけていたりして完全に駆除することは難しいため、ドライフラワー自体を破棄した方が良いでしょう。

まとめ

 いかがでしたか? 特別な道具を揃える必要もなく、乾燥させるだけで簡単にできるドライフラワー。花の命は短いものですが、こうしてドライフラワーにすることで、インテリアのアクセントになったり、オリジナルのギフトを作ることができます。ちょっとした手間をかけることで、長く花を楽しむことができるドライフラワー。ぜひ作ってみてください。

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