農業や家庭菜園に使われる堆肥とは?
正しい使い方と作り方

目次
第1章:堆肥とは?
第2章:堆肥を構成する成分
第3章:通常の肥料や腐葉土との違い
第4章:主な堆肥の種類
第5章:バーク堆肥とは?
第6章:堆肥を使うとこんなメリットが!
第7章:堆肥はこんなときに使える
第8章:堆肥を自分で作ってみよう
第9章:堆肥と土は混ぜない方が良い?
第10章:堆肥の使い方
まとめ

 質の良い野菜や草花を育てるときに役立つ堆肥。落ち葉や野菜くず、動物の糞などからできていますが、これを自宅で作ることも可能です。今回は堆肥の作り方や、使うときのポイントなどを合わせてご紹介します。

第1章:堆肥とは?

植物が育つ土壌を作るのに役立ちます

 堆肥とは、土を植物が育ちやすい環境にするための資材のことです。植物は根っこから栄養を補給しますが、そのためには適切な養分や水分が土に含まれていることが大切です。

 土に堆肥を施すことで、微量要素の養分をプラスし、補肥力を高めることができます。また、土に十分な栄養分が行き渡ることで微生物も活発に動き出し、生物の種類も増えます。そして、微生物などの活躍で有機物が分解されると土が柔らかくなり、結果として通気性、水はけなどが向上するのです。

第2章:堆肥を構成する成分

窒素、リン酸、カリなどがあります

 植物が必要とする「必須要素」は数種類あります。中でも特に大切なのが、窒素、リン酸、カリです。他にも、カルシウム、マグネシウム、硫黄などが植物の発育には必要となります。

 堆肥にはこうした養分が有機肥料同様に、多様に含まれています。堆肥と合わせて別の肥料を使ってあげると速効性が生まれ、土中に含まれる養分のバランスが良くなります。

 植物は土からの養分を根から吸収した後、すぐにエネルギーとして使わずに内部に蓄えておく機能があります。これを補肥力(肥もち)と言いますが、養分が多い堆肥が必ずしも植物の生育に良いとは限りません。養分のバランスに注意しながら使うことが肝心です。

第3章:通常の肥料や腐葉土との違い

腐葉土には落ち葉などが使われています

 腐葉土と一般的な肥料との違いは、使われている原料にあります。

 腐葉土は落葉広葉樹の落ち葉などをメインとして扱っており、時間をかけて堆肥化させたものを指します。保水量や肥料成分のバランスが良いという特長があり、畑を耕したり、花を育てたりするときに便利です。

 堆肥の一種である腐葉土以外にも、堆肥にはさまざまな種類があります。それらについては、次の章から詳しく説明してきますので、購入の参考にしてください。

第4章:主な堆肥の種類

牛糞、鶏糞、生ゴミを使った堆肥も

 堆肥は完熟したものほど悪臭がほとんどなく、さらさらしているのが特長です。具体的に説明すると以下のようになります。

<牛糞堆肥>

 牛糞に、おがくずや稲わらなどをプラスした堆肥になります。牛は草を主食とする草食動物なので、糞には植物繊維が多く含まれています。

 微生物の活性化を促すだけでなく、水はけなども改良されるため、バランスの良い土壌を作りたいときにオススメです。もし、土壌改良効果をさらに高めたい場合は、「牛糞バーク堆肥」を使ってみましょう。

<鶏糞堆肥>

 鶏の糞を原料とした堆肥です。牛糞堆肥よりも窒素、リン酸、カリなどの肥料成分が多く含まれています。

 鶏の糞をそのまま乾燥させた堆肥を「乾燥鶏糞」と言いますが、こちらは普通化成肥料と同じくらいの肥料分効果があります。

 しかし、鶏糞堆肥は多く使用すると土中の塩類濃度が上がりやすくなるので気をつけましょう。

<生ゴミ堆肥>

 肉片、卵のから、野菜の切れ端などを使った堆肥になります。家庭ゴミが原料なので、自宅で作ることが可能です。米ぬかを入れると原料の分解が活性化するという特長もあります。ただし、作り手によって養分などにばらつきが出やすいので、ある程度堆肥の性能を担保したいならばホームセンターなどで売られているものを使いましょう。

 家畜の糞を使った堆肥や生ゴミ堆肥は、石灰肥料とともに使用することもできます。この場合、窒素分が反応して抜けてしまうことがあるので気をつけましょう。

第5章:バーク堆肥とは?

高い土壌改良効果が期待できます

 堆肥にはもう1つ、バーク堆肥と呼ばれるものがあります。これは、樹木の皮に鶏の糞や米ぬかなどを混ぜて発酵させたものです。食物繊維を多く含んでいるのが特長です。

 もし、ホームセンターなどで購入するときは、腐熟が進んでいるものを選びましょう。乾燥しすぎているものだと、湿らせても水を吸収しないことがあります。植物の成長には養分と水分が必要なので、この点は確認を怠らないようにしてください。

第6章:堆肥を使うとこんなメリットが!

作物の味の維持や害虫予防にも効果的

 堆肥を使うメリットは、養分をプラスするだけではありません。他にも、以下のようなメリットがあります。

<成育中の作物の味を維持する>

 植物の成長には窒素が必要になりますが、多すぎるとタンパク質が合成され過ぎてしまいます。結果、植物中の糖分が少なくなって味が落ちることもあるので注意しましょう。

 特に化学肥料は窒素の影響が早く出やすいため、こうした状態に陥ることが少なくありません。その点、堆肥ならば糖分を極力落とさず、味を保つことが可能です。

<害虫予防になることもある>

 堆肥を使うことで土壌に含まれる微生物が増え、病害を抑えられるケースがあります。反対に、堆肥が土壌病原菌の栄養分になってしまうケースもあります。堆肥を使うときはその原料をしっかりと確認し、害虫予防に繋がるかをしっかり見極めるようにしましょう。

第7章:堆肥はこんなときに使える

生ゴミの再利用で環境にも配慮

 生ゴミ堆肥は自宅で出た生ゴミをそのまま使えます。ゴミの量を減らし、リサイクルできる点は、自然に優しいと言えるでしょう。コストがさほどかからないので、安価で堆肥を作りたいときにもオススメです。

第8章:堆肥を自分で作ってみよう

生ゴミ堆肥の作り方

ここでは、生ゴミ堆肥の作り方をご紹介します。

■材料
・ピートモス 15L
・もみがら燻炭 10L
・生ゴミ 1kg
・段ボール 1箱
・虫除けカバー

■作り方
1.段ボールの中にピートモスと、もみがら燻炭を入れて混ぜます。
2.1でできた土の真ん中をくぼませ、生ゴミを入れます。
3.2に虫除けカバーをして、3~6ヶ月発酵させます。
4.発酵中にも生ゴミを投入します。トータルで50kg程度投入したら、それ以降は生ゴミを加えず週に1回500ml~1L程度の水を入れてかき混ぜてください。

 1~4を行えば、トータル1ヶ月程度で生ゴミ堆肥が完成します。水分で段ボールの底が抜けやすくなるので、事前に段ボールの底に1枚段ボールを敷いておくなどの工夫をしましょう。

第9章:堆肥と土は混ぜない方が良い?

粘土質、砂質の土の改良に使われることも

 土の性質によっては、植物の生育に適していないことがあります。しかし、堆肥を使うことで、土壌を改良することが可能です。ここでは、粘土質の土と砂質の土を例に挙げてご紹介します。

<粘土質の土の場合>

 粘土質の土とは、表面がつるつるとした土のことです。水はけと通気性は悪いですが、水持ちと保肥性が良いという特長があります。この土を改良するには、毎年1m2あたり2~3kgの腐葉土やバーク堆肥などをプラスすることをオススメします。土に柔軟性が増すことで、粘土質特有の固さが少しずつなくなるはずです。
 しかし、これだけでは効果が現れないときもあります。その場合は川砂やパーライトを使ってみましょう。1m2あたり5kg程度加えることで、粘土質の土の欠点が改善されるはずです。

<砂質の土の場合>

 砂質の土とは、表面がざらざらとした土のことです。水持ちや保肥性は悪いですが、水はけや通気性が良いという特長があります。この土を改良するには、堆肥と粘土質の土が必要です。

 やり方は、腐葉土や植物質の堆肥を1m2あたり4kg程度加え、その後に粘土質の土を2kg程度加えます。粘土質の土がない場合は、バーミキュライトやゼオライトなどの改良用土材を使ってみるのもオススメです。

第10章:堆肥の使い方

注意点を守って使いましょう

 堆肥を使うときに気をつけなくてはならない点がいくつかあります。まとめると、以下のようになります。

<土壌の状態を確認しましょう>

 堆肥をプラスする前に、土壌の健康状態を確認しましょう。保水性、通気性、土のPHなど、細かなところまで確認しておくと、適切な堆肥量を把握できます。こうした土の状態は手で触ったり、PH測定器などを使ったりすると分かります。土壌成分は市販されている専用の測定器で分かるケースもあるので、気になる方はチェックしてみましょう。

<雑草の除去と元肥を施すことを忘れずに>

 作業をする前に、雑草や小さな石などを取り除くことを忘れないようにしてください。堆肥を加えるときは、大きな土の塊がなくなるように耕します。全体に堆肥が行き渡ると植物がバランスよく栄養を吸収できるので、丁寧に行いましょう。

<保管は水分を落としてから>

 堆肥には微生物がたくさんいますが、養分、水分、空気のいずれかを制限することで活動を一時的に停止することができます。この中で堆肥の性能を落とさない方法としてオススメできるのが、水分を抑制することです。堆肥の水分率は通常6割と言われていますが、これを3~4割程度に抑えることで、微生物の活動を停止させることが可能です。

 やり方は、堆肥を日陰に広げて干すだけです。直射日光に当ててしまうと、紫外線の殺菌効果で微生物が死滅してしまいます。保管するときは使い古しのストッキングやネットなどを使いましょう。これらに堆肥を詰めた後は、段ボールなどに入れて、日が当たらず風通しの良い場所に置くようにしてください。

まとめ

 堆肥を使うことで、効果的に植物を育てることができます。そのためには、堆肥の正しい使い方をマスターすることが大切です。美味しい野菜や美しい花を育てるためにも、丁寧に作業を進めましょう。

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