成長した庭木を安全にお手入れ
高枝ばさみの種類と選び方

目次
1章 高枝ばさみとは
2章 失敗しない高枝ばさみの選び方
3章 特長で選ぶおすすめの高枝ばさみ
まとめ

 自分で行うのが難しい、大きく育った庭木の剪定。高いところの枝を切るのは無理だからと伸び放題にしていませんか? ついほったらかしにしがちな中高木を剪定するために便利に使えるのが、地上から安全に作業ができる高枝ばさみです。楽に剪定をするためには、数ある種類の中から使用条件に合ったものを選ぶことがポイントです。そこでここでは高枝ばさみの主な種類と選び方を解説します。

1章 高枝ばさみとは

 現在の高枝ばさみの主流は、柄の先端についたハサミを手元のハンドルを握って操作するタイプです。ハンドルを握ると柄の中を通っているワイヤーが引っ張られてハサミを動かす仕組みになっていて、まさにマジックハンドのハサミ版といえるもの。柄が伸縮するタイプではワイヤーの長さも同時に調整されて操作できるようになっています。
【各部の名称と機能】
① ハサミ
小さい力で太い枝を切ることができるアンビル刃を採用している製品が主流。刈り取りタイプや枝キャッチタイプのハサミもあります。

② ストッパー
伸縮式の柄を使いたい長さで固定します。クリップ式やネジ式があります。

③ 柄
固定タイプと伸縮タイプがあります。軽量モデルは主にアルミパイプを採用しています。

④ グリップ
滑り止めのウレタンなどを巻いてあり、ここを手で握って柄を支えます。

⑤ ハンドル
ハサミを遠隔操作します。たいていの製品には、未使用時に刃を閉じたままにしておく安全ロック装置がついています。

2章 失敗しない高枝ばさみの選び方

 高枝ばさみには1mから4m程度までさまざまな長さのものがあります。大は小を兼ねるのではと必要以上に長いものを選んでも、扱いにくかったり、疲れやすかったりするばかりでメリットはありません。剪定したい庭木の高さにちょうど良い長さのものを選びましょう。

 作業をするときはハンドルを腰のあたりに構えて使うと疲れにくいので、腰の高さと木の高さの差を基準にします。うっかり地面を基準に選んでしまうと長くなりすぎるので注意しましょう。中ほどの枝を切るときのために縮めたときの長さ(縮長)が長すぎないことも大切です。通常は1.8~3m程度の伸縮タイプが扱いやすく、万能的です。また、物置への収納には縮長1.8m以内、車のトランクへ収納するには縮長1.3m以内の製品を選びましょう。

■切断できる枝の太さは十分?

 グリップタイプの高枝ばさみは構造上、ハサミに強い力を伝えることができません。多くの製品の「切断能力」や「生木の切断目安」は直径10~12mm程度です。それより太い枝をたくさん切るようでしたら、後ほど紹介する両手ばさみタイプやロープ式タイプをおすすめします。たまに太い枝を切る程度でしたら、グリップタイプでノコギリを取りつけできる製品を選ぶと良いでしょう。

■操作性や疲れに直結する重さも要チェック

 両手で持って上向きに作業することがほとんどの高枝ばさみは、重さにも注意しましょう。というのも、長く伸ばした状態で作業するときには、ほんの100gや200g重くなるだけで狙った枝をとらえる微妙なコントロールが難しくなるからです。言うまでもなく、連続した作業になればボディブローのように腕に疲れが蓄積します。伸長3m以内の伸縮タイプは重量を1kg前後に抑えているものがほとんどですが、女性やお年寄りが使う場合にはその中でもできるだけ軽さを優先して選びましょう。

3章 特長で選ぶおすすめの高枝ばさみ

伸縮式マルチタイプ
 庭木用の高枝ばさみで主流なのが1.8~3mの2段伸縮タイプで、最も柄を伸ばした状態で大人が持つと4mほどの高さの枝をカットできます。重量を1kg以内に抑えた軽量タイプが扱いやすく、枝キャッチ機能やノコギリ取りつけに対応している製品であれば、庭木の剪定に幅広く使えます。車のトランクに入れて持ち運びたい場合は、縮長が1.3mほどになる3段伸縮タイプを選びましょう。
【キャッチ機能】
カットした枝をそのままハサミでくわえてキャッチします。隣家にはみ出した枝を落とさずに回収したり、果実を傷つけずに収穫できたりととても重宝します。通常の剪定でも切りながら枝を回収できるので、散らばった枝を片づける手間がかかりません。

【ノコギリ取りつけ】
柄の先端にノコギリを取りつけられるタイプであれば、ハサミでカットできない太枝にも対応できます。ハサミに比べると切断は大変ですが、併用すると便利です。ノコギリが付属している製品と別売の製品があります。
固定式軽量タイプ
伸縮機構を持たないシンプルな構造。全長が1.8m程度、重量が500~600gと超軽量のため女性やお年寄りでも楽に扱えます。剪定する庭木の高さが2.5mくらいであればこのタイプがおすすめです。
刈り込みタイプ
通常の高枝ばさみに比べて刃が長く、伸びた枝先をまとめて効率良く刈り取ることができます。背の高い生け垣や丸く仕立てている庭木の形を整える作業に向いています。
【両手ハンドルタイプ】
長いハンドルを両手で動かす上にテコの原理を使ってハサミにしっかりと力を伝えられるタイプで、写真の製品は直径40mmまでの生木を切ることができます。固定式で数種類の長さを用意しているものと伸縮式を採用しているものがあります。
【ロープ引きタイプ】
ロープに連動したテコと滑車で刃を動かすので、握力の弱い人でも高いところの太枝を楽にカットできます。写真の製品で直径25mmの生木に対応。最長2mの伸縮式ですが、別売のポールを継ぎ足して3mや4mに延長できます。

まとめ

 ホームセンターなどの店頭に並んでいるとどれも同じように見える高枝ばさみも、長さや重さ、ハサミの機能などはさまざまです。その中から庭木や使う人の体力に合うものを選ぶことができれば、めんどうな高枝の剪定作業がぐっと楽になります。条件に合いそうなものを見つけたら、剪定するときのように構えてみるなど実際の使用感を確かめて決めると良いでしょう。

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