自宅のDIY体験談:鹿児島県在住 U.T.様(自営業)

DIYで古民家を快適に

※ こちらは実際に自宅でDIYをされている方の “体験談” のため、ロイモールにて取り扱いのない商品もございますので、予めご了承くださいませ。

築70年の古民家を使えるように

この家は、戦後すぐに医院として建てられたものです。築70年余りになります。食べるものにも事欠く物不足の時代に、天井の高い長押まである医院をつくるのは並大抵の苦労ではなかったはずです。

たとえば窓わくのガラスのなかには、厚さの異なるものがあります。手作りガラスと思われ、表面に凸凹があります。戦前からのリユース品だったのでしょう。

床下が高くつくられているので、乾燥していてシロアリなどの被害もなかったようです。
手入れをこまめにされていたようで、木造の骨格については、大きな傷みもなく大きな台風をいくつもやりすごして今に残りました。

そうはいっても、備え付けの建具の一部にはゆがみもあり、たてつけなどはさすがに悪くなっています。 たとえば入口の引き戸は部屋に入るには、いちいち外さないと入れず、これでは日常的に使えません。そこでDIYで快適に使えるようにしようと思い立ちました。

医院として使われなくなった後に、流し台や床の一部を高度成長期に住居用へ手直しした形跡があります。人の住まなかった時期もあり、その頃に据え付けたものの傷みが目立ちます。そうした部分を中心に修理することにしました。電気配線(資格がいります)と、トイレの便器の交換工事は業者に任せましたが、それ以外は自分で直しました。

明るく快適にするためのDIY

DIYで気をつけたのがあります。それはもとの雰囲気を壊さないことです。せっかく風情のある昭和の面影をふんだんに残していますから、それを活かしつつDIYをすすめます。

いくつも手直ししたくなりますが、まずは使えるようにすることが前提です。そこで以下の4つの作業を優先しました。

1.流し台の扉、引き出しのいたみ ⇒ 欠落部分に硬化性のパテ、のり付きの流し台用壁紙

2.障子の引き戸の改良 ⇒ 外さないと部屋の中に入れない状況から骨組みを活かして改良

3.柱・鴨居の傷み解消 ⇒ 硬化性パテで補修、古色に近い色で塗装

4.黒くやけた板壁を明るく ⇒ 化粧べニヤで覆う

まずはこれら4つの作業をDIYしました。本業のかたわら塗装については仕事の合間で2週間ほどかけて、残りの作業については3日間の休みで集中して行いました。

まずは使えるためのDIY

まずは流し台です。ここで使われているものは昭和の高度成長期のものです。ほとんどがベニヤと木材です。骨格となる木材部分には奇跡的に傷みが見られません。しかし表面は化粧合板で、長い間に焼けて剥がれてしまい見苦しく、傷みが目立ちます。欠落を補って表面の見苦しさを解消すれば良いことが明白でした。

まず、扉や引き出し表面のぼろぼろの部分を剥がせるだけ取り除きました。そのうえで、欠落した部分を硬化性のパテで補いました。もう一度表面を角材に巻いた紙やすりで滑らかにしました。のり付きの流し台用壁紙2パックを、カッターで切りながら表面に貼り付けていきました。表面を貼り終え一見すると新品のように見違えりました。

続いては入り口の障子の引き戸です。この引き戸は、4年前にこの家を見つけたときには、部屋の中に入るためには戸を外さないと入れないほどでした。

下部は杉板張りで、はずせます。板部分は日焼けしていましたので、かんなとペーパーでけずりました。節の穴はべつの杉板を、のみでけずってあてがい、木工ボンドで接着しつつ埋めました。周囲の木の部分も可能な限りかんなをかけ、ゆがみを修正しつつ見苦しくないようにしました。
たてつけの悪さの原因となっている部分をかんなで削り、のみで穴をあけて戸車を付けました。
同時に敷居の溝には戸の滑りをよくする樹脂製テープを貼りつけました。
そして引き戸の取っ手部分には、開けやすいようにのみで溝をあけてから金属製の取っ手をとりつけました。
この取っ手は上下をピンで留めるようになっています。こうして完成した戸を開けてみますと・・・、軽々と引き戸が動くようになりました。
こうして修理して4年過ぎた引き戸です。このように子どものつめ跡などありますが、全くガタつきもなく、今も快適に使えています。
それから子供がひんぱんに出入りして、障子紙を傷めるだろうと思いました。そこでこのように一部に板をあてがい、指などで障子部分を傷めないようにしました。これで出入り時がラクになります。障子紙もこの部分に限り、和紙に樹脂を貼り合わせたものを使い、穴が開かないようにしました。
柱や鴨居には釘跡や配線跡が目立ち見苦しかったので、パテでおさえて表面をペーパーで仕上げました。マスキングテープで養生した後、防カビ剤入りの多用途アクリル塗料(こげ茶)で、柱、鴨居、長押、梁を塗装しました。廻り縁は木肌のまま残しました。
つや消しの塗料で、光が当たると木目もそのまま出てきて、古色っぽい木材に近い雰囲気にできました。

最後に鴨居の上の小壁部分です。豪勢な作りで半間の高さがあります。ここは板張りですが、電灯の明かりを有効活用しようと考えました。そのために、ベージュの化粧合板(2.5mm)を鋸で切って、サイズを合わせて貼り付けていきました。電灯明かりを反射させて明るくするためです。同様に天窓上の小壁部分(1尺幅)にも合板を打ち付けました。

ベニヤの貼り付けの際には、前もって最上部(天井との境)と中央部に垂木として荒材(25×35mm)を横に打ちつけておきました。そこへ、ベージュ色の釘でベニヤを打ち付けていきました。下部は長押に収まるので特に何もしていません。各部屋、玄関まで含めて15枚ほど合板を使いました。高さがあるので脚立に乗っての作業でした。この作業時の清掃で、医院時代の薬瓶が長押のなかから出てきて驚きました。

なお、天袋の戸の部分にはべニヤでなく障子紙を貼りました。昔ながらの障子紙を貼る糊ならば、いずれ剥がすときにラクだろうと考えたからです。こちらも雰囲気が出ました。

過ごしやすい昭和のたたずまい

ここを訪れた人は、口々に「古風なうどん屋さんみたいだ」と言います。さらに、それに続いて、この家は落ち着くねとよく言われます。とくに夏は快適でよく風が通ります。冬は天窓と広い窓から陽が入り、快適に温かく過ごせる場所となりました。
上に示した4つの改修は、4年前に行ったものです。それ以降も別の個所を改修したり、外壁(板壁)を塗ったりしています。室内の4年前に行った改修個所は、その後不都合もなく、快適な状態を維持しながら使えています。古いながらも思っていた以上にDIYで心地良く過ごせることがわかりました。

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