ダイニングテーブルをDIYして、アンティーク風テーブルを作ろう

 毎日使うダイニングテーブルは、お気に入りのものを選びたいですよね。既製品に好みのものが見つからないというとき、DIYで作ってみるのも1つの方法です。一見難しそうなダイニングテーブルですが、手順はそれほど多くありません。今回は簡単なダイニングテーブルの作り方をご紹介します。

1章:ダイニングテーブルはDIYで作れる
2章:DIYに必要なアイテム
3章:ダイニングテーブルをDIYで作ってみよう
4章:部屋を華やかにするおしゃれテーブルの作り方
5章:テーブルを作る際の注意
6章:ぐらつきの修正方法
7章:無垢材のテーブルの注意点
8章:ダイニングテーブルの塗装方法
9章:テーブルのメンテナンス方法

1章:ダイニングテーブルはDIYで作れる

 ダイニングテーブルは部屋のメインとなる大きな家具なので、DIYで作るのは難しいと思う人も多いかもしれませんが、テーブルの主なパーツは、天板、脚、補強とシンプルなものです。簡単なダイニングテーブルなら初心者でも作ることができます。

2章:DIYに必要なアイテム

必要な工具

 電動ドリルドライバー(インパクトドライバーでも)、サンダー、ノコギリ、など、基本的な工具だけで作れます。角を丸くしたい、ネジの頭を隠したいなど、作るテーブルのデザインによって、ジグソーやダボ用ノコギリなど、必要に応じた工具を用意しましょう。

テーブルに使える素材は?

 テーブルの天板は、お好みの木材を使って作ることができますが、木材によって特性が異なりますので、選ぶときにはその特性を知ることが大切です。例えば、無垢の1枚板を使う場合、無垢材は反りやすいという特長があります。天板を専門に扱う材木店では、反り防止加工済みのものもありますが、かなり高価です。ホームセンターなどで購入できるような1枚の無垢板は、購入時には反っていなくても、経年で反ることがあることを知っておきましょう。
 集成材は、比較的反りの少ない板です。ホームセンターで購入でき、厚みもいろいろあるので、DIYでテーブルを作るときによく使われます。合板やランバーコア材も反りや狂いが少ない木材です。 メラミン樹脂や天然木を薄くスライスした板を表面に貼った化粧材は、水分に強く汚れにくいので、小さいお子様がいたりペットを飼っていたりするご家庭には、使いやすい木材です。 
 板材は基本的に幅が広いほど高価になります。幅の広いテーブル天板をなるべく金額を抑えて作りたいとき、羽目板という実(さね)加工がされている板を使うのも良いでしょう。羽目板とは、腰板やフローリングに使われる板で、横にはめ込みの実(さね)がついています。これをつないでいくと、隙間なく板を並べることができるので、ゴミやほこりが溜まりません。厚みのない羽目板を使う場合は、補強にベニヤなどの板を合わせて使うこともできます。
 仕上げにニスなどを塗る場合は、素材はお好みのものを選んでも良いのですが、木の質感を残したいときなど、ワックスやオイル塗装のみで仕上げる場合は、比較的水に強い木材を選ぶと良いでしょう。


3章:ダイニングテーブルをDIYで作ってみよう

サイズとデザインを決める

 ダイニングテーブルを作ると決めたら、まずサイズを決めましょう。使う人の身長や何人掛けにするかなど、置くスペースや目的に合ったサイズで設計することが大切です。イスの座面の高さとテーブルの天板の高さの差(差尺)が27~30cmくらいになるのが、心地良いサイズと言われています。日本では、ダイニングテーブルの高さは、JIS規格で定められた「平均的な成人男性」を元に、70cm前後のものが主流となっています。
 デザインはお好みで決めましょう。自分好みのものを作れるのが、DIYの最大のメリットです。木目を活かす、ペンキで塗り分けるなど、塗装方法も最初に考えておきましょう。


ダイニングテーブルを構成する部位

 ダイニングテーブルの基本的な部位は、天板と脚です。天板1枚、脚4本で構成されています。強度が必要な場合は、天板の下に幕板を、脚の下部に貫を入れます。金具を使って脚と天板をつなぐ仕様であれば幕板はいりませんが、ぐらつくときには入れた方が良いでしょう。幕板を入れ、それでも強度が心配なときは貫を入れましょう。

ダイニングテーブルの基本的な作り方

 DIYで作る、簡単なダイニングテーブルの作り方をご紹介します。今回は、金具のついた木製のテーブル脚を使い、アンティーク風に仕上げます。

・完成サイズ:約???

・製作時間:約2~3時間

【材料】

 ・古材風塗装板:180×18×720mm・・・4枚

・テーブル脚(金具つき)・・・4本

・補強板:ワンバイフォー材910mm・・・2枚

・スリムビス30mm

補強板を660mmに切り出します(2枚)。

テーブル天板より左右30mm内側に補強をつけるため、720-(30×2)=660mmとしています。

サンダーで木口のバリを取ります。

古材風塗装板を並べ、隙間のないように並べクランプで挟んで固定します。

補強板に接着剤を塗り、並べた古材風塗装板の端から3cmずつ内側に接着し、古材風塗装板1枚につき8ヶ所をビスで固定します。

古材風塗装板の木口が揃っていなければ、いちばん短い板に合わせて木の棒や定規などを当て、まっすぐに線を引き、ノコギリで切り落とします。切った木口は、サンダーでバリを整えておきます。

脚受けの金具を取りつけた補強板に固定します。

補強板の木口から50mmのところと、板の幅の真ん中に金具の中心がくるようにします。

四隅に金具をつけました。

脚をアイアン風に塗装します。金槌やノコギリなどで脚にわざと傷をつけ、サンダーで角を落とします。傷をつけたところのバリも、サンダーで軽く落としておきます。

金属風塗料を、スポンジで叩くように塗ります。

塗料が乾いたら、脚の上部についているネジを、天板の金具にねじ込んで組み立てます。

古材風塗装板の表面にクリアワックスを擦り込み、余分をウエスで拭き取って完成です。

4章:部屋を華やかにするおしゃれテーブルの作り方

円形・丸テーブル

 四角い板から、きれいな円形を切り抜くのは難しい作業ですが、DIYで作るなら多少形がいびつでも、それが個性です。難しく考えず作ってみましょう。脚には、金具つきのテーブル脚を使うと簡単です。
 四角い板に好みの大きさの丸やカーブを描き、ジグソーで切り抜きます。バリと角を取り、天板の裏側に脚受け金具を均等に取りつけ、脚をねじ込んで完成です。
 金具つきテーブル脚を使わない場合は、丸の中に納まるように幕板と脚を設計して組み立て、天板を乗せてビスで固定します。


長方形のスタンダードなテーブル

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テーブルの下に収納スペース・引き出しをつける場合

 天板の裏側に、コの字にレールを向かい合わせに取りつけ、既製のバスケットなどを引っ掛ければ、簡単引き出しができます。
 幕板をつけるデザインのときは、幕板の下に底板を取りつけ、前面の幕板を取りつけずにあけておき、そこに引き出しを入れます。ぴったりサイズに引き出しを作っても良いですし、既製の箱などで代用しても良いでしょう。

アイアン脚のテーブル

 テーブル用の脚は、前述でご紹介した木製金具つきテーブル脚の他にも、アイアン製の脚もあります。DIYショップや通販サイトなどでは、デザインやサイズもさまざまなアイアン脚を見つけることができます。お気に入りのデザインの脚を選びましょう。アイアンのテーブル脚は、基本的にビスで天板に取りつけるようになっています。

バタフライテーブル

 バタフライテーブルとは、補助天板を持ち上げることで、テーブルを広くすることができるテーブルです。
 蝶番を使って補助天板をつけることもできますが、蝶番の取りつけや、補助天板を受ける脚や補強などの設計が少々難しくなっています。簡単に補助天板を取りつけるには、折たたみ棚受け金具を使うと良いでしょう。テーブルの天板と同じ厚みの板を用意し、天板と同じ高さになるよう棚受け金具を取りつけるだけです。

5章:テーブルを作る際の注意

 テーブルを作る上で注意したいことは、ぐらつきです。テーブルの脚になる木材をノコギリで切って使用すると、ほんの数mmの誤差でも、テーブルにぐらつきが出てしまいます。慣れるまではホームセンターのカットサービスなどを利用して、誤差が出ないようにしましょう。初めてテーブルを作るという人には、4章でご紹介した金具つきテーブル脚をオススメします。

6章:ぐらつきの修正方法

 住宅の床は水平でなかったり、歪んでいたりすることがあります。テーブル脚の長さに注意して作っても、ぐらつくことがあるのはそのためです。ぐらつくからといって、脚を切るのはやめましょう。先ほどもお話ししたとおり、ぐらつきはほんの数mmの誤差で起こってしまいます。ほんの数mmをノコギリで誤差なく切り落とすのは、プロでも難しい作業です。切っても切っても揃わずに、気がついたら脚が短くなっていた、ということになり兼ねません。
 簡単にぐらつきを直す方法は、フェルトやゴムなどでできているフローリングの傷防止のためのシートを、テーブルの脚に貼ることです。適度なクッションで長い方の脚が沈み、ぐらつきが軽減されます。


7章:無垢材テーブルの反りについて

 木材は呼吸をしていますので、多かれ少なかれ必ず反りが生じます。特に無垢材は木を切り出したままの状態に近いので、反りが大きく出ます。
 無垢の板は、乾燥によって木表という木の皮に近い面に向かって、年輪のカーブと逆方向へ沿ってきます。水分を含むと逆側に反ります。反りが少ない柾目の無垢材は数が少なく高価なため、購入するのが難しくなっています。ホームセンターなどで購入できる無垢板はほぼ、板目で反りが出やすいものと思って良いでしょう。反りや割れなどを考慮した上で無垢材を天板に使う際は、板幅と平行に天板の下側に数本の角材を取りつけて反りを防止します。角材の取りつけは、①ホゾやミゾを彫って取りつける ②金物を取りつける ③木ネジで取りつける の3つの方法があります。いずれの場合も、木の膨張、収縮を妨げないように、接着剤は使わずに取りつけます。


8章:ダイニングテーブルの塗装方法

 食卓として使うダイニングテーブルは、熱や水分などに晒される機会が多くあります。できるだけニスなどで仕上げて塗膜を作りましょう。ウレタンニスは熱に強く、塗膜が固いので傷がつきにくいという特長があり、ダイニングテーブルの塗装にオススメです。ニスのてかりが苦手な人は、2度塗り3度塗りの仕上げにツヤ消しニスを塗って仕上げると、ニス独特のてかりが抑えられます。
 塗る前に、天板を中目のサンドペーパーで研磨し、表面の古い塗膜や汚れを落とします。広い面を削るときは、サンダーを使うと作業が早いです。ウエスで削りかすを拭き取り、傷やへこみを木工用パテなどで補修したら、サンドペーパーで平らにならしておきます。
 塗料は、フタを開ける前によく振っておきます。天板の裏側や側面など、塗りにくい部分から木目に沿って刷毛で塗っていきます。厚塗りにならないように注意しましょう。広い部分はコテバケを使って塗っていきます。コテバケは刷毛跡が残らないのでオススメです。塗料が乾いたら、細目のサンドペーパーで軽く研磨し、表面のザラつきを整えます。
 ウエスで削りかすを拭き取り、2回目の塗装と研磨をします。2度3度と繰り返すことでツヤが増し、塗装膜が厚くなり傷がつきにくくなります。 塗装後は1週間くらいは使用せず。完全に乾くのを待ちましょう。
 水性ステインで好みの色に塗装した上から、ウレタンニスで仕上げるのも、オススメの塗装方法です。
 木の風合いを活かしたいというときは、オイルやワックスを塗り込んで仕上げます。ただし、オイルやワックスは塗膜を作らないため耐久性がなく、細かなメンテナンスが必要です。熱に弱く、高温で溶け出すものもあるので、熱い鍋などを置くときには必ず鍋敷きなどを使うようにします。
 ワックスは、ウエスに適量をとって擦り込みます。全面塗り終えたら、新しいウエスで余分なワックスを拭き取ります。
 オイルは刷毛塗りが便利です。刷毛にオイルを含ませて、木目に沿って塗っていきます。10分くらい置いたら、余分なオイルをウエスで拭き取ります。ツヤを出したい場合は、2度塗りのオイルが半乾きのときに、耐水ペーパーで磨いて仕上げます。
 塗料は木口や裏面にも必ず塗るようにしましょう。塗装していない面から空気中の水分が入り込み、反りの原因になります。


9章:テーブルのメンテナンス方法

 オイルやワックス塗装の天板は、こまめなメンテナンスが必要です。オイルやワックスの油分が抜け切らないうちに、重ね塗りをしましょう。傷などが気になるところは、サンドペーパーなどでならしておきます。このとき、パテを使うと塗料が載らなくなるので、注意しましょう。
 ニスで仕上げてあるテーブルは、傷や塗装剥がれが目立ってきたらメンテナンスしましょう。メンテナンス方法は塗装と同様です。まず古い塗装をサンダーで剥がしてから、1度目を塗り、乾いたら研磨します。塗装と研磨のやり方は8章をご参照ください。


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