ベビーフェンスのDIY

ベビーフェンスのDIY

目次
1章:ベビーフェンスとは
2章:ベビーフェンスDIYに使える素材「イレクターパイプ」
3章:イレクターパイプを使ったベビーフェンスの組み立て方
4章:すのこを使ったベビーフェンスの作り方
5章:ベビーフェンスのアレンジ

1章:ベビーフェンスとは

ベビーフェンス
 小さなお子様がいるご家庭では、キッチンや階段などの危険な場所に入ってこないようにする安全対策が必要です。大丈夫と安心しているような場所でも、好奇心旺盛な赤ちゃんにはケガ・事故の原因になることがあります。このような場所に、こどもが1人で出入りできないようにするために設置する柵を、ベビーフェンスといいます。
 同じ目的で使用されるベビーゲートは扉がついているものを指し、扉のないものをベビーフェンスと呼び分けています。フェンスでくるっと覆った囲いタイプのものはベビーサークルと呼ばれます。ここでは、ベビーフェンスについて詳しくご紹介していきます。

特長と用途

 ベビーフェンスは、引越しやこどもの成長に合わせて取りつけ場所を変えることができるもの、壁や柱を傷つけずに設置できるもの、簡単に移動できる置くだけタイプのものなど、さまざまな種類のものがあります。 設置場所や用途などに合わせて、適切なものを選びましょう。
 ベビーフェンスは扉がないので、大人はまたいで移動します。妊婦さんや身長の低い方にとっては、またぎにくいこともあるので、慎重に選びましょう。
 
 階段やキッチンへの出入り口、お風呂場など、両側に壁や柱などがあるところには、しっかりと固定できる突っ張りタイプのフェンスがオススメです。
 必要なときだけ気軽に使いたい、またいで移動するのが大変という場合は、置くだけで使える自立式のフェンスが良いでしょう。最近では、赤ちゃんがもたれかかっても倒れないように安全設計がされたものや、設置場所に応じて幅が伸縮できるスライド式のものなど、さまざまな機能がついているものがあります。
 
 市販のベビーフェンスには、金属、木、プラスチック、ナイロンなどさまざまな素材を使ったものがあります。
 金属製のものは壊れにくく安全性も高いのですが、赤ちゃんがぶつかったときにケガをしやすかったり、熱を発生するものの近くに置くとフェンス自体が熱くなってしまう場合があるので、置き場所に注意が必要です。
 プラスチック製のフェンスは軽くて持ち運びが簡単なので、女性一人でも組み立てられ、移動させることも簡単です。赤ちゃんが寄りかかったりぶつかったりすることで、比較的簡単に倒れてしまいますので、赤ちゃんのいたずら防止にちょっと置いておくといった場面にぴったりです。
 木製のフェンスは、手触りも良く木の温かみも感じられ、インテリアにも比較的合わせやすい素材です。DIYで自作することもでき、好みのサイズや色で作ることができます。
 壁や柱に突っ張り式で固定するベビーフェンスには、金属やプラスチックのポールにナイロンメッシュなどが張られているものが多く出回っています。突っ張り式なので簡単に取りつけられ、通気性が良く、赤ちゃんが倒れてもケガをしにくいのが特長です。
 木材ではなく、ホームセンターなどで購入できる「イレクターパイプ」を使えば、DIYで簡単にベビーフェンスを作ることができます。イレクターパイプについては、次章で詳しくご説明します。

2章:ベビーフェンスDIYに使える素材「イレクターパイプ」

 イレクターパイプとは、スチールパイプにプラスチックをコーティングしたDIY素材です。豊富なジョイントを自由に組み合わせることで、簡単に思い通りの形を作ることができます。錆びにくいため、屋外や屋内の水回りなど、さまざまな用途で安心して使うことができます。
 イレクターパイプは、直径28ミリの場合で1m約520gと軽量です。しかもとても丈夫なので、棚やラック、テーブルなども製作することができます(大型で強度を必要とする場合は、設計に注意が必要です)。
 イレクターパイプのサイズには直径28ミリ、32ミリ、42ミリの3種類があります。直径28ミリのものが一般的です。直径42ミリのパイプは直径28ミリのパイプの2.5倍の強度があります。

 イレクターパイプは、専用のジョイントを使って接続して組み立てます。サビにくく軽い「プラスチックジョイント」と、頑丈で分解できる「メタルジョイント」があります。プラスチックジョイントは、専用の接着液を注入して固定します。一度接着すると外れません。特にサビに強く衛生的です。水回りはもちろん、屋外のウッドデッキのなどの構造物にもオススメです。
メタルジョイントは、ボルトとナットで締めつけて固定します。そのため、分解して再利用することも可能です。強度を必要とする作品に向いています。
 ジョイントの形状には、コーナー・中間コーナー・ロック部分、クロスつなぎ用、ヒンジ回転、フック、筋交い、壁面固定、板受け、補強、キャップ、キャスター、突っ張りキットなど、用途に合わせて700種類以上のさまざまな種類があります。作品にぴったりのものを選んで組み合わせましょう。

 イレクターパイプは、専用のハンドカッターを使って好みの長さに簡単にカットすることができるので、思い通りのサイズに設計ができます。また、好みに合わせて塗装することもできます。
 
では、ホームセンターにあるさまざまなパイプとイレクターパイプの違いは何でしょうか?
 ホームセンターで購入できるパイプで一般的なものは、塩ビパイプ、単管パイプ、ステンレスパイプなどがあります。
 塩ビパイプは、継ぎ手の豊富さや専用接着剤の使用、軽量で屋外使用可能な点がイレクターパイプと似ています。組み立ても比較的簡単ですが、一度接着すると外せないので、事前に充分な設計が必要です。また、塩ビパイプの主な用途は水道管であることから、棚やテーブルなどの重量物や、強度が必要なものには適していません。
 単管パイプは、工事現場の足場などで使われる素材なので、パイプ自体にとても重量があります。強度はあるものの、水平・垂直を保ちながら1人で組み立てるのは困難です。
 ステンレスパイプは耐久性に優れ、サビに強いことで知られています。一般的なステンレスパイプは、専用のジョイントの数が少なく、パイプ自体を組み立てて作品を作るのは難しいでしょう。イレクターパイプにはステンレス製のものもあり、専用のジョイントも用意されています。鋼鉄製のイレクターパイプに比べ割高です。
 このように、パイプにはそれぞれに異なる特長があります。イレクターパイプは強度や加工のしやすさ、パーツの豊富さなどから見て、総合力の高いDIY素材といえるでしょう。

3章:イレクターパイプを使ったベビーフェンスの組み立て方

 イレクターパイプを使って、DIYでベビーフェンスを作ってみましょう。イレクターパイプは角がないのでケガの心配が少なく、小さなお子様用の作品にも安心して使うことができます。
ベビーフェンス

【完成写真】

サイズ:横約960ミリ、高さ約780ミリ
製作時間:約1.5時間

材料

【材料】

・イレクターパイプ H-900 ブラック 4本
・イレクターパイプ H-450 ブラック 2本
・プラスチックジョイント J-5(コーナー用)4個
・プラスチックジョイント J-7C(枠のつなぎ用 1方向通し)4個
・プラスチックジョイント J-103(脚用)4個
・メッシュパネル 900×600ミリ 1枚
・サンアロー接着液
・イレクターパイプ専用カッター
・結束バンド

【製作手順】

手順1.
プラスチックジョイントJ-5に、イレクターパイプH900を差し込んで組み立て、コの字型の枠を作ります。このとき、パイプをきちんと水平に組み立てることが重要です。平らなところで水平を確認しながら作業しましょう。
手順1
手順1-2
手順2.
手順1の両脚のパイプにプラスチックジョイントJ-7Cを入れます。
手順2
手順3.
手順2で入れたプラスチックジョイントJ-7Cに、イレクターパイプH900を差し込みます。
手順3
手順3-2
手順4.
枠のプラスチックジョイントJ-5の上にメッシュパネルを乗せて、パイプの位置を合わせます。
手順4
手順4-2
手順5.
サンアロー接着液を専用のスポイトで吸い取り、イレクターパイプとプラスチックジョイントの隙間に数滴注入し、接着します。このとき、1カ所だけに注入するのではなく、全体にいきわたるように、少しずつ注入するのがしっかり接着させるポイントです。
手順5
手順5-2
手順6.
両脇のイレクターパイプの下から22センチのところに印をつけ、専用カッターでカットします。
手順6
手順6-2
手順7.
イレクターパイプH450にプラスチックジョイントJ-7Cを入れ、真ん中部分で接着します。これを2つ作ります。
手順7
手順8.
カットした両脚に、手順7で組み立てた部材を差し込みます。
脚と本体が直角になるようサシガネなどを使って確認し、接着します。
手順8
手順8-2
手順9.
手順7でカットして残ったイレクターパイプを、7センチに4本カットします。
手順9
手順10.
カットした7センチのイレクターパイプに、プラスチックジョイントJ-103、反対側にプラスチックジョイントJ-5を差込み、それぞれ接着します。
手順10
手順10-2
手順10-3
手順11.
本体の脚に差込み、接着します。
手順11
手順12.
メッシュパネルを乗せて、結束バンドで固定して、余った部分をニッパー等でカットして完成です。
手順12
手順12-2
クッション材などを巻いておけば、赤ちゃんがぶつかったときなどの衝撃を軽減できるので安心です。
ベビーフェンス
キッチンの入り口などに設置して、赤ちゃんを危険から守りましょう。
ベビーフェンス

4章:すのこを使ったベビーフェンスの作り方

 すのこを使った簡単なベビーフェンスの作り方をご紹介します。このフェンスは強度がありませんので、階段などの危険な場所への設置は避け、テレビのまわりや引き出し前など、いたずら防止用に設置してください。ネジや釘は安全を考慮し使用していません。高さは、大人がまたげるくらいに設定してください。
【材料】
・すのこ(作りたいサイズに合わせた枚数)
・ひもや結束バンド
・木工用接着剤
・紙ヤスリ
【作り方】
手順1.
フェンスの上部となる部分のすのこ板を、紙ヤスリ等で削って角を丸めていきます。ささくれなども削り取っておきます。

手順2.
フェンスの正面となるすのこを縦にして好みの長さまで横に並べていき、木工用接着剤で接着します。

手順3.
つなげた部分のすのこ板同士を、ひもや結束バンド等で固定します。

手順4.
強度を持たせるため、つなげたすのこの横の長さと同じ長さの木材を、すのこ上下のゲタ部分に乗せて木工用接着剤で接着します。

手順5.
奥行きとなるすのこフェンスを1~3と同じ要領で2つ組み立てます。

手順6.
正面と奥行きのフェンスを、ひもや結束バンドで固定します。

手順7.
両角の部分が三角形の頂点になるように、もう1枚のすのこを内側にあてがい、ひもや結束バンドで固定します。

手順8.
フェンスの中に対象物を入れ、壁や柱、対象物自体にフェンスを固定します。

5章:ベビーフェンスのアレンジ

 既製のベビーフェンスは、安全を考慮し作られているので安心ですが、インテリアや好みに合うものを見つけるのが難しい場合があります。
 そんなときは、既製品をDIYで自分好みにアレンジしてみましょう。

 木製のものなら、塗り替えはいかがでしょうか? こども用のおもちゃにも使われている水性ペンキなら安心です。もともとウレタン塗装されているものは、紙ヤスリ等で表面の塗装を剥がしてから塗ります。
 突っ張り式のフェンスはナイロンの布やメッシュなどが張ってありますが、好みの布に張り換えることでインテリアに合ったものが作れます。

 突っ張り棒を利用してベビーフェンスを作ることもできます。壁や柱に突っ張り棒を上下2本設置して、間に布を縫いつけたり、メッシュパネルやダンボールなどを結束バンドで固定すれば、簡易的なベビーフェンスを作れます。

 衝立式のベビーフェンスをいくつか用意して、囲うような形に置いて結束バンドやひもなどでつなげば、簡単なベビーサークルになります。

 紙筒ラック(クラフトラック)といわれるものも、ベビーフェンスDIYに使える素材です。紙筒の直径に合わせたジョイントと組み合わせることで、簡単にベビーフェンスが作れます。比較的安価で、用途や場所に合わせてサイズを自由に変えられます。紙製なので、軽くて耐久性がないのがデメリットですが、ペットボトルなどを重りにすれば解決できますし、破損したところだけ買い換えるなど、工夫次第で便利なアイテムです。

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