すのこでおしゃれな収納棚をDIY!本棚や傘立ても簡単に

今やすのこはDIY初心者にとっての定番アイテム。インテリアなどに生まれ変わった作品を、あちこちで目にするようになりました。扱いはとても簡単ですが、すのこならではの加工のポイントを押さえておくと、できあがりの完成度もアップします。まさにこれからインテリア作りに挑戦しようという方に、参考にしていただけるように、基本のすのこ棚と各ポイントをしっかり解説します。

1章:DIYですのこがおしゃれな棚に生まれ変わる!
2章:棚をDIYで作るすのこの選び方
3章:すのこの耐久性
4章:簡単なすのこ棚の作り方
5章:すのこの接合方法のポイント
6章:塗装する際のポイント
まとめ

1章:DIYですのこがおしゃれな棚に生まれ変わる!

リビング、キッチン、玄関にも

 すのこはDIY好きの手によってさまざまなものに形を変える便利な素材となっています。小さいものは雑貨の飾り棚やスパイスラックから始まり、食器棚や整理棚、プランタースタンド、衣類ハンガーなど、思い思いの用途の棚に作り変えられています。

 ただ箱型に組み立てて棚を作るのは初級編で、X型に組むマガジンラック、壁に掛けるウォールディスプレイ、2枚を重ねて立てる傘立てなどなど、新しいアイデアを形にした実例がどんどん生まれています。センスよくデザインすれば、雰囲気良くすてきなインテリアを作ることができるんです。

アレンジのアイデアもいろいろ

 同じような形の収納棚でも、アレンジを工夫することで雰囲気は変わります。白木のままではすのこの印象が強いですが、塗装をするとオリジナル度はぐんと高まります。アイアンの金具を使うことも、ピンポイントのアクセントになって効果的です。すのこのかわりに、棚板にワイヤーやプラスチックのかごを利用してみるなど、大胆な素材の組み合わせも面白いものです。うまくマッチするアイテムはまだまだありそうですから、思いついたアイデアをどんどん試しましょう。

2章:棚をDIYで作るすのこの選び方

すのこが販売されている場所

 桧の厚い板を組み立てた丈夫なタイプから、桐でできた薄くて軽いタイプまで、多くの種類から選べるのはホームセンターです。サイズのバリエーションも豊富にそろっていることが多いので、お店で実物を見ながら作るものをイメージして選ぶことができます。

すのこの構造と選び方のポイント

 もともとはお風呂場の土間に敷いて滑りを防止したり、押し入れの床に敷いて布団に湿気が溜まるのを防ぐ目的で使われるものです。そのため、水切れや空気の通りが良いように、底をあげる角材の上に板を格子状にのせて固定してあります。板を並べただけのように見えますが、丈夫な1枚のパネルでもあります。

すのこ選びのポイント

 お風呂場で使うようなすのこは、水に強い桧の厚めの板を使い、クギと接着剤で固定してあり、とても丈夫です。一方、押し入れで使うタイプは、吸湿性があって軽い桐で作られているものが多く、板が薄く、接着剤だけで固定されているものがほとんどです。もちろん、価格も大きく違います。強度や重さ、価格などを比べて、いちばん用途に向いているすのこを見つけましょう。

 ちなみに、クギと接着剤を使っているタイプは、解体するのが大変で、つなぎの角材が破損することもあります。そのあたりも、すのこを選ぶときに注意してください。


3章:すのこの耐久性

 木材の種類、板厚、固定方法がすのこの強度を決めるので、耐久性は商品によりまちまちです。小物棚や装飾用でしたら神経質になることはありませんが、大きいサイズにしたいとき、重いものも収納したいときには、十分に強度のあるものを選びましょう。

4章:簡単なすのこ棚の作り方

 すのこを使うメリットは、木材らしい無垢の質感があること、すでにパネルの状態になっていることです。棚を作る場合は、できるだけカットや解体をしないで、パネルの状態のまま活用するほうが、作業の手間が少なく強度をキープできます。ですから、もとのサイズをいかす方向でデザインすることをオススメします。

 反対にすのこらしさを出したくないときは、解体して手頃な板材として利用しましょう。

 

●基本のすのこ棚を作る

 今回は、側板と底板にすのこを使ったシンプルなすのこ棚を作ります。天板はメラミン化粧棚板を使っておしゃれに、棚板のかわりに金属製のメッシュかごを使ってアクセントにしています。かごは取り外して移動できるように、フリーな状態に。解体した板材を利用して作る、引き出し風のボックスをつけています。

・完成寸法:(約)幅450×奥行330×高さ750mm

・製作時間:約1.5〜2時間

 

●使用する材料

・桐すのこ 25×330×750mm 4枚

・メラミン化粧棚板 9×300×600mm 1枚

・ステンレスバスケット 420×285×120mm 2個

・有孔ボード 4×900×900mm 1枚

・木口テープ

 

●使用する道具

・電動ドライバードリル

・ノコギリ

・金づち

・クランプ

・さしがね

・メジャー

・カッター

・木工用接着剤

 

●作り方

・すのこを加工する

底板を作るため、1枚のすのこにバスケットの幅より10mm長い430mmのところで線を引きます。

線に沿ってノコギリでカットします。

カットして余った部分と新しいすのこを1枚解体します。接着剤だけで固定しているタイプであれば、金づちで叩いてつなぎ材をはずすことができます。

はずしたつなぎ材を、かご用のレールとして取り付けるため、かごの深さに合わせて高さを決め、側板用のすのこに木工用接着剤とマスキングテープで仮どめします。

表側から25mm細軸ネジを打って固定します。

・本体を組み立てる

側板用すのこのつなぎ材に、先ほどカットした底板用すのこをのせてクランプで固定し、25mm細軸ネジを打って固定します。接合部分には木工用接着剤をつけておきます。

組み立てたものの背面部分の寸法を測って、同じ寸法で有効ボードをカットし、つなぎ材の入っているところに25mmネジを打って固定します。

上段と中段にかご用のレールがある本体ができました。

・天板を取り付ける

本体の内幅に合わせた長さで、メラミン化粧棚板をカットします。

切断面が目立たないように、同じ色の木口テープを貼ります。板厚と同じ幅のテープがないときは、ひと回り幅が広いものを貼ります。

はみ出した部分をカッターでカットします。

天板を上部のつなぎ材の上にのせ、25mmネジを打って固定します。

・小物入れ(ボックス)を作る

解体したすのこの板材を、棚の内寸より少し短くカットします。つなぎ材は板の幅より4mm(有効ボードの厚み分)短い長さにします。

つなぎ材に短い方の板材の端を合わせて25mmネジで固定します。底板をはめ込むために、板材の下側は4mmあけておきます。

長い方の板材をつなぎ材に固定します。先に打ってあるネジと干渉しないように注意してください。

有効ボードを出来上がった枠の内寸に合わせてカットし、底にはめ込んで角のつなぎ材にネジで固定します。

飾りの取っ手を付属のネジで固定します。ネジが長くて飛び出すときは、裏側に小さくカットした板をあててネジどめしてください。

すのこ棚の完成です。

 

5章:すのこの接合方法のポイント

 すのこを組み立てるときによく使われる接合方法別に、特長を説明します。

●接着剤
 すのこ同士は、ボンドなど木工用接着剤でつなぐことができます。軽いすのこ同士で、あまり重さがかからない棚であれば、接着剤の接合で十分な場合があります。クギやネジで組み立てるときでも、接合面に接着剤を塗っておくと、強度がぐんとアップします。

 ちなみに接着材だけを使う場合は、乾くまでクランプで挟むなどして圧着する必要があります。圧をかけないと、十分な接着強度が得られないので注意しましょう。


●結束バンド
 格子状になっているすのこだからこそ使える接合アイテムです。棚を作るときには、太くて長い結束バンドを板の隙間に通してつなぎます。作り変えたりしたいときの解体も簡単です。

 棚の枠を作るときは、1か所ずつ締め付けつけてしまうと歪みやすいので気をつけます。仮どめ程度に緩く締めた状態で4辺をつないでおき、均等に締め込んでいくと、形が整います。

 結束バンドは一度締めてしまうと緩めることができません。失敗した場合はニッパーで切って、新しくつけ直してください。


●クギ
 電動ドライバーをお持ちでなくても、クギであれば金づちだけで打つことができます。斜めに打つほうが抜けにくいので、まっすぐに打つことに気を使うことはありません。打ち間違えたときや解体するとき、一本一本をクギ抜きで引き抜く作業はなかなか大変です。

 カラーネイルや真ちゅうクギなど、色や頭の形がかわいいタイプを使うと、装飾の効果もあります。


●木ネジ、ビス
 電動ドライバーを使うのでしたら、初心者にオススメなのがビスです。クギのように途中で曲がることがなく、やり直しも簡単、それでいて抜けにくく、木材同士をしっかりと固定できます。

 頭が大きく、たくさん打つと気になるかもしれませんが、そのときは塗料で塗ってしまいましょう。


●接合金具
 すのこ同士を直角に組むところにL字金具を使うと、1か所につき数本のネジでしっかりと接合できます。たくさん使うことでぐらつきを抑える効果もあります。


6章:塗装する際のポイント

 臭いが少ない室内用水性塗料がおすすめです。カラーが豊富ですし、少量容器での販売があるので、お好みの塗料を選んびましょう。

 きれいに仕上げるために大切なのが、塗るところと塗らないところの境い目を、マスキングテープで丁寧に保護することです(これを養生と言います)。塗りにくい細かいところから塗り始め、塗料をつけすぎないで薄めに2度塗りして仕上げると、刷毛目が目立たずきれいです。マスキングテープは塗料が乾く前に剥がしてください。

 木の質感をいかしてナチュラルに仕上げたいときは、ウッドワックスやウッドオイル、ステイン塗料などを使ってみましょう。

まとめ

 DIY素材としてのすのこの可能性と製作の簡単さを、おわかりいただけたでしょうか。おしゃれに仕上げるポイントは、少しのアイデアと一手間を加えること。費用はあまりかからないので、棚や装飾にあれこれ活用してみましょう。

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