折りたたみプラダン 910×1820mm

プラダンを加工して楽しくDIY!
収納アイテムやインテリアをおしゃれにする方法

 「プラダン」というDIYアイテムをご存知でしょうか? もともとは建物を保護する養生や簡易看板などに使われていたプラスチック製のダンボールなのですが、軽くて丈夫なうえに、加工しやすいことから、DIYでも活用されるようになりました。まだ詳しくないという方のために、プラダンの特長とすぐに使える加工方法を説明しましょう。

1章:プラダン(プラスチックダンボール)とは?
2章:プラダンの種類
3章:プラダンを加工して楽しくDIY
4章:プラダンの加工方法
まとめ

1章:プラダン(プラスチックダンボール)とは?

プラダンの特長

 プラダンとはポリプロピレン樹脂(PP)を原料とした、プラスチック製のダンボールの呼び名です。紙とプラスチックで原料こそ違うものの、構造はまさにダンボールそのもの。2枚の板の間に柱となるたくさんのリブを立てた、ハーモニカのような中空になっています。

 粘りがあって割れにくい素材と強度を高めるリブ構造により、プラダンは軽量でありながら衝撃や重さに強く、耐久性、断熱性に優れる性質があります。もちろん水が染み込んで強度が落ちることはありません。

 このように何かと優れた材料を、カッターやハサミでカットして簡単に加工できることから、DIYの素材として注目されるようになっています。


プラダンの一般的な用途

・引っ越しなど、大きな荷物を運ぶときに建物を保護する養生。
・簡易看板や掲示、展示用のパネル。
・箱の中仕切りなどの緩衝材。
・繰り返し使う通い箱や保管ケース。


2章:プラダンの種類

標準タイプ

 厚さ1.5〜7mmほどのなかに数種類があります。たいていは厚いタイプほど板やリブの部分も厚みが増し、強度と重量がアップします。厚く、重いタイプほどしなりにくくなりますが、加工が難しくなります。標準タイプは数種類の色が選べます。

導電タイプ

 標準タイプでも静電気が発生しにくくなっていますが、全く発生しないわけではなく、静電気が貯まるとホコリやチリを吸着してしまいます。そこで電気をよく通すカーボンブラックを原料に配合し、電気を接触面から外部へ逃して貯めないようにしたものが導電タイプです。主に精密機械や電子機器の梱包や保護のために利用されています。

ポリカーボネートタイプ

 通常使われるポリプロピレンではなく、ポリカーボネートを原料としたタイプです。ポリカーボネートは特定の機能を強化したエンジニアリングプラスチックの一種で、ガラスに匹敵する透明性と、アクリルの40倍の強度を持ち、紫外線を透過させない特長があります。それを中空構造に加工したプラダンは、窓ガラスの代用品として間仕切りやドアの採光窓などに利用されます。

3章:プラダンを加工して楽しくDIY

 機能性が高く、使い慣れた紙や木材と違う質感が面白いことなどから、プラダンはDIYでもさまざまに利用されています。そのアイデアをいくつか紹介しましょう。

インテリアに利用する

●内窓を自作する

 窓周辺の断熱性を高め、冷暖房費の節約や結露防止の効果がある内窓。ガラスの代わりにプラダンを使うと、DIYでも作成することができます。使用するのは透明度が高いポリカーボネート製のプラダンです。断熱性が高く、リブの筋も装飾ガラスのように見えておしゃれ。内窓に利用するには、うってつけの素材です。

 内窓をはめ込みたい窓の縁に合わせて木材で枠を作り、裏側にプラダンを取りつければOKです。お好みで、枠に十字の格子をつけたり、塗装をして仕上げれば、おしゃれなオリジナル内窓ができあがります。木枠は木ネジを使って窓の縁に固定します。


●原状回復できる壁のリフォーム

 賃貸住宅では、勝手に壁紙を貼り替えてリフォームすることはできません。新しく壁紙を貼るには、簡単に元に戻せるように、壁の上に薄い板を仮どめする必要があります。ベニヤ板を使うと木材のアクなどで元の壁を汚す恐れがありますが、プラダンであればそうした心配が解消されます。

 壁紙を貼りたい場所に合わせてプラダンをカットして、表側にお好みの壁紙や装飾用の粘着シートを貼ります。あとは剥がせる両面テープでプラダンを壁に貼りつけるだけです。壁の汚れ防止にもなるので、キッチンや洗面所にはオススメです。

 同じ方法で、ドアや引き戸をリメイクすることができます。


●障子のリメイク

 小さいお子さんやペットがいて、頻繁に障子紙を貼り替えているお宅には、かわりに半透明のプラダンを貼る方法を提案します。破れない丈夫な障子になって、貼り替える手間がかからなくなります。
 一部、もしくは全部に透明なポリカーボネート製を使うと、採光とともにモダンな雰囲気を演出する効果があります。

収納アイテムに利用する

●収納ボックスを作る

 ダンボール箱や保管箱は、業務用としても使われているプラダンがもっとも適している使用方法です。ご家庭用としても棚のサイズや収納するものの量に合わせて、軽く丈夫な収納ボックスをさまざまに作ることができます。書類を立てるファイルボックス、レタートレー、鉛筆立てなどの小さいものまで、アイデアをどんどん形にしてみましょう。

 箱ものを作るときには、強度を上げるために、できるだけ繋ぐ箇所を少なくし、重ねて繋ぐのりしろになる部分を設けておくことがポイントです。事前に展開図を書いて設計すると確実です。


●引き出しに仕切りをつける

 机やキッチンの引き出しのなかに、文房具やカトラリーが散乱している状態を、プラダンで作った中仕切りが解決してくれます。引き出しの高さや幅、奥行きに合わせてぴったりのサイズに、そして収納するアイテムごとに使いやすいマスを作って整理することができます。

 必要な縦方向と横方向の仕切り板を用意したら、交差する箇所をはめ合わせるために、お互いを高さの半分のところまで切り欠く「相欠き」という加工をします。切り欠き同士を十字にはめ合わせて組み立てると、しっかりとした仕切りになります。


●小さい収納棚を作る

 すき間収納棚や小物棚のように、接地面が小さくてプラダンがしならない範囲であれば、収納棚を作る素材として使っても良いでしょう。洗面所やトイレに設置して、タオルや洗剤類、石けん類などを置いても、水はねや湿気を気にする必要がありません。白や半透明のカラーを選べば、見た目にも清潔感があり、水回りにぴったりの棚になります。

4章:プラダンの加工方法

 プラダンにはリブという柱が入っているので、切ったり曲げたりする方向によって加工方法が異なります。加工する場所や目的に合わせて使い分けましょう。また、リブに対して直角にカットするときには、強めに力を入れる必要があります。カッターなどを使う際には、手元に注意して安全に作業してください。


プラダンをカットする

 何を作るにしても、プラダンを加工するために必要になるのが「切る」作業です。カッターとハサミ、どちらでも使いやすい道具を使ってください。カッターを使うときには、マットやベニヤ板などを敷いて、下の台やテーブルを傷つけないようにしましょう。

 

●リブに対して平行にカットする

リブが入っていない中空のところは、簡単にカットすることができます。まっすぐに切りたいときには金属製の定規を使い、数回に分けてカッターで筋を入れるようにすると、曲がらずにカットできます。

 

●リブに対して垂直にカットする

この向きはリブも一緒に切らなければならないため、平行に切るときよりも力が必要です。定規がずれないようにしっかりと押さえ、慎重にカットしましょう。

 

プラダンを曲げる

●リブに対して平行に曲げる

・外側を切って曲げる場合

リブが入っていない中空のところで、外側だけをカットし、内側は残します。

切り口が表に出てしまいますが、見た目が気にならない部分に使うのであれば、これがもっとも簡単な方法です。

・内側を切って曲げる

曲げたいところの内側でリブに沿って2ヶ所にカッターを入れ、リブの間を切り取ります。

外側を残したまま無理なく曲げることができ、見た目もきれいで安全です。箱や棚を作るときに適した曲げ方です。

 

●リブに対して垂直に曲げる

曲げたいところの内側で、厚みより広い幅で2本の切り込みを入れます。

切り込みを入れたところを外側にして折り曲げ、間の部分を切り落とします。

リブが効いている方向ですが、ひと手間かけることできれいに曲げることができます。

 

プラダンを繋ぐ

メーカーでは熱溶着加工をしますが、DIYでは接着、ネジやリベットを使った接合でプラダン同士を繋ぎます。

プラダンの原料であるポリプロピレン樹脂は、プラスチックのなかでも接着しにくい素材です。接着剤や両面テープを使うときは、ポリプロピレンに対応した「プラスチック用」のものを使用してください。重いものを入れる箱など、強い力がかかるところの繋ぎには、下記のような方法を使うと、手間はかかりますが安心です。


●小ねじとナットで繋ぐ

ネジどめしたい位置に、電動ドリルを使って穴をあけます。

裏側にナットをあて、表側からドライバーを使って小ねじを回し、2枚のプラダンを繋ぎます。小ねじとナットの内側には、ワッシャーを入れておきます。裏側にナットが出ることが気になる場合は、アルミリベットを金づちで打ってとめる方法があります。


●ひもで繋ぐ

繋ぐ2枚のプラダンを重ねてテープで仮どめし、ポンチで穴をあけます。

靴ひもと同じように、穴にひもを通し、両端を結びます。装飾の効果もあって一石二鳥です。

まとめ

曲げ方や繋ぎ方にコツが必要なものの、カッターで簡単に加工できるプラダンは、DIYの素材として魅力的です。インテリアや小物の製作で使いこなしている人はまだ多くなく、アイデア次第で面白く発展させる可能性が広がっています。実用ばかりでなく、装飾にも使える素材ですから、新しい利用法をどんどん考えていただきたいですね。

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