エンジンオイルの種類と選び方

目次
1章:エンジンオイルの役割
2章:エンジンオイルの種類
3章:エンジンオイルの粘度
4章:エンジンオイルの選び方
5章:エンジンオイルの交換時期
まとめ

車はなぜ走ることができるのか? それは大きな力を生み出すパワーユニットが搭載されているからです。そんな車のパワーユニットにはエンジンのほかに、最近ではEVなどのモーターもあります。しかし、その絶対数からすれば、まだまだエンジンが主役といっていいでしょう。
そんなエンジンには、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンなどがあり、またエコカーであるHV(ハイブリッド)やPHV(プラグインハイブリッド)にもモーターやバッテリーと共に搭載されています。
車にとって最も大切なパーツの代表といって過言ではなく、人間でいえば心臓にあたるものといえるでしょう。万が一それが故障したり不調になれば、車はまともに走ることができなくなってしまいます。だからこそエンジンを常に良い状態に保っておく必要があるのです。
エンジンのコンディションをキープするための基本は何でしょうか。それはエンジンオイルの管理です。エンジンオイルは、エンジンを苛酷な環境から守り、またスムーズに作動させるためになくてはならないもの。いわばエンジンにとっての血液、それがエンジンオイルです。 
ただ、本物の血液は老廃物が溜まり汚れると腎臓がキレイにろ過して老廃物を排出します。つまり身体が常に血液をキレイにしてくれるということ。
しかし、エンジンオイルはそうはいきません。一度汚れればその汚れはどんどん溜まり、徐々に劣化が進んでしまいます。
劣化し汚れたエンジンオイルをそのままに使い続ければ本来の役割を果たせず、やがてエンジンに重大なダメージを与えてしまうこともあるでしょう。
だからこそ定期的に交換してやらなくてはいけないのです。このようにエンジンにとってなくてはならない大切なエンジンオイルについて、いったいどのような役割をもっているのか、どんな特長があるのか、またどれくらいの頻度で、どのようなオイルに交換するのがいいのかなど、ここではそんな役立つ情報をご紹介します。

1章:エンジンオイルの役割

オイルがスムーズな動きを助けエンジンを守る

エンジンオイルは定期的な交換が必要である。これは車を運転する方にとっては常識です。クルマの日常点検でも、エンジンオイルの量や汚れをチェックすることが推奨されています。でもエンジンオイルが一体どのような役割をもっているのか、詳しくはご存じないという方も少なくないのではないでしょうか。そこであらためてその役割について解説してみましょう。

まず、エンジンオイルのもっとも基本的な役割は潤滑です。エンジンの内部を循環して、金属でできた各部品の摩擦を減らし、動きを滑らかにしてエンジンの性能を引き出すということです。
しかし実はその役割はそういった潤滑することだけではありません。エンジンの内部でエンジンオイルは以下のような複数の役割をになっているのです。

1. 各部を円滑に動かす潤滑作用

金属部品どうしの摩擦を減らすことで、エンジンをスムーズに動かします。

2. 部品どうしの気密性を保つ密封作用

ピストンとピストンリング、シリンダーの隙間を密閉することで燃焼ガスが抜けることを防ぎ、パワーを維持します。

3. 燃焼などで発生する熱を吸収して放出する冷却作用

混合気の燃焼や部品どうしの摩擦によってエンジン内部で発生する熱を吸収してオーバーヒートを防ぎます。

4. 燃焼によって発生した汚れを取り込む清浄分散作用

摩擦や酸化によって発生したエンジン内部の汚れをオイル内に取り込み、エンジンをキレイに保ちます

5. サビや腐食からエンジンを守る防錆作用

エンジン内の水分や酸などが原因で発生するサビを防ぎます
この役割の中のどれが欠けてもエンジントラブルの原因になりえます。だからこそエンジンオイルは定期的なチェックと交換が必要なのです。
交換する際は、自分のクルマに合った粘度のエンジンオイルを選ぶことはもちろん、自分の走り方も考えてエンジンオイルを選ぶことで、より長く愛車を快適に維持することができるでしょう。

2章:エンジンオイルの種類

元となるベースの油の種類にも違いがある

エンジンの内部で様々な役割を発揮してくれるエンジンオイルは、車を走らせれば徐々に汚れがたまり劣化が進みます。また、車を走らせなくても時間がたてばオイルが酸化によって劣化してしまいます。そのために必要なのが定期的な交換です。
最近はもう少し推奨される走行距離や期間は伸びていますが、昔は走行距離3,000km、または半年ごとに交換というのが常識でした。エンジンが作動している時、その内部ではピストンやコンロッド、クランク、バルブなどのパーツが常に高速で動いています。例えばタコメーター(回転計)が3,000rpmを指していれば、クランクは毎分3,000回転、つまり1秒に50回という非常に速いスピードで回っているということです。

その時、クランクやピストンなどの金属部品どうしは潤滑剤を介して激しく摩擦しあっています。金属どうしが摩擦しあえば、当然ですがそこには高い熱が発生します。エンジンオイルはその摩擦を潤滑作用によって減らすともにスムーズな動きをかなえ、さらに冷却を行ってオーバーヒートしないようにエンジンを守っています。

それでも、そんな厳しい環境にさらされていれば短い期間で劣化が進んでしまうのも仕方がありません。もちろんオイルが劣化した状態で使い続けても、最近の優れた設計のエンジンであれば、ある程度壊れずに走り続けることが可能かもしれません。
しかし、やがてはエンジンが大きなダメージを受け、最悪エンジンの内部が焼きつき車は走行不能となってしまうでしょう。走行不能になるだけならまだいいですが、走行中に突然エンジンが焼き付けば、自分だけでなく周りの人たちも巻き込んだ大事故に繋がってしまうかもしれません。そうならないためにも、走行距離や経過期間を常にチェックして、エンジンオイルを定期的に交換することが必要なのです。

しかし交換するといってもエンジンオイルにはたくさんの種類があります。ガソリンエンジン用、ディーゼルエンジン用、ロータリーエンジン向け、ハイブリッド車用といったエンジン別だけでなく、グレードや粘度、特性、清浄作用などによっても様々な違いがあります。

では、何をどう選べば良いのか、そのポイントはいくつかあります。まずはそもそもの油であるベースオイルにも違いがあることを知っておいてください。
エンジンオイルの基本性能や機能はこのベースオイルによっても大きくかわってきます。そしてそんなベースオイルには主に以下3つの種類があります。

1. 100%化学合成油(化学合成油)

オイル分子を最適な潤滑効果を持つように化学的に合成したもの。優れた潤滑性能を持ち、不純物が含まれていないため最も高性能なオイルの基となります。
しかしその製法がとても複雑なため、価格は高めになります。高性能かつ高品質な高級オイルに使われているベースオイルです。

2. 部分合成油

鉱物油に、潤滑性能を向上させるために化学合成油を混合したものが部分合成油です。ベーシックな鉱物油よりも性能的に優れているとされています。化学合成油ほどではありませんが、鉱物油よりも比較的高価です。

3. 鉱物油

原油から、不純物を物理的に取り除いて精製したものが鉱物油です。ベーシックでリーズナブルですが合成油や部分合成油に比べると潤滑性能や耐熱性能が劣ります。また酸化も早いため劣化しやすいという欠点もあります。
価格的にリーズナブルなので、短いサイクルで頻繁に交換するという方に適しています。
このようにベースオイルの違いによるオイルのグレードや性能の違いが分かっていると、自分の車に使用すべきエンジンオイルを選ぶ際にもヒントになるはずです。

3章:エンジンオイルの粘度とは

オイルの粘度を表した数字の見方とは

エンジンオイルには、品質や性能を明確に表す規格があります。主なものが粘度とグレードです。これらはエンジンオイルのパッケージなどに、数字やマークなどで表記されています。
まずオイルの粘度の見かたです。エンジンオイルの缶を見ると10W-30、0W-20などという表記が確認できるはずです。このはじめのほうの数字が低温時の粘度を表しており、WはWinterのWです。この数字が小さければ小さいほど低温時でもサラサラと柔らかく、寒さに強い上エンジンの始動性がよいという特長があります。

後ろのほうの数字は高温時の粘度です。これが大きければ大きいほど高温時でもオイルがねばねばとした粘度を保ち、大きな負荷がかかっても潤滑を正しく行えるということです。つまり高い熱にも強くて高速走行時やスポーツ走行に適したオイルとなります。そして、この2つの数字の幅が広ければ広いほど、あらゆる季節や走行に対応しているという事になります。
おおまかですがパワーのあるスポーツカーなどは高負荷でも安定した性能を発揮する5W-40などのオイルが向いていて、パワーの小さいクルマやハイブリッドカーなどのエコカーは冷えた状態でもエンジン内部の抵抗が小さい0W-20、5W-20などの柔らかいオイルが向いているとされています。

また、エンジンオイルのグレードを表す規格にはAPI規格とILSAC規格の2種類があります。API規格は、米国石油協会(API)と米国の技術者団体(SAE)、そしてアメリカ材料試験協会の三者が定めた規格です。
SAではじまり、SB、SCとアルファベット順にグレードが高いとされ、現在最高規格はSNクラスです。
ILSAC規格は、日米の自動車工業会が制定したもので、API規格に省燃費性能を加えたものです。GF-3、GF-4と数字が大きくなるほど省燃費性能に優れているとされており、最新のグレードはGF-5。これはAPI規格のSNクラスに対応しています。つまりSNクラスの表記とILSACのGF-5表記があれば、そのエンジンオイルが、現在最高グレードのものということになります。そういったオイルなら間違いないということすね。

ただ、エンジンオイルはとにかく最高のグレードを選べば良いのかというと、間違いではありませんが正解とも言えません。大切なのは自分の車の特性にそのエンジンオイルがマッチしているかどうかということです。
まずは粘度が車にあっているかどうかが肝心です。ハイブリッドカーなどのエコカー向けには、オイルの質がサラサラのエンジンオイルが向いています。サラサラなら抵抗が小さいので燃費向上に効果的だからです。

逆に経済性が重要なエコカーに粘度の高い、高性能車向けのオイルを使用すると抵抗が増し、燃費は落ちてしまいます。またオイル自体も高価なので、せっかく経済性を求めて選んだエコカーの意味が薄くなってしまいます。
それに対して大きな負荷のかかるハイパワーエンジンを搭載したスポーツカーには粘りのある硬めのオイルが良いとされています。これはエンジンを高速に回転させた際でもオイル切れがおきづらく潤滑性能が確保できるためです。

しかし、そのようなエンジンにサラサラのエコカー向けエンジンオイルを使用したり、廉価な好物油のエンジンオイルを使用すると、高負荷時に潤滑が間に合わなくなり、エンジンが故障してしまうことも最悪のケースではあり得るのです。

4章:エンジンオイルの選び方

肝心なのはクルマの特性にマッチしたオイルを使用すること

車の性能や特性によって適したオイルの粘度やグレードが変ってくる、ということはお分かりいただけたでしょうか。もし、自分の車にはどんな粘度のエンジンオイルが適しているのか分からない場合は、その車に純正で使用されているオイルが何なのかをチェックして、それを参考にしてください。

ディーラーなどで尋ねても良いですし、ネットで検索するればすぐにわかるはずです。また、車の取扱説明書などを読めば、その車にはどんなオイルが適しているか、どれくらいで交換すべきなのかなども詳しく記載されているはずです。それを基準にクルマの使用状況や目的に合わせたオイルを選んでいくといいでしょう。

エンジンオイル選び方のプロセスとしては、まずは新車時に使われているエンジンオイルの粘度を確認します。次にそれを参考に車にマッチした粘度のオイルを探します。おそらくたくさんの種類が見つかるはずです。
さらに、APIなどの規格を見て、クルマに適したグレードのものを選びます。加えてベースオイルの違いや清浄性能などオイルの商品別の機能もチェックします。最後に価格です。粘度が同じでも4リットルで1,000円程度のものから、1万円近くする100%化学合成油ものまであるはずです。

もちろん高価なものほど清浄性能や耐久性などが期待できますが、頻繁に交換するには経済的な負担が気になります。もともとリーズナブルなファミリーカーや経済性が重視されるエコカーに、高価なオイルを使うのはあまり意味があるとは思えません。
また、エンジンオイルは、高価なものを使って交換サイクルを長く取るよりも、品質が保証された、ほどほどの価格のオイルを、短いサイクルで頻繁に交換したほうが良いともいわれています。
オイルの性能がエンジンパフォーマンスにも影響する高性能スポーツカーは別ですが、エコカーやファミリーカーであれば、手ごろな価格のエンジンオイルを、定期的に短いサイクルで交換することをオススメします。

5章:エンジンオイルの交換サイクルとは

5,000kmまたは半年ごとの交換を推奨

エンジンオイルはどのくらいの頻度で交換するのが良いのでしょうか。前述したとおり、以前は3,000km走行ごとに交換するのが良いとされていました。しかし、現在ではその推奨距離は伸び、メーカーによっては1万~1万5,000km。または1年ごとと指定しているケースが増えています。

これはエンジンの加工精度や組み付け精度が、以前よりも格段に向上しているため、エンジンオイルへの負荷も小さくなっているからということもあるのでしょう。また環境負荷を考慮してオイルやフィルターなどの廃棄物をできるだけ出さないようにしたいという自動車メーカーの姿勢もあるのだと思われます。特にヨーロッパ車メーカーではオイルの交換サイクルを長くとる傾向があります。

しかし、渋滞が多い上、短距離でエンジンのオンオフを繰りかえす機会が多く、さらに季節によって気温や湿度の変化の激しい日本は、ヨーロッパなどの諸外国よりもいわば路上はシビアコンディションといえます。となればエンジンオイルの劣化も当然激しいはず。できれば、それよりも短い距離でオイルは交換するほうがクルマにとっては良いはずです。
エンジンのコンディションを維持するためには、5,000kmまたは期間を区切り、半年ほどのサイクルで交換するのが良いでしょう。さらに、あわせて、オイルフィルター(オイルエレメント)も定期的な交換を行ってください。その頻度はオイル交換のたびでなくてかまいません。

だいたいオイル交換を2回行った際にオイルフィルターを1回交換するか、もしくは前回の交換から走行距離が1.5万~2万km走行した際、さらに使用期間が12カ月~24カ月たった際にオイル交換のタイミングで一緒に交換と覚えておくといいいでしょう。

まとめ

エンジンオイルは車にあったものを定期的に交換するということが大切です。高価なものや、高性能なものもありますが、それが車の特性にマッチしていなければエンジンは本来の性能を発揮できないばかりか、場合によってはトラブルの原因になりかねません。
まずは自分の車の純正オイルがどんな粘度のものなのか、などを把握することから始めましょう。その上で自分の車の使用方法にあったエンジンオイルを選んでみてください。
また、エンジンオイルはその管理も重要です。DIYでエンジンオイルを交換される方もいるでしょうが、オイルは一度開封してしまうと、使っていなくてもそこから徐々に酸化が進んでしまします。
開封から時間がたったエンジンオイルは潤滑油としての本来の性能を発揮することができません。使い残しがあったからと次回の交換時に使わずに、本来の機能をもつ新しいエンジンオイルを使用するようにしてください。

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