チェーンソーの刃の交換方法とは

DIYで犬小屋を作ったり、薪ストーブ用の薪を作ったりといった作業に便利なツールがチェーンソーです。その見た目の物々しさと、独特の動作音から初心者にはなかなかハードルの高い印象がありますが、マキタやリョービ、日立など有名なブランド製の初心者向けのチェーンソーを選び、正しく使用すれば決して使いこなしは簡単です。実際DIYでチェーンソーを活用されている方も少なくありません。

しかしチェーンソーは沢山のパーツが使用されている複雑な機械です。その刃は使用に伴い徐々に消耗してしまいます。そのために定期的なメンテナンスが欠かせないのです。しかし初心者には手入れしていいのか、チェーンソーの刃の交換の仕方は? などわからないことも多いでしょう。そこで、すでにチェーンソーを活用されている方のために、チェーンソーの刃のお手入れ方法や、刃の交換方法などについて紹介します。

1章:刃を交換しないとどうなる?
2章:刃のお手入れや交換のタイミング
3章:替え刃の選び方
4章:刃のお手入れ、交換方法と注意点
まとめ

1章:刃を交換しないとどうなる?

摩耗した刃を使用することで思わぬケガにつながること

チェーンソーの鎖(チェーン)状の刃のことをソーチェーン(またはソーチェン)といいます。ガイドバー(真ん中から飛び出している板状パーツ)の外周にあるギザギザがソーチェーンです。このソーチェーンはカッターとドライブリンクで構成されていて、これが高速に回転することでカッター部分が木材などの切断を行います。

新品の時は鋭い切れ味を発揮しますが、木材などを切るたびにこのカッター部分は少しずつ摩耗し、徐々に切れ味が悪くなっていきます。

摩耗したソーチェーンでもある程度切断は可能ですが、作業効率も落ちる上に、切断の際に横滑りなどを起こす危険性も高まってしまいます。またチェーンが切れてしまうこともあるでしょう。最悪の場合には作業者のケガなどにつながってしまう可能性もあります。

そんな無用なトラブルを避けるためには、定期的なお手入れと、ソーチェンの交換が欠かせません。

2章:刃のお手入れや交換のタイミング

カッターの刃先が摩耗して切れ味が落ちてきたら交換

使用しているチェーンソーの切れ味が、以前よりも悪いなと感じられるようになったら、まず、チェーンソーのエンジンを停止させ安全を確認したうえで、ソーチェンのカッターの状態を確認してみましょう。

カッターの刃先を見て、形が丸くなっているようなら、カッターの摩耗が進んでいます。切れ味が悪くなっている原因はソーチェーンのカッターの摩耗です。

カッターが摩耗している場合は、ヤスリを使って刃先を研ぎ直す目立てによって切れ味を取り戻すことが可能です。 

目立ては、比較的簡単に行えますが、鋭いカッター部分を研ぐ作業になりますので、ケガなどには注意が必要です。また失敗すると切れ味があまり良くならないこともあります。チェーンソーの取り扱い説明書などに目立ての方法が記載されていますので、よく読んで作業するといいでしょう。

ただ、目立ては刃先を徐々に削ることでもあります。そのためカッターの切れ味を回復させにはもちろん限界があります。目立てを繰り返しカッターが少しずつ小さくなって、刃が5㎜程度まで擦り減ってしまった場合は寿命です。

また、ソーチェーンの亀裂などの損傷が発生した場合や、真っ直ぐに切断できなくなってきたという場合にも刃の交換を行います。

3章:替え刃の選び方

カッターの形状と長さで選ぶ

チェーンソーの刃であるソーチェーンは、オレゴン製のものがもっとも一般的で、ほとんどのチェーンソーメーカーに採用されています。その種類も豊富で様々な長さや、カッターのタイプが用意されています。

そのためチェーンソーのソーチェーンを交換する際にはカッターの形状ナンバーと、長さ(ドライブリンクの数)を確認する必要となります。

チェーンタイプであるカッターの形状ナンバーはドライブリンクの下部に刻印されているので確認してください。25APや91PX、91VXLなどの刻印があるはずです。

次に長さです。ソーチェーンの長さはドライブリンクのコマ数を数えることで確認可能です。このチェーンタイプと、コマ数を合わせた数字がソーチェーンの品番になります。

例 25AP-68E

このようになります。この場合カッターの形状が25APでコマ数が68個あるソーチェーンと言う事になるわけです。

またガイドバーの長さや、エンジンの排気量からも、そのチェーンソーに適したソーチェーンを選ぶことが可能です。ソーチェーンメーカーの適応表などで確認してみてください。

4章:刃のお手入れ、交換方法と注意点

摩耗した刃は研ぎなおすか交換する

●目立ての方法

チェーンソーが切れなくなった時は、装着されているソーチェンのカッターを研ぎなおす「目立て」をすることで切れ味を取り戻すことが可能です。その目立てに必要な道具がヤスリです。ソーチェンの目立てには丸ヤスリと平ヤスリという二つのヤスリを使用します。

ソーチェーンのカッターは、右カッターと左カッターがあり、交互に並ぶ形でソーチェン上に並んでいます。説明書などを見て、指定された直径の丸ヤスリを使用し半円形の形をした刃に対して丸ヤスリを沿わせる形で研磨をしていきます。

ヤスリはカッターの刃に対して30度ほど傾け2~3回程度研ぐといいでしょう。押す時にだけカッターに当てるようにしてください。目立て機や、ヤスリホルダーを使用すると簡単です。左右どちらのカッターを選び片方を目立てしてから、そのあと反対側のカッターを目立てすると効率良く作業が可能です。

あわせてデプスゲージも研磨します。デプスゲージは、カッターが切れ込む深さを決めるガイドになっています。そのためカッターの摩耗にあわせてデプスゲージも高さをそろえなくてはいけません。デプスゲージが高すぎると、カッターの食い込みが悪くなり効率が落ちてしまいますし、逆に低すぎると、切断の際にソーチェーンにかかる負荷が大きくなりすぎます。

その研磨に使用するのが平ヤスリです。デプスゲージが適切な高さになるように研磨して調整します。カッターよりも少し低くなるように調整しますが、詳しくは取り扱い説明書などで確認してください。

●ソーチェーンの交換方法と注意点

ソーチェーンの交換もそれほど難しくありません。以下のような手順にそって作業を進めてください。なお機種によっては交換方法に細かな違いがあるので、詳細はチェーンソーの説明書で確認するようにしましょう。

①安全を確認する
まずはスイッチのオフなどの安全を確認して、軍手などで手を保護します。次に新品のソーチェーンを取り付ける際に迷わないように、カッターの刃の向きを確認しておきましょう。ガイドバーの先端に向かって刃の尖っているほうが向くようになっているはずです。このときチェーンの張り具合もこの時に一緒に確かめておくと良いでしょう。

②本体のバーとガイドバーをはずす
チェーンブレーキを解除してからレンチなどの工具を使用してチェーンソーのサイドカバーを取外します。次にガイドバーを本体側に少しずらし、ソーチェーンたるませたらガイドバーをはずします。

③ソーチェーンを取り外す
ソーチェーンは本体のスプロケット(歯車)に噛み合っているので噛み合いをとき、古くなったソーチェーンを取り外します。おそらく内部にはゴミや削りくずがたまっているはずなので掃除します。カバーの裏側も掃除しましょう。またガイドバーの溝もこの機会に掃除をしておくといいでしょう。掃除を終えたらソーチェーンの取り付けです。

④ガイドバーを置き、ソーチェーンをかける
最初にガイドバーを仮置きし、チェーンの張り調整用の突起をガイドバーの穴に合わせます。次にソーチェーンを本体のスプロケットの歯に先にかみあわせ、ガイドバーの溝にチェーンの根元から順にコマを入れていきます。先端にチェーンをかけるときは、少しガイドバーを持ち上げながら本体側に寄せてやると良いでしょう。

⑤カバーを仮止めしチェーンの張りを確認
先端部までうまくチェーンをはめることができたらカバーを取り付けます。カバーを仮止めした状態でノブやねじなどを使い、チェーンの張りを調整します。張りはチェーン上部を引っ張りコマがガイドバーの溝から出るか出ないかくらいが丁度良いといわれています。

⑥カバーを固定する
取り付けたソーチェーンがスムーズに回るかを確認してから、仮止めしていたサイドカバーのナットなどを締めてカバーとガイドバーを固定します。

⑦安全確認  
最後にエンジンをかけて、ソーチェーンを動かしてみて、異常なブレ等を無いかを確認したら完了です。

まとめ

切れ味の落ちたチェーンソーの使用はかえって危険です。定期的な手入れとソーチェーンの交換は必ず行わなければなりません。ただ、チェーンソーはたとえ回転していないときでも手が触れればケガの恐れがあります。目立てやソーチェーンの交換の際には十分な安全対策を行ってください。もし目立て作業やソーチェーン交換に自信がない場合は専門店に相談するようにしてください。

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