イレクターって何?DIYで使えるの?

イレクターって何? DIYで使えるの?

第1章:イレクターパイプとは
第2章:材料費はどのくらい?
第3章:どんな道具が必要?
第4章:ジョイントを使ってイレクターを組み立てる
第5章:どんなものが作れるの?
まとめ

 ホームセンターなどで目にするパイプ状のイレクターという商品。一見何に使われているのか分からない素材ですが、実は棚やラックのDIYでは、さまざまなシーンで活躍してれくるアイテムです。

 スタイリッシュなデザインの仕上がりになることから、“男前DIY”として特に男性から多く支持されていて、インテリアのアイテムとして広がっています。連結させるジョイント部の種類が豊富なので、好みのデザインを楽しむことができるのも特徴です。専用の道具を揃えれば、DIYビギナーや女性でも気軽にチャレンジできるので、道具の使い方やジョイントの組み立て方法を踏まえて紹介しましょう。

第1章:イレクターパイプとは

イレクターパイプとは
 イレクターパイプは、鋼鉄パイプの表面をプラスチックで
コーティングしたパイプのことです。丈夫でパイプ内面に塗装が施されているためサビに強く、屋内はもちろん屋外でも利用できて、清潔さを長く保つことが可能です。

 イレクターの種類は、一般的なイレクターパイプと、表面に光沢感があって高級感を醸し出すメタリックパイプの2種類に分かれます。それぞれの直径は、Φ28、32、42mmと3タイプが用意されています。DIYに適しているといわれているのは、Φ28mmのパイプです。パイプ自体が軽く、しかも強度がしっかりしているので、扱いやすさと実用性のバランスが取れています。

●主な特徴

・屋外でも活躍!

ラックや椅子、飾り棚などのインテリアに加え、サビに強い特性を活かして屋外でも利用できます。ガーデニングのエクステリアやウッドデッキのフェンスなどにも一役担う存在です。

・アレンジが自由にできる!

市販されているパイプの長さは、300mmから4000mmまで幅広く揃っています。パイプをカットすることで、目的に応じたサイズで組み立てることができます。また、連結させるジョイントパーツは700以上もの種類が揃っているので、アイディア次第で実にさまざまな形を作ることができます。

・ジョイントを結合させて強度も安心!

用途によって変わる荷重の負荷や使用環境を考慮した構造にすれば、100kg以上でも耐えられるアイテムを作ることも可能です。例えば、タイヤやホイールを載せる専用ラックを作ることもできます。パイプが長くなると梁の強度は短いパイプに比べて弱くなるので、初めて製作する場合は、ホームセンターなどのスタッフに相談してみましょう。

・見た目より意外と軽い!

1m(Φ28mm)で約520gの重量しかないので、簡単に取り扱えます。完成品の持ち運びにも苦労しません。


第2章:材料費はどのくらい?

イレクターパイプは、ホームセンターなどで1本100円単位から購入でき、ラックや棚などの場合は5000円前後で材料が揃うのが一般的です。また、木工など他のDIYと比べても作業時間が長く必要ということはなく、手軽なものであれば、30分〜半日で仕上げることが可能です。

そしてイレクターの材料費で大きく変わるのが、イレクターを連結させるジョイントパーツです。ジョイントには、プラスチックとメタルの2タイプがあり、屋外、屋内など用途によって使い分けされています。プラスチックジョイントに比べて、メタルジョイントの方が高額なため、ジョイント部が多いアイテムを製作する場合は、耐荷重などを考慮して選ぶようにしましょう。


第3章:どんな道具が必要?

 イレクターをカットしたり、接合したりする作業では、木の加工では聞きなれない道具を使うケースがあります。イレクターDIYで必要な道具と、その道具の使い方を紹介します。コツをつかめば誰でもすぐに使えるものばかりです。


●主な道具

・イレクター専用ハンドカッター

イレクター専用ハンドカッター
イレクターパイプを好みのサイズにカットできる専用のカッター。金切りノコギリなどでもカットできますが、ハンドカッターを使えば垂直にまっすぐにカットできます。
【使用方法】

1)カットするサイズを決める
イレクターパイプのカットする位置をメジャーで測り、ペンや鉛筆で印をつけます。

2)イレクターパイプをカット
上部のノブを回して、印をつけたところにカッターの刃をセットします。その後、ハンドルを時計回りに2〜3周回し、刃を食い込ませます。イレクターパイプが切れるまでこの作業を繰り返します。カッターの刃を必要以上に食い込ませるとハンドルが回らなくなるので注意しましょう。

3)バリをヤスリで削る
パイプの切り口にできるバリは、残しておくとケガの原因にもなるのでヤスリで削ります。
イレクターパイプをカット

・サンアロー接着液

サンアロー接着液
イレクターパイプ専用の接着材。イレクターパイプとプラスチックジョイントを連結させる際に使用します。イレクターとジョイントの樹脂を互いに溶かして接合します。
【使用方法】

1)イレクターとジョイントを差し込む
イレクターパイプとジョイントを奥までしっかり差し込んで組み合わせます。

2)スポイトで接着液を吸入
スポイトの針を瓶に入れて接着液を吸入します。

3)イレクターとジョイントを接合
差し込んだ隙間に接着液を1〜2滴注入して仮接着をした後、間違いのないことを確認して本接着をすると失敗を防げます。本接着は製作物の向きを変えるなどして、なるべく上から注入するようにします。接着不足の場合は破損の原因にもなるので、しっかり注入するようにします。
注入後、10分ほど乾燥させます。
スポイトで接着液を吸入

・ゴムハンマー

ゴムハンマー
ジョイントとイレクターパイプを連結させた後、ゴムハンマーで叩いて調整します。

・メタルレンチ

メタルレンチ
メタルレンチは、イレクターパイプとメタルジョイントを組み立てる際に使用します。ボルトナットを締めつけて結合部を固定します。

・その他(ヤスリ、塗料、など)

加工したイレクターパイプのバリを削るヤスリや、イレクターパイプに波板を張る際に、穴をあけるのに便利なキャッチ用キリなどの道具も準備しておくと、製作物によっては作業がスムーズに行えます。また、カラーバリエーションが豊富に揃っているイレクターパイプですが、それでもオリジナル色を出したい人には、アクリル系のスプレーを使用して塗装するのがオススメです。

 

第4章:ジョイントを使ってイレクターを組み立てる

ジョイントパーツ
 イレクターDIYで欠かせないのが、ジョイントパーツを連結させる組み立て作業です。プラスチックとメタルのジョイントはそれぞれ組み立て方法が違います。補強やコーナー連結、フック、板受けといったジョイントパーツは、用途に合わせて700種類以上もあり充実していますが、その種類によっても組み立て方法が異なるので、ベーシックな組み立て方法を紹介します。基本の組み立てを押さえてジョイントパーツを選べば、製作のデザインが広がり楽しさ倍増です。

●2タイプのジョイントの特徴を知ろう

・プラスチックジョイント

プラスチックジョイント
サビができず軽量なのが特徴です。パイプとの連結部は専用のサンアロー接着液を注入して装着させます。一度装着させると取り外しが難しいので注意しましょう。
【主な組み立て方法】
主な組み立て方法_01
パイプのつなぎ目や中間コーナー部のジョイントの場合
主な組み立て方法_02

1)専用の接着液でパイプとジョイントを連結

ジョイントにパイプを仮で通し、装着させたいところに印をつけます。パイプを差し込んだ後、接合部に専用の接着液を注入します。使用方法は、「3章:道具は何が必要?」のサンアロー接着液を参考にしてください。

主な組み立て方法_03
2)パイプを差し込む

パイプを差し込み、同様に接着液を注入して固定させます。

・メタルジョイント

メタルジョイント
ボルトナットによってパイプを締めつけて装着します。
組み立て・分解が自由にできるのが特徴です。プラスチックよりも強度や耐久性に優れていますが、その分高価です。
【主な組み立て方法】
主な組み立て方法_04
パイプのつなぎ目や中間コーナー部のジョイントの場合
主な組み立て方法_05
1)メタルジョイントをパイプに取りつける

パイプに連結させたい位置を決めたら、メタルジョイントをはめます。
主な組み立て方法_06
2)ボルトを締めて固定する

メタルナットの道具でしっかりとボルトナットを締め、ジョイントを固定します。

●アジャスターやキャスターなどのパーツを取りつける

アジャスターやキャスターはイレクター専用のものを使用します。
主な組み立て方法_07
1)ヤスリでバリを削る

キャスターがイレクターパイプに入りづらいケースが多いので、パイプ内側のバリをヤスリで削り取ります。
主な組み立て方法_08
2)キャスターを差し込む

キャスター本体をパイプにしっかりと装着し、キャスター用スパナでしっかり締めて固定します。アジャスターの取りつけも手順は同じです。

第5章:どんなものが作れるの?

 道具の扱いと組み立て方法をマスターしたら、いざ実践! 数あるイレクターDIYの中でも人気のものをピックアップしました。難易度別に紹介するので試してみてください。

●入門編

・ラック(棚)
・縁台


イレクターパイプをスクエアのフレームに組み立てるスタンダードなデザイン。コーナー部をジョインで連結させるだけなので簡単な作業で仕上げることができます。ラックの上下段や縁台の天板を載せる箇所には、板受け用のジョイントを選ぶと、ネジで固定できるので強度を高めてくれます。

●中級編

・テレビ台
・テーブル


入門編の応用といった感じです。サイズが大きくなった分、フレームの数が多くなり、ジョイントも増します。テーブルの脚で使うパイプにはアジャスターつきのジョイントを使えば、完成後にも高さ調整ができて便利です。天板などを載せる際に使う板受けジョイントは、いくつか種類があるので用途に合わせて選んでください。

●上級編

・車中泊用ベッドフレーム

遠出のドライブになどに役立つ車中泊のベッドだって、イレクターで作ることが可能です。完成イメージは、セカンドシートを倒してフラットにしたところに、パイプフレームを置いてマットを敷く状態です。室内の横幅と奥行きのサイズを測り、隙間ができないようにマットを敷けるようにフレームを組み立てるのがポイントです。車種によってはセカンドシートと3列シート以降では高さが異なるので、フレームの脚を調整するようにしてください。組み立てる際は、一度ロープなどを使って仮止めをし、調整した後、本止めをします。失敗してもやり直しができて、分解と収納がしやすいメタルジョイントで組み立てるのがオススメです。

まとめ

 強度の高いタイプなど、ニッパーにはさまざまな種類があります。用途に合わせて使うことで、作業をスムーズに進められるはずです。ホームセンターではたくさんのニッパーが販売されていますので、実際に手に取って確認してみることをオススメします。


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