シリコンスプレーの特長と使い方は？
バイクや家具にオススメ！

　車やバイクの艶出し、ドアなどの潤滑油として使われるシリコンスプレー。1本でさまざまな用途に使えるため、便利な道具として知られています。今回はシリコンスプレーの使い方や、使うときの注意点などをご紹介します。

　シリコンスプレーはシリコンオイルからできたスプレーです。物質の表面にシリコン被膜を作るので（コーティング）、塗布することでドアの開閉をスムーズにさせたり、金属の表面を汚れやサビから守ったりする効果があります。

　シリコンスプレーは車やバイク、自転車の他、カーテンレール、ファスナー、プラスチック、ゴムなどにも使えます。防水性、撥水効果、ツヤ出し効果が期待できる上、ワックス代わりにしたり、洗車の後に使ったりすることも可能です。静電気防止機能を付与しているタイプや、ドアなどのすべりを良くするタイプもあり、用途の範囲は広めです。

　シリコンとは、酸素、ケイ素、有機基からなる有機化合物のことです。熱や光に強く、安全性が高いという特長があります。シリコンを使ったアイテムには、ティッシュペーパー、柔軟剤、シャンプー、コンディショナーなどがあります。身近なところで活躍しているシリコンですが、工業用品にも使われ、私たちの生活を多方面から支えています。
　シリコンは土や石・岩、植物などに含まれており、地上で酸素の次に多い元素です。酸素やアルミニウムなどの他の元素と結びついているため、シリコン自体を抽出するには精錬が必要です。特に集積回路などで半導体の基として使われるシリコンには、かなりの精度が求められます。

　オイルスプレーもシリコンスプレー同様、防錆効果があったり、潤滑剤として機能したりします。しかし、オイルスプレーはシリコンスプレーとは違い、吹きかけた後に乾燥しないという欠点があります。
　また、オイルスプレーには容器の中に食用油を入れ、スプレーとして噴出するタイプもあります。こちらは調理の場で使えるので、気になった方は探してみましょう。

　シリコンスプレーはホームセンターなどで販売されています。ネットでも購入ができますが、初めて購入をするなら直接店舗に行ってみましょう。どのようなタイプが適しているかを教えてもらえます。

　シリコンスプレーは用途に合わせて選ぶことが大切です。では、具体的にどのようなタイプを選べば良いでしょうか？

　シリコンスプレーはバイク、車、樹脂パーツなどに使えます。部品の滑りをスムーズにし、錆も落としてくれるので一石二鳥です。この場合、浸透性の高い石油系溶剤タイプを使いますが、注意点があります。それは、このタイプのシリコンスプレーはプラスチックやゴムなどに使うと素材をダメにしてしまう点です。もし、該当箇所にスプレーを使う場合は商品の説明書きを読み、使用上問題がないか確認してから使いましょう。

　タンスやプラスチックの艶出しをしたり、引き出しやふすま（障子）の滑りをよくしたりするときにもシリコンスプレーを使います。その場合は、無溶剤タイプのシリコンスプレーを使いましょう。石油系溶剤と違い、木やプラスチックに吹きかけても問題ありません。他にも、紙やゴムなどに使えます。

　隙間から広い場所まで、シリコンスプレーはさまざまな目的に使えます。しかし、商品ごとに向いている用途が異なり、プラスチックやゴムに使えないケースもあります。該当箇所に使う場合は、商品の説明書きを読んで問題がないか確認してから使ってください。

　ムラなく吹きかける他、シリコンスプレーを使うときに気をつけて欲しい点はいくつかあります。

　シリコンスプレーは、使用時に床などに液体がつき滑りやすくなることがあります。転倒の原因にもなるので、使用前に新聞紙を敷いたり、養生テープを使ったりしておきましょう。

　フロントガラスなどにシリコンスプレーを一吹きし、生乾きのままにするとギトギトしやすくなることがあります。そうした事態を防ぐために、乾いた布巾などでスプレー箇所を軽く拭いておくことをオススメします。

　シリコンスプレーには以下のような性能を付与しているケースがあります。それぞれの利点を説明すると、以下のようになります。

　シリコンスプレーには食品にかかっても安全なタイプや、タイヤ専用のタイプもあります。性能をうまく発揮させたいならば、用途に適したものを選びましょう。

　滑りを良くしたり、金属表面の艶出しをしたりと、シリコンスプレーの効果は多種多様です。バイクや車などのモビリティから、食器棚やタンスといった家具まで幅広く使えます。たった1本あるだけでさまざまな用途に使えるので、気になる方は購入を検討してみましょう。