パイプカッターで切断できる素材と
使い方のポイント

 銅管や塩ビパイプをはじめ、今DIYで人気のイレクターなどの筒状の素材を使う際、いざパイプを切断しようとしたら、のこぎりでは金属製のパイプだとカットできないし、塩ビパイプでも上手にカットできないと困ってしまいがちです。しかも、高額な電動工具を購入するにも躊躇してしまうし、慣れてないと手ノコではケガが心配です。
そんな悩みを解決してくれる工具がパイプカッターです。パイプカッターは電動工具よりも格段に安く、しかも電動工具に比べて静音です。そして女性やDIY初心者でも扱えるのが魅力です。
 そこで、DIY愛好家にとってパイプ製作のマストアイテムといえるパイプカッターの特徴や使い方を紹介します。これを読めばすぐに実践したくなるはずです。

1章:パイプカッターとは?
2章:パイプカッターの構造
3章:パイプカッターはこんなときに使える
4章:パイプカッターで切断できる素材
5章:パイプカッターの使い方
6章:使用上の注意

1章:パイプカッターとは?

 パイプカッターとは、カッターの一種で金属製のパイプや塩ビ管などの筒状の素材を切断できる専用工具。「チューブカッター」とも呼ばれています。簡単な操作でパイプをまっすぐに切断できるのが特徴です。元々はプロ御用達の工具でしたが、DIY愛好家が使い勝手の良さに着目し、瞬く間に広がったことで様々な種類が登場し、パイプカットの工具として定着するようになりました。
 パイプカッターは電動工具に比べて値段が良心的です。また、場所を選ばず作業ができることに加え、火花や切りくずもないことから安全面でも優れています。屋内での作業が可能で、切れにくいパイプを楽に切断できることから、女性やDIY初心者にも欠かせないアイテムといえます。

2章:パイプカッターの構造

 紙や布を切る折り目がついた刃のカッターとは違って、パイプカッターはローラーと円形の刃で形成されています。使い方も一般的なカッターとは異なります。一般的なカッターは刃のピッチを調整した後、カットしたい場所にカッターの刃を立ててから定規を当て、カッターをしっかり固定して手前にまっすぐ切ります。
 一方、パイプカッターは円形の刃でパイプを挟み込んで、そのまま回転させて少しずつ切り目を入れていきカットします。パイプカッターの円形の刃は1枚刃の他に、3枚、4枚の刃が取りつけられているタイプもあります。刃の数が多ければ工具の回転数が減るので作業効率が上がります。

3章:パイプカッターはこんなときに使える

 パイプカッターは筒状の素材をカットできる専用工具なので、パイプ素材を使ったDIYで活躍します。例えば、低価格で製作できることで人気の塩ビパイプのDIYや、“男前DIY”として男性から支持されているイレクターを使ったDIYなど、パイプ素材を使ったシーンでは必須の工具です。
 パイプカッターを使えば、自由自在にパイプの組み立てができるようになるので、棚やラックなどオリジナリティー溢れるインダストリアルなインテリアに変身させることができます。
 パイプカッターの種類はたくさんあるので、どんなパイプ素材を使ってDIYをしたいのかによっても扱うものが変わってきます。また、パイプの径の太さや長さによっても使うものが違います。よく使われるパイプカッターは、パイプの直径が3〜20mm前後に対応しているものが主流です。初めてパイプカッターを扱う人はホームセンターのスタッフなどに相談してみてください。手頃な価格で販売されているものが多いので、パイプの素材に合わせて揃えておくと作業に便利です。

4章:パイプカッターで切断できる素材

 パイプカッターで切断できるパイプは塩ビ、アルミ、銅、ステンレス、真鍮、鉛など様々です。基本的には厚みや径が圴一なパイプであれば、パイプカッターを使った切断が可能です。ただし、円形でないものやガラスなど割れやすい素材の切断はできないので注意してください。

 また、パイプカッターはどんな厚みでもカバーできるとはいえず、切断できるパイプ径の許容範囲が限られています。刃を挟み込めない場合は、切断したいパイプ径に対応したモデルを選ぶようにしましょう。

5章:パイプカッターの使い方

 パイプカッターはバリエーションに富んだモデルが登場しています。どれも円形の刃を回転させて切断する構造は同じですが、モデルによって使い方に違いがあります。
 タイプ別に、パイプ素材に対応した特徴や上手にまっすぐに切断できるコツを踏まえた使い方を紹介します。自分に合ったモデルを見つけてください。

スタンダードタイプ

狭い場所でも切断作業が可能なモデル。ステンレスをはじめ、銅、アルミ、真鍮、塩ビなど幅広い素材に対応しています。また、薄肉ステンレス管の切断も可能です。他のモデルに比べて低価格のアイテムが多く扱いも簡単なので、初心者に最適のアイテムです。

(使い方)

1)パイプ管の切断したい箇所に刃を当て、グリップを回して固定させます。

2)本体を回転させパイプ管に切り込みを入れます。数回回転させると切断できます。パイプを万力やクランプで固定しておくと、きれいにまっすぐ切断できるようになります。

3)グリップ部に面取りリーマを装備している場合は、グリップ部を外して切断したパイプの内側の面取り作業を行います。

ハンドルタイプ

ハンドルタイプのカッターは、ハンドルを回転させて切り込みを入れていくので、他のモデルよりも弱い力で切断が可能です。ハンドルタイプの中で最もメジャーなのが、イレクター専用のパイプカッターです。イレクターを好みのサイズに、垂直にまっすぐ簡単にカットできます。

(使い方)

1)上部のノブを回してカッターの刃をセットします。

2)カッターの刃をセットした後、ハンドルを時計回りに2〜3回回し、刃をくい込ませます。

3)イレクターパイプが切れるまでこの作業を繰り返します。カッターの刃を必要以上にくい込ませるとハンドルが回らなくなるので注意しましょう。

ラチェットタイプ1

ラチェット機能により、少ないノブの締め込み回数で切断ができるパイプカッター。普通のパイプカッターでは作業ができない狭い場所でも使用可能です。銅、真鍮、アルミなどの素材にオススメです。

(使い方)

1)ノブを反時計に回し、切断する管が挟める大きさまで刃を調整します。

2)切断する管をカッターに入れ、ノブを右に回して刃を固定させます。

3)ノブを少しずつ緩めながらハンドルを左右に回して切り込みを入れます。ハンドルが空回りしたら、ノブを再度締め直します。

4)グリップ部のスライドボタンを下げて面取りスクレーバーを引き出し、切断したパイプの内側の面取り作業を行います。

ラチェットタイプ2

塩ビ管の切断で役立つパイプカッターで「エンビカッター」と呼ばれています。その名の通り、塩ビ管の切断に重宝する一品。切れ味抜群で切りくずを全く出さずに切断面がきれいに仕上がり、切り口の後処理に困りません。塩ビ管の他に、ポリエチレン管やポリブデン管などの切断も可能で、サイズの種類が多いパイプに対応できる汎用性が高いのも特徴の1つです。

(使い方)

1)カッターの部分に、切断したい塩ビパイプをセットします。

2)ラチェット式のグリップを握って切断します。ハサミを使う感覚でグリップを握って数回で切断できます。それほど力がいらないので女性にも簡単に扱えます。

上手にカットするコツは力加減!

 どのモデルにも共通していますが、力加減が上手にカットするコツです。円形の刃を当てるハンドルやノブを締めつける圧力がポイントです。強い力を加えても切り目がつかずに刃が空回りして回転しません。
 最初の慣れないうちは、何回回転させも切断できないこともありますが、力加減のポイントを抑えれば上手に切断できるようになります。

6章:使用上の注意

 パイプカッターの使用上の注意点として、刃には触れないように気をつけることです。円形の刃は剥き出しになっているので手が触れてしまうとケガの原因になります。初心者の人は手袋などをして作業するようにしましょう。
 また、硬質な素材を切断できる便利なアイテムですが、その分、刃に大きな負荷がかかります。そのため、何度か使っていくうちに刃こぼれなどの症状が出る場合があります。こうした症状が出るときれいに切断できなくなるので、使用する前に刃の状態をチェックしておくと良いでしょう。替え刃は付属されていることが多いので、取り替えてください。そして切断したときにパイプが落下することも考えられます。金属製の素材を切断するときは、クッション性のあるマットなどを敷いて作業をしてください。

まとめ

 パイプカッターは扱い方さえマスターすれば、パイプ素材の切断にとても優れていて手放せなくなる工具です。きれいに切断するコツも少し練習を重ねれば覚えられます。
 あなたのDIYのバリエーションもきっと増えるはずなので、挑戦してみてください。

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