多肉植物やエアプランツといったかわいいインドアグリーンが人気になって、植物がインテリアや雑貨のように楽しまれています。こうした植物には、やっぱりおしゃれなミニプランターを合わせたいもの。園芸コーナーでは、テラコッタや陶器のものと一緒にセメントのプランターを見かけますが、セメントのものなら自分で簡単に作ることができます。無機質な質感は、グリーンとの相性も意外と良好。自分の植えたい植物や飾り方をイメージしながら、かわいいプランターを作ってみましょう。
セメントを使うのは外回りの工事というイメージがあり、自分には無縁なものと思いがちです。ところが、型に入れて固められる材料というのは、DIYでは実に便利なもので、実用品から置物などのクラフトまで、さまざまな作品づくりに利用できます。材料や道具はさほど必要なく、作り方も意外と簡単です。家に転がっている空の容器や袋を型にして、市販品にない形のものをあれこれ作ってみたくなります。ここでは入門編として、多肉植物用のミニプランターを例に、セメント作品の作り方を紹介します。テラコッタや陶器とはひと味違うセメントの無機質な質感は、インテリアのアクセントにもなっておすすめです。
●用意するもの
・材料
インスタントセメント(速乾タイプがおすすめ)
牛乳パック(作りたい大きさにカットしておく)
紙コップ
※牛乳パックは内側をコーティングされていて、インスタントセメントが乾いたときにはがしやすい。木材でできた型を使う場合は、内側に防水スプレーを吹きつけておくと、はがしやすくなります。
・道具
ボール、ヘラ、スプーン、重し
●作り方
・インスタントセメントを練る
使用する牛乳パックに入る量のインスタントセメントをボールに入れ、少しずつ水を入れながらヘラで練ります。水はパッケージに表示された分量より少し多めくらい。柔らかめのほうが、型の隅々までいきわたり、気泡もできにくくなります。
・型に入れる
牛乳パックの上端から1cmくらいの高さまで練ったセメントを流し込み、まん中に紙コップを入れます。沈める深さがわかるように、あらかじめ紙コップにはテープなどで目印をつけておきましょう。
・重しを入れる
紙コップが浮いてこないように、中に重しの石を入れて、インスタントセメントが固まるのを待ちます。気温によって硬化時間が違いますが、速乾タイプであれば3〜4時間で固まります。
・型をはずす
水分がぬけて表面が白っぽくなってきたら、紙コップを抜いて、牛乳パックをはがします。牛乳パックは皮をむくようにはがせるので、形を崩さないで簡単にはずせます。硬い材質の型を使うときは、無理にこじって壊さないように気をつけてください。
・完成!
デコボコやざらつきもセメントらしい味になりますが、サンドペーパーでやさしく磨いて滑らかに仕上げることもできます。
・後かたづけ
使った道具はそのまま水道で洗わず、先に紙などでよくふき取り、排水口にセメントを流さないようにしましょう。
・プランターとして使用するために
あまり水を必要としないエアプランツや多肉植物のプランターであればこのまま使用できますが、観葉植物などを植える場合は水抜きのための底穴を作る必要があります。セメントが完全に乾いてから、コンクリート用のドリルビットを使って、底に穴をあけてください。また、プランターをみょうばんを溶かした水に数日間浸けて、セメントのアルカリ性を弱めておくと、植物への悪影響がなく安心です。
今回は外回りで使うモルタルやコンクリートの作り方とあわせて、ミニプランターを作って楽しむ方法を紹介しましたが、レンガやブロックを積むだけではない使い方はなかなか新鮮。型を利用して造形するセメントDIYは、木工とはまた違うおもしろさがあり、一度使ってのめり込む方も多いようです。型にできそうなものを見つけて作品のアイデアを考えたり、型を作るところから始めたり、セメントを使って遊んでみてください。
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