草刈り機の使い方

ちょっとした庭の一角や玄関前のアプローチなど、限られたスペースの草刈り、除草なら鎌を使った作業でもそれほど苦ではありません。

しかし、ある程度スペースが広くなると草刈りの作業の負担は馬鹿になりません。そんな時、便利なのが草刈機(または刈払機)です。これが一台あれば、草刈りや除草の効率が格段に向上します。またスピーディかつ草を均一に刈ることができ、美しい仕上がりも期待できます。

草刈り機は見た目にはものものしく感じられますが、扱い方のコツさえつかめば操作や管理もそれほど難しくありません。そんな草刈機について、使い方やメンテナンスの方法などをご紹介します。

1:草刈機とは

エンジンや電動モーターなどの動力を使用して、広い庭や、土手の斜面などの雑草、さらに果樹園の下草などをパワフルに除草することができる機械が草刈機(刈払機)です。

草刈機には乗車タイプの大型のものもありますが、ここでは動力部を背負ったり、肩などにかけて使用する草刈機である刈払機(かりはらいき)を中心に紹介します。その名前の通り、この草刈機は草や細い枝などを、刈り払う機械のことです。エンジンやモーターの回転力をシャフトに伝え、金属やナイロンのコードなどの刃を回転させることで、草や枝などを刈り取ります。

2:草刈り機の種類

ループハンドルタイプ。
両手ハンドルタイプ。

●動力の種類

草刈り機の動力の主なものは電気とガソリンです。さらに電気を使用するタイプには充電式とコードタイプがあります。それぞれの特徴は次の通りです。
①コード式
充電や燃料の補給などが不要なため手軽に使うことができます。しかしコードがあるため、電源のある自宅まわりなど、使用できる場所に制限があります。
②充電式
バッテリーで動くので使用できる範囲に制限はありません。しかし充電が切れると使えなくなってしまうのでこまめな充電や充電池のスペアの用意などが必要です。電動タイプはエンジン式と比べると空気を汚さない、静かなどといったメリットもあります。
③エンジン式
パワーがあるので周囲への騒音を気にする必要がないならエンジン式が作業性に優れています。クルマなどと同様にエンジンの排気量でパワーが変わり、排気量は20cc、23cc、26cc、30ccなどがあります。排気量の小さな20ccタイプは扱いやすくは初心者向けといわれますが、パワーが限定されるため広い範囲に使いたいという場合、かえって効率が下がり、燃料も無駄に使うこともあるので注意してください。

●2サイクルエンジンと4サイクルエンジンの違い

エンジンには2サイクル(ストローク)と4サイクル(ストローク)があります。

2サイクルエンジンは構造がシンプルで故障が少なく、排気量が小さくてもパワーが大きいという特徴があります。しかし燃料にガソリンとエンジンオイルを混合したものが必要なので、その調合が面倒だったり燃費が悪いなどのデメリットがあります。

4サイクルエンジンは構造が複雑で重いのですが、効率に優れ燃費が良く、燃料もオイルを混合する必要がありません。また排気もクリーンです。現在は4サイクルが主流になりつつあります。燃料は共にガソリンですが、2サイクルの場合は別途オイルを混合するか、混合済みのガソリンが必要です。
4サイクルエンジン用ガソリン。
2サイクルエンジン用オイル混合済みガソリン。

●刃の種類

草刈り機の刃には主に2つのタイプがあります。ひとつが金属の回転刃を使用するもの。そしてもう一つがナイロンのコード(紐)を回転させ草などをカットするタイプです。

さらに、回転刃には金属刃とチップソーがあります。金属刃はそのまま板状の金属の先端が刃になっていて、2枚刃、4枚刃、6枚刃などがあります。チップソーは円盤状の丸ノコの先端部に刃となる合金のチップが埋め込まれています。

金属刃よりも切れ味が鋭く強力に草や小枝の切断が可能です。作業性の高さや扱いの容易さから回転刃では最近はチップソーが主流です。ナイロンコードは、刃がナイロン製の紐なので金属刃よりも扱いが簡単で安全性が高く初心者にオススメです。そのほかそれぞれの特徴は次の通りです。

① ナイロンコード

柔らかい草などをこまめに刈るのにむいています。刃がナイロンのコードなので、石などの障害物に当たっても刃の跳ね返りがなく、比較的安全です。

しかし切れ味は金属刃ほどではないので生い茂った草は苦手です。コードの交換も可能で手動で交換するもの、さらにリール式にコードが収納されており、自動でちぎれたコードが補充されるものがあります。コードの断面形状には、丸と四角があり、耐久性では丸のほうが、切れ味では四角のほうが優れているといわれています。
交換用ナイロンコード。
ナイロンコードが自動で補充されるタイプもあります。

② チップソー

円形の刃の先端に合金製のチップが埋め込まれているのがチップソーです。刃のサイズには230×36や、255×52などがあり、前半の数字が円盤の直径、後半の数字が刃の数になっています。刃を交換する場合、草刈り機にあったサイズを選ぶ必要があります。刃の数が多いほど切れ味に優れているとされています。枯れ木など硬いものがある場合でもパワフルに刈り取ることができます。

③金属刃

その名の通り金属製でできた回転刃。しかし、チップソーのように先端に合金製のチップは埋め込まれていません。2~8枚刃があり、刃数が少なくなるほどそれぞれの刃の刃渡りが長くなるので広範囲を刈るのに適しています。

また刃はグラインダーなどがあれば比較的簡単に研いで再利用が可能です。ただし作業中に固い木の根や石などの障害物に当たった場合、作業者に伝わる衝撃がほかの刃よりも大きく、扱いが難しいのでベテラン向けです。

まとめ

 庭を有効活用できるウッドデッキは、開放的な気分でさまざまなシーンを楽しめるようになります。子供からお年寄りまで幅広い世代で楽しめるので、すてきなライフスタイルを演出してくれるはずです。

●チップソーの交換方法

耐久性に優れるチップソーですが、ある程度使用すると磨耗したり、刃が欠けたりすることがあります。摩耗した刃を使用し続けると作業効率が低下するだけでなく、燃費が悪化しトラブルの原因になります。
速やかに交換しましょう。

チップソーの刃には主に直径230mmのものと255mmのものがあります。排気量が26cc未満なら230mm。26cc以上なら255mmの回転刃を主に使用します。交換用の刃は、必ず使用している草刈り機に合ったものを選びましょう。
①交換作業の前に安全のため必ず手袋をしてください。また、エンジンの停止、電源のOFFをしっかりチェックしてから刃にはカバーを取り付けましょう。
②古くなった刃を取り外します。ナットなどで固定されているので、金属の棒などで刃が回転しないように固定します。
③裏側からナットを回して外します。ナットは刃が回転した際に緩まないように通常とは逆ネジになっています。
④古い刃を取り外したあと、刃が回転するヘッド部分の内部と側面の泥などを落とし、新しい刃をセットします。
⑤刃が水平に収まり、位置決めの突起などにしっかりはまっていることを確認したら、レンチを使いナットを固定します。逆ねじなのでレンチは反時計まわりでしまります。固定できたら交換完了です。

3:草刈り機の選び方と使い方

自宅の庭のお手入れや、ガーデニングなどで草刈りをする場合、安全性も高く低騒音で扱いも容易な電動式のナイロンコードタイプが向いています。電動でもより手軽なのは充電式ですが、1回の稼働時間の短さが欠点です。電源が確保できる自宅の庭まわりでの使用ならコード式で良いでしょう。

広いお庭や、それよりも大きなスペースの除草、土手の雑草取り、山林のお手入れなどまで行いたいならパワーのあるエンジンを搭載し、なおかつ切れ味の良いチップソーを使用したタイプがオススメです。ただし、安全にはくれぐれも気をつけてください。また近隣への騒音の配慮や、燃料の管理などが必要な点も頭に入れておきましょう。

●草刈り機の使い方

草刈り機はいきなり使い始めるのではなくキチンと準備をしてから作業してください。ナイロンコードタイプでも安全性にはくれぐれも注意して防護具を使用しましょう。刈りかたのコツは次の通りです。
①草刈り機を使用する際は、安全のために必ず草刈機用のゴーグルと手袋、騒音対策のイヤーマフなどの防護用品を使用しましょう。
②肩掛け式の草刈り機はベルトの長さを調整します。刃が地面と平行になり、なおかつ地面から少し浮く程度になるようベルトの長さをあわせます。
③両足を肩幅よりやや広く広げ必ず両手で左右のグリップを握ります。
④グリップに親指をかけ、グリップを囲むように握ります。
⑤草刈り機と身体が一体になるように重心移動を行いながら、右足を前に出し、すり足で前進しながら右から左に振るようにして雑草を刈っていきます。刃は左に5~10度ほど傾けると根に刃が向き作業しやすくなります。

・作業の際の注意点
回転刃が障害物や地面に当たった際、刃の回転とは逆の方向に跳ね返ってしまうことがあります。(これをキックバックといいます)。刃が自分や周囲の人に当たってしまうと重大な事故になりかねません。草刈り機の保護カバーは必ず装着し、刈る際は必ず右から左に進め、刃の右側を使用する往復刈りはしないようにしましょう。また、ナイロンコードタイプは障害物にコードが引っかかって止まってしまうことがあります。そんな場合は一旦エンジンや電源を切り、必ず停止したことを確認してから絡み付きをほどくようにしてください。

まとめ

草刈り機は一見扱いが難しそうに感じますが、防護具の装着や慎重な刃の扱いなどの注意点さえ守れば、使いこなしは難しくありません。パワフルなエンジン式なら作業もスピーディに行え、電動式なら騒音などを気にせずに手作業よりも圧倒的に効率的な草刈が可能です。うまく活用してお庭の手入れやガーデニングに是非役立ててみてください。

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