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自転車の種類完全版! 目的・用途別の自転車の選び方
自転車の種類完全版!
目的・用途別の自転車の選び方
日常の足が必要になったり、健康志向に目覚めるなどして自転車が気になり始めたら、専門店やホームセンターに出かける前にまずは予習から始めましょう。いま自転車は多様化や細分化が進んで種類が増えています。自分の用途に合うのはどのタイプか、店頭で実物を見てもなかなかわかりません。種類ごとの特徴や用途についての知識をインプットして、頭を整理することから始めましょう。
1章:自転車の種類
2章:自転車の価格の相場
3章:自転車の目的別の選び方
まとめ
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1章:自転車の種類
●ロードバイク
舗装した道路を長距離、かつ速く走るために、力を効率よく伝達したり、空気や路面から受ける走行抵抗の低下を追求したスポーツ自転車です。大小2つの三角形を組み合わせたひし形のフレーム(車体)に、低い位置にグリップがあるドロップハンドル、細いタイヤを装着したスタイルが一般的です。
「ツール・ド・フランス」に代表される自転車ロードレース、山道の上り坂でタイムや順位を競うヒルクライムレースなどの公道を使った競技、1日に100〜200km程度を走るロングライドイベントなどに使われるタイプです。日常では、ハイスピードツーリングやトレーニングを兼ねたスポーツライディングなどで乗られています。
最近は、一文字ハンドルを装着してより街乗りに向いたフラットバーロード、未舗装路も走ることができるように太いタイヤを装着できるグラベルロードなどの派生モデルも登場しています。
●マウンテンバイク
未舗装の林道や山道などを自在に走るために生まれたオフロード自転車で、MTBの略称で呼ばれることもあります。野山で遊ぶための自転車としてアメリカで生まれたものが世界に広がり、日本でも自転車店で常時展示されているおなじみの自転車です。
頑丈なフレームに衝撃を吸収するサスペンション、滑りやすい路面でもグリップ力を発揮する太いブロックタイヤなどが共通した特徴です。そのなかで、前後にサスペンションを搭載して大きな段差があっても安定した走行ができる「フルサスペンション」、前輪にのみサスペンションがついていて軽量で取り回ししやすい「ハードテイル」、さらに車輪サイズの大小など、競技内容やレジャーの志向に合わせて仕様の細分化が進んでいます。
下りに特化した「ダウンヒル」、アップダウンのある長距離コースに強い軽量な「クロスカントリー」、競ダート走行を楽しむために走破性を高めた「オールマウンテン」など、タイプごとに特徴があります。
●クロスバイク
浅めの前傾姿勢になるフレームに、扱いやすいフラットなハンドル、ロードバイクより太いタイヤを装備し、スピードに乗って快適に走れるスポーティな街乗り自転車として定着しています。もともとはマウンテンバイクを舗装路で乗りやすいように改良し、ロードバイクとの良いところ取りをしながら進化してきたタイプです。そのため、乗り心地を良くするためにサスペンションを装着したり、軽量フレームを採用したりと、オンロードとオフロードの垣根を超えた技術がどんどん取り入れられています。
変速段数の多いギヤ、しっかり減速できるブレーキを装備しているため、長距離の通勤・通学やスポーツライディング入門としても十分な走行性能を発揮します。
●ツーリングバイク
旅行用の重い荷物を積んで長距離を走ることに適した自転車です。フレーム、ハンドルなどの見た目はロードバイクと似ていますが、スピード重視のロードバイクに対して耐久性や安定性、乗り心地を重視した設計をしているのが特徴です。
タイヤはロードバイクより一回りか二回り小さいサイズで、キャンプツーリングに必要な装備を積載できるように、前後にキャリアの取りつけが可能です。
日本ではアップダウンが多い道路を走りやすいように独自に進化した「ランドナー」と呼ばれるタイプが、ツーリングバイクとして根強い人気を誇っています。
●小径車(ミニベロ)
16インチや20インチという通常の自転車よりも小さいタイヤがついた自転車です。フランス語で自転車を意味する「ベロ」という単語を取り入れて、「ミニベロ」というオシャレな呼び方もあります。
保管や駐輪が簡単でルックスがかわいいこともあって、低価格モデルはスニーカー感覚で街乗りに使われていますが、長距離サイクリングにも対応するスポーツタイプも多くのメーカーから販売されています。
●折りたたみ自転車
文字通りフレームやハンドル、ペダルを折りたたんでコンパクトに変形できる自転車です。中心となるモデルはタイヤサイズが16〜20インチですが、少数ではあるものの700Cという大径のロードバイクタイプまであります。
多くは1分〜数分で簡単に折りたたむことができます。車に積んだり、電車やバスに持ち込んで運び、目的地でサイクリングを楽しむのに最適ですし、室内保管がしやすいメリットもあります。
●シティサイクル(軽快車)
近所への買い物、子供の送り迎え、通勤・通学など、日常のあらゆる場面で便利に使える、いわゆる「ママチャリ」と呼ばれるタイプです。
バッグや買ったものを積むのに欠かせないカゴやキャリア、パンツやスカートの裾を巻き込まないチェーンカバー、スタンドなどを標準装備。使用条件に合わせて変速のあり、なしが選べます。
●電動アシスト自転車
充電したバッテリーで電動モーターを動かしてペダリングの補助をする機構を備えた自転車です。ペダルを漕ぐと、踏む力に応じてモーターが働いて推進力をアップ。脚の負担を減らして軽快に走行できます。
アシスト力は数段階の設定があり、坂道や荷物の重さなどの条件に合わせて切り替えます。ハイパワーモードでは急な坂道をサドルに座ったままでぐんぐん登るほどの力を発揮します。
これまではシティサイクルや子供乗せ自転車が中心に普及してきましたが、最近はロードバイクやクロスバイク、マウンテンバイクといったスポーツタイプも登場。実用とレジャー、老若男女を問わずに広がる様子を見せています。
2章:自転車の価格の相場
●スポーツバイク
入門用から競技用のトップモデルまでをラインナップするロードバイクやマウンテンバイクの価格は、フレーム素材やギアや、ブレーキなど構成パーツのグレードによってピンからキリまであります。これからスポーツライディングを本格的に楽しんでいきたいとお考えでしたら、10〜15万円が入門用としての目安になるでしょう。
●小径車、折りたたみ自転車
日常の脚としての街乗り用でしたら、スチールフレームでカゴなどのアクセサリーがついたタイプが2〜5万円程度、軽量なアルミフレームでサイクリングにも使えるものでしたら8万円以上を目安にしてください。
●シティサイクル
スチールフレームで変速ギアのついていないタイプは1万円程度、変速ギアのついているものは2〜5万円程度、アルミフレームの変速ギアつきタイプは5〜8万円程度が目安になります。
●電動アシスト自転車
8万円程度から購入できますが、1回の充電での航続距離が長い高性能モデルは10〜15万円程度を目安にすると良いでしょう。
3章:自転車の目的別の選び方
日常生活で使いやすい自転車
●買い物
ひとくちに日常と言っても、自転車に活躍してほしいシーンは人それぞれです。もし近所への買い物が主な用途でしたら、食品や日用品を多めに買ってもきっちりと積める積載能力が大切です。月並ですが、前カゴとキャリアのついたシティサイクルが第一候補になるでしょう。通常は前カゴだけを使用し、買い物が多いときにはキャリアにダンボール箱などをくくりつけて臨機応変に対応できます。
●
子供の送り迎え
自転車を使う幼児の送り迎えで気をつけたいのは、子供を乗せた状態での転倒です。停止中や漕ぎ出したばかりのときは、ふらつきやすくとくに危険です。子供を1人もしくは2人乗せた状態で、より安定するように改良された、チャイルドシート標準装備の子供乗せ自転車は、通常のシティサイクルに比べるとやはり安心感が高まります。
●
通勤・通学
駅や会社、学校までを快適に、速く走りたいのでしたら、クロスバイクやロードバイクの走行性を求めたいところです。細めの大径タイヤと変速ギヤの組み合わせによって、車道をスピードに乗ってストレスなく走行できます。時間に余裕があるときには、寄り道をする楽しみもできるでしょう。
レジャー向けの自転車
●
ポタリング
のんびり気ままに走るスポーツ未満の自転車遊びをポタリングと言います。長い距離を走ることにこだわらないで、街を散策したり、風景を眺めながら川沿いを走ったり、食べ歩きをしたりと、マイペースでぶらぶらするお散歩サイクリングです。そんなペースには顔を上げて楽な姿勢で乗れるシティサイクルやクロスバイク、小径車などがぴったりです。
●
スポーツライディング
走る距離や速さを設定して、運動の一環として走行を満喫するスポーツライディングには、スポーツ志向の強いクロスバイクかロードバイクをオススメします。このクラスのモデルはフレームサイズの種類があり、自分の体格に合う大きさの車体を選ぶことができます。
●
トレイルライディング
ハイキングを楽しむ感覚で山の林道やトレイルなどを走る場合には、登りにも下りにも対応するクロスカントリーモデルやオールマウンテンモデルという軽量な種類のマウンテンバイクを選ぶと良いでしょう。段差のある山道を走るのでしたら、初心者でも前後にサスペンションを装備したフルサスモデルがオススメです。
旅向けの自転車
日帰りツーリングや長期のキャンプツーリングなど、自転車を使った旅のスタイルはさまざまです。走りたい距離や荷物の量などに合わせて自転車を選びましょう。
日帰りから1週間程度のライトなツーリングでしたら、クロスバイクがオススメです。楽な姿勢で景色を楽しみながらマイペースで走るにはぴったりです。
長期間のツーリングには、頑丈な車体や車輪を持ち、40kgにもなる荷物を積むことができるツーリングバイクが向いています。伝統的な旅用自転車のスタイルを継承するランドナーは、公共交通機関を利用して輪行するときにコンパクトに収納できるモデルが多いのも特徴です。
まとめ
自転車の種類について、大まかにおわかりいただけたでしょうか。自分が求めている自転車のイメージを絞り込むことができれば、次は実車を見ながら比較検討するステップです。デザインを見て、またがって、長く乗りたくなるお気に入りの1台を見つけてください。
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