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室内ドアをDIYで作ろう!
室内ドアをDIYで作ろう!
ドアは出入りするたびに目にするものであり、壁と同じ面にあるインテリアの一部です。部屋の印象に大きく関わり、アレンジや交換によるリフォーム効果が大きい要素と言えます。
交換するには建材メーカーの製品やアンティークドア、オーダードアなどが入手できますが、部屋の雰囲気に合わせてオリジナルを製作することも可能です。
ドア錠の取りつけなど難しい作業もありますが、DIYで挑戦していただけるように、開き戸を中心に基本的なドアの作り方とアレンジの方法を解説しましょう。
1章:室内ドアを作って部屋を仕切る
2章:ドアの種類
3章:室内ドアのDIYに必要なアイテム
4章:室内ドアをDIYで新しく作る方法
5章:室内ドアに鍵を取り付ける場合
6章:室内ドアに窓をつけてみよう
7章:ドアのデザインをおしゃれにアレンジ
まとめ
1章:室内ドアを作って部屋を仕切る
ドアについては交換ばかりでなく、新たに設置するリフォームを検討することもあるでしょう。
最近の住宅では、開放感やスムーズな動線を優先して、オープンなスペースをつくる方向が主流になっています。しかしながら、冷暖房効率を高めて光熱費を節約したり、防音効果を高めたり、ペットの移動を制限するなど、季節やシーンなどの生活スタイルに合わせて空間を仕切りたいケースがあります。そんなとき、開閉できる仕切りとして利用できるのがドアなどの建具です。
たとえば、ひとつながりになっているリビングとダイニングの間に引き戸や折れ戸を取りつけるリフォームをすれば、空間をシチュエーションによって自在に使い分けることができます。さすがに大きい開口部分にDIYで建具をつけるのは大変ですが、キッチンや廊下との境界になる通路などであれば、DIYでドアを新設することも難しくありません。簡易なパーテーションではなく、部屋の雰囲気に合う建具で仕切りたいときに、選択肢に含めると良いでしょう。
2章:ドアの種類
開き戸
丁番で片側をドア枠に取りつけられ、そこを支点にします。通常「ドア」と言われるのがこのタイプです。横にドアを引き込むためのスペースは必要ありませんが、開閉時に動くスペースには家具などを置くことができません。
引き戸
敷居やレールを使って壁と平行にスライドするので、どちら側から開閉しても動線をじゃましません。横に控え壁や戸袋のスペースが必要になります。
折れ戸
クローゼットによく使われている中折れ式のドアです。開き戸のように大きな開閉スペースが必要なく、開き戸と引き戸の中間のような使用感になります。
3章:室内ドアのDIYに必要なアイテム
オススメのドア用素材
●合板
厚さ2〜3mmのラワン合板やシナ合板は、後ほど紹介するフラッシュドアの面材として使用できます。軽量かつ安価で、加工もしやすく、DIYでのドア製作にオススメです。塗装で仕上げるときは、表面のきれいなシナ合板を使うと良いでしょう。
幅の狭い板を接ぎ合わせて芯にし、両面に単板を張ったランバーコア合板は、無垢材に比べて反りや狂いが出にくく、大型の家具製作などに使いやすい素材です。厚さは12〜30mmくらいのものが入手しやすく、ドアの枠材などに利用できます。
●2×4材(ツーバイフォー材)
SPFやホワイトウッドの2×4材は、安価に利用できる無垢材としてDIYではおなじみの素材です。厚さ19mmの1×4材を横に並べて使い、ステインやワックスなどの塗料で仕上げると、カントリー調の素朴なドアを作ることができます。
●集成材
幅の狭い板を継ぎ合わせた集成材は、節や割れのある部分を取り除き、バランス良く組み合わせているため、材質が均一で強度もあります。
パインやスギ、アカマツなど、樹種それぞれに無垢材の風合いをいかして、枠材などとして利用できます。
4章:室内ドアをDIYで新しく作る方法
室内ドアには軽くて作りやすいフラッシュドアがオススメ
DIYで作る室内ドアとしてオススメなのが、フラッシュ構造と呼ばれるタイプのものです。これは角材で作った骨組の両面に合板などの面材を接着し、表面を平らに仕上げる構造で、軽くて開閉が楽なドアを作ることができます。実用性を重視し、あまり費用をかけずに作りたい自作のドアに適しています。
フラッシュドアの主な製作工程は、「骨組の組み立て」「面材の接着」「金物の取りつけ」となり、特殊な工具や難しい加工技術は必要ありません。開き戸、引き戸、折れ戸のどの種類のドアも、この構造で本体を作ることができます。
採寸して各部の寸法を決める
●既存ドアから交換する場合
取り外すドアの各部の寸法を測ります。ドアの幅、高さ、厚さという基本サイズのほか、ドアノブ(ドア錠)や丁番の取りつけ位置を採寸し、同じ寸法で新しいドアを作ります。
●新しくドアを設置する場合
・開き戸、折れ戸
取りつける枠の内寸を測り、その寸法をもとにドアの幅、高さを割り出します。幅はドア枠の−5〜−7mm程度、高さはドア枠の−7〜−10mm程度が目安です。
開き戸のドアノブの高さは、床面から900〜950mmを基準に、ご家族が使いやすい高さに決めましょう。一般的なドア錠は、ハンドルの高さがラッチのセンターになるので、決めた高さをラッチ穴の中心点にします。
丁番の取りつけ位置は、ドアの上下端から丁番の長さの1.5〜2倍程度の距離を目安に寸法を決めてください。上下の丁番をなるべく離しておくほうが、ドアの垂れ下がりを防ぐことができます。
・引き戸
幅は間口の寸法に合わせます。戸が重なる部分が30〜50mm必要になることを計算して決めます。
フラッシュドア(本体)の作り方
・骨組みを組み立てる
骨組みがゆがまないように、平らな台の上で作業します。
まず縦枠用の角材と横枠用の角材をコーススレッドで固定するため、縦枠の上下にドリルビットで下穴を開けます。
横枠の小口に木工用接着剤をつけ、材料の面をぴったり合わせてコーススレッドを打って固定します。
材料の合わせ位置がずれるとフレームがきれいな長方形になりません。
角材同士をぴったり合わせ、角が直角になっていることを確認しながら組み立てます。
内側の補強を取りつけます。
引き戸や折れ戸は、均等な間隔で3〜4本程度、開き戸はドア錠を取りつけるため真ん中よりに力板※(下記に説明あり)の固定を兼ねて2本を入れます。
・面材を取りつける
すべての骨組みの上に木工用接着剤をつけます。
骨組みと位置を合わせて面材の合板をのせます。
骨組みの位置がわかるように面材に線を引いておき、約100mm間隔で隠しクギを打ちます。
クギが曲がりやすいので、垂直に打ち込むように気をつけて金づちで叩いてください。ピンク色のプラスチック部分が少し潰れるくらいが、打ち込む目安です。
反対の面も同じようにして面材を取りつけ、接着剤が硬化するまで2〜3時間待ちます。
時間に余裕があるときは、完全に硬化するまで約12時間待ってください。
接着剤が硬化したら、プラスチックの部分を横から叩いて頭を飛ばします。
直接金づちで叩くと面材に傷をつけるので、写真のように角材などを当てて叩いてください。これでドア本体はできあがりです。
開き戸のドア錠(ドアノブ)の取りつけ方
販売しているドア錠には、ハンドル、ラッチ、ストライクといった部品がセットになっています。
パッケージや付属の説明書には、取りつけに必要な各部の寸法が書かれているので、加工の前に必ず確認してください。
フラッシュドアには、ドア錠を取りつけるところに強度を高める力板が必要です。力板には骨組み材と同じ厚さの材料を使います。
レバー錠の取りつけ寸法に足りるように、今回は2枚並べて使います。このあたりは入手できる材料で対応してください。
骨組みの幅に合わせてカットした力板を、すき間ができないように、金づちで叩いてきっちりとはめ込みます。
上下からコーススレッドを打って骨組みと力板を固定します。
上下からコーススレッドを打って骨組みと力板を固定します。
ハンドルを取りつける高さに線を引き、バックセット(ドアの端から本体穴の中心までの距離)を測って印をつけます。
同じ高さで、ドアの厚みの真ん中に印をつけます。
印をつけた本体穴の中心に、商品指定のサイズのドリルビットを使い、垂直に気をつけながら貫通穴を開けます。
ドアを横向きに立て、指定の深さで垂直にラッチ穴を開けます。
ラッチ穴を中心に、付属しているフロント金具の外側の寸法で線を引きます。
ノミを使って、フロント金具をはめ込むための穴を彫ります。最初にノミを立てて周囲の線に沿って刻みを入れ、内側を彫ります。
ドア錠の部品を取りつけるための加工が完了しました。
ノミで彫ったところは、サンドペーパーなどで磨いてきれいに整えてください。
内開きか、外開きか、ドアの開閉方向を確認し、向きを合わせてラッチを穴に差し込みます。
フロントのネジ穴の位置に印をつけて下穴を開け、付属のネジでフロントを固定します。
両側のハンドルと角芯を仮組みして取りつけ位置を決め、ネジ穴の位置に下穴を開けてから、片側ずつハンドルの台座をネジで固定します。
ハンドルがスムーズに動くことを確認できたら、ドア錠の取り付けの完了です。
・丁番の取りつけ方
交換する古いドア、もしくはドア枠の丁番の高さに合わせてドア側丁番の取りつけ位置を決め、丁番の寸法に合わせてノミで彫り込みます。
ドア枠についている丁番に、木ビスでドアを取りつけます。
新設する場合は、ドア本体のラッチと高さを合わせて枠にラッチ受座を取りつけます。
ドアを開閉してみて、ラッチがしっかりとかかることを確認します。閉めたときにガタつくなどずれている場合は、ラッチ受座のネジを緩めて位置を調整してください。
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