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窓ガラスのフィルムの種類と張り方
窓ガラスのフィルムの種類と張り方
窓ガラス越しの目線や日差しが気になることはありませんか? 解決策にカーテンを取り付けるのも一つの手ですが、一日中カーテンを閉めっぱなしにするより窓フィルムをガラスに張り、明るい部屋で快適に過ごしてみませんか?
窓ガラスのフィルムには目線や日差しを遮るだけでなく、地震などでガラスが割れた際の飛散防止機能や防犯、断熱、UVカットなどの機能を備えたものなど、いろいろな種類があります。ここでは、窓ガラスのフィルムの種類、選び方、張り方などを解りやすくご紹介します。
1章:窓ガラスのフィルムのメリット
2章:窓ガラスのフィルムの種類
3章:フィルムをきれいに張る方法
4章:窓ガラスのフィルムのお手入れ方法
5章:フィルムを剥がす際のポイント
まとめ
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1章:窓ガラスのフィルムのメリット
窓ガラスのフィルムは窓ガラスに張るだけでOKというところが最大のメリットだと思います。普段DIYをされない方でも簡単に施工できます。現状復帰も可能で賃貸住宅にも使用できます。
また、価格がフィルムの種類や大きさによって違いますが、92×180cmの飛散防止フィルムであれば2000円程度と比較的コストも抑えられます。窓ガラスのフィルムは耐久性もあり、通常使用であれば10年程使用可能ともいわれています。
窓ガラスのフィルムには、プライバシー保護、飛散防止、防犯、防虫、UVカット、遮熱、断熱、結露防止などの機能があります。1枚のフィルムに、これらの機能を複数組み合わせたものが数多く販売されています。
また、フィルムの色も透明のもの、グレー系、ブラック系、柄物など目的やお好みに合わせて自由に選ぶことができます。
2章:窓ガラスのフィルムの種類
窓ガラスのフィルムは目的に合わせ選びやすくなっています。フィルムの機能を組み合わせたり、施工場所に合わせて作られた商品もあります。
地震や台風などの災害対策として飛散防止フィルムがあります。
接着力の高いフィルムを張ることで割れたガラスを飛び散らせにくくします。
窓ガラスだけでなく、食器棚や、吊戸棚などのガラスにも使用できます。
さらに防災に特化し、フィルムを厚くしたり、表面にハードコートを施し飛来物に対しての対策も強化しています。
人目のない場所にある1階のガラス窓には防犯フィルムが適しています。防犯フィルムは飛散防止フィルムより強靭なフィルムを用いており、容易にガラス窓を壊すことはできません。空き巣などが室内に侵入するまでの時間を長引かせる効果があります。高価ですが、高い飛散防止機能も得られ、安心感が得られるでしょう。
目線が気になる人通りの多い道路側に面した窓ガラスには、プライバシー保護に特化した窓フィルムを使用してみましょう。プライバシー保護用フィルムは透明なガラス窓に張ると磨りガラスのように部屋の中を見えにくくしてくれます。
目線が気になる人通りの多い道路側に面した窓ガラスには、プライバシー保護に特化した窓フィルムを使用してみましょう。プライバシー保護用フィルムは透明なガラス窓に張ると磨りガラスのように部屋の中を見えにくくしてくれます。
柄付きの窓フィルムは部屋の雰囲気を変えてくれます。お部屋の模様替えの一要素としても利用できます。
プライバシー保護フィルムの中には、昼間は部屋の中から外の景色が見え、外から部屋の中は見えにくいが、夜は外から明かりをつけた部屋の中が見えるというマジックミラーフィルムもあります。
マジックミラーフィルムは夏の強い日差しを反射させたり、吸収することで多いものでは80%を超える日差しをカットし、冷房効率をアップすることができます。また、UVカット効果も高く、家具や壁紙などの日焼け防止にも役に立ちます。
断熱、遮熱用窓フィルムは、夏は外気温を遮断し冷房効果を高め、冬は断熱効果を高め、結露を抑制する効果があります。夏用、冬用、オールシーズン用と分かれているものもあります。
窓ガラスには表面が平らなもの、ざらざらなもの、凹凸があるもの、網入り、複層ガラスなどいろいろなタイプがあります。また、窓フィルムには室内張り用(内張り)、室外張り用(外張り)があります。外張り用を室内に張ってしまうと窓ガラスを劣化させる恐れがあるため注意してください。
ガラスの中に金属のワイヤーが入っている網入りガラスは火災による延焼や飛散防止のために用いられるガラスです。複層ガラスは2枚のガラスの中に空気やガスが詰められています。網入りガラスや複層ガラスに断熱効果のある窓フィルムや色の濃いフィルムを張るとガラスにダメージ(熱割れ)を与えることがあります。
網入りガラスや複層ガラス、凹凸ガラスなど特殊な窓ガラスにフィルムを張る際は、専用の窓フィルムを使用してください。
お風呂場や洗面脱衣所の窓ガラスは、くもりガラスや凹凸ガラスを使用するなど見えにくい工夫がされていますが、シルエットが映らないか気になる場合があります。そのような場合は、浴室のガラス窓や洗面脱衣所にノンシルエット加工や両面防カビ加工が施された浴室専用の窓フィルムを張ってみましょう。
窓ガラスのフィルムは機能や用途のほかに、施工作業の違いなどによる種類分けもあります。窓フィルムの張り方では、水を使って張るもの(水張り)、水を使わずに張るもの(水無し張り)、両面テープで張るものがあります。また、糊などの接着剤がフィルムに塗布されているもの、接着剤を使わず静電気などを利用して吸着させるものなどがあり、メーカーや商品によって違います。
窓ガラスのフィルムを選ぶ際は施工場所の窓ガラスの種類(透明ガラス、くもりガラス、凹凸ガラス、網入り、網なし、複層ガラス、ガラス面が平ら又はザラザラなど)を最初に調べてください。そのガラスが商品のパッケージの裏などに記載されている張れるガラスであることを確認し、目的に合った窓フィルムを選びましょう。
3章:フィルムをきれいに張る方法
窓ガラスにフィルムを張る方法は使用する窓フィルムによって違います。多くの場合は水を使用して張りますが、水を使用しないで静電気で吸着させるもの、両面テープで張るものなどがあります。
また、あらかじめフィルムを窓ガラスのサイズに合わせてカットしておく張り方と、大きめのフィルムを窓ガラスに密着させたあとカッターナイフでフィルムをカットする張り方があります。
<窓ガラスのサイズに合わせたフィルムを水を使って張る方法>
1. 材料、道具を用意する。
窓ガラスのフィルム、霧吹き、中性洗剤、ゴムベラ又はスキージー、セロハンテープ、メジャー、ハサミ、カッターナイフ、カッターマット、カッター定規、マスカーやビニールシート、マスキングテープ、ウエス、雑巾やタオル、窓掃除用ワイパー、脚立などを用意しましょう。
ゴムベラ、カッターナイフ、霧吹き、カッター定規がセットになった便利な商品もあります。
2. 養生と窓掃除をする。
壁や床が汚れないようにマスカーやビニールシートなどを使い養生します。マスカーに付いている粘着テープは粘着力が強いため、剥がす際に対象物(粘着テープを張った場所)を傷つける恐れがあります。あらかじめ対象物にマスキングテープを張り、その上にマスカーの粘着テープを張ると安心です。さらに、水を使うため窓の桟にタオルや雑巾も敷いておきましょう。
窓ガラスのフィルムをきれいに張るポイントの1つに窓掃除が挙げられます。窓がほこりや手垢で汚れていると、見栄えが悪かったり、フィルムが剥がれやすくなったり、擦れてフィルムが破けたりすることもあります。フィルムを張る面は中性洗剤と窓掃除用ワイパーを使ってきれいにお掃除をしましょう。また、窓ガラスの四隅はほこりが溜まっていることが多いので念入りにお掃除をしてください。
3. 施工する窓ガラスの採寸をする。
フィルムを張る窓ガラスの縦と横の長さを測ります。窓ガラスと窓枠の間にパッキン(ビート)がある場合は、ガラスの部分のみを測って下さい。
4. 窓ガラスのフィルムのサイズ調整をする。
フィルムを採寸した数値より5mm程度小さくカットします。
フィルムにカットラインを書き入れる時、測り間違いがないように十分に注意しましょう。ハサミやカッターナイフを使って書いたラインが残らないように切ってください。
5. 霧吹きの準備をする。
霧吹きの中に水を入れ、水の2%程度の食器用の中性洗剤を加えます。軽く泡立つ程度の濃度です。
中性洗剤を加えることで、窓ガラスに張ったフィルムが動きやすくなり、位置の微調整がしやすくなります。また、ゴムベラやスキージーの滑りがよくなり水抜きが容易になります。
6. 裏フィルムを剥がし、窓ガラスにフィルムを張る。
まず、フィルムの上部角にセロハンテープを表面からと裏面から持ち手を作るように張ります。上部の左右2ヶ所にセロハンテープを張り準備をしておきます。
これは裏フィルムを剥がしやすくするためと、表フィルムに指紋を付けないためです。
フィルムを張るガラス面に、霧吹きで水滴が流れるくらいたっぷりと水を吹き付けます。
フィルムの裏フィルムを剥がし、表フィルムに張ったセロハンテープを指でつまみ窓ガラスにフィルムをくっつけます。
大きいサイズの窓フィルムを張る場合は、裏フィルムを上部10~20cm剥がし、ガラスに表フィルムをくっつけてから、少しずつ裏フィルムを下に向かって剥がしながら全体を張りつけると容易に作業ができます。
窓フィルムはガラスとフィルムの間の水抜きやフィルムの端からの捲れを防ぐためにガラス面より小さくカットしています。この段階でフィルムを手のひらで優しく動かしながら位置の微調整をしてください。フィルムが動かない場合は指紋が付かないように注意しながらフィルムをめくり再度霧吹きをします。
位置の調整ができてからセロハンテープを剥がします。
7. ガラス面とフィルムの間の水抜きをする。
ゴムベラやスキージーを使ってガラス面とフィルムの間に溜まっている水と空気を抜きます。
まず、滑りを良くするために窓フィルムの表面に霧吹きでたっぷりと水を吹きかけます。
フィルムの真ん中から上下、左右の順にゴムベラを滑らせた後、中から外(窓枠の方)に向かって優しくゆっくりゴムベラを滑らせながら、水と一緒に空気を押し出します。ゴシゴシと力を入れると、フィルムの表面を傷つけたり、コーティングされている場合はコーティング剤が剥がれたりすることもあるので気をつけましょう。
どうしても気泡が残ってしまった場合は針や押しピンなどで穴をあけることもありますが、痕が残ったり、破れやすくなります。残ってしまった小さな気泡はフィルムとガラスの間に残っている水分が蒸発する際に一緒に消えると言われています。
フィルムの厚さと陽当たり、日陰によって違いますが1週間から3ヶ月くらいで消えるそうなので、そのまま様子を見ても良いでしょう。
水抜きが終わったあと乾いたウエスや雑巾で窓枠に残っている水を優しく拭き取って完成です。
使い終わったゴムベラやスキージーは先端に接着剤がついている場合があるので、きれいに洗っておきましょう。
<ガラス面より大きい窓フィルムを使って張る場合>
窓ガラスのフィルムがガラス面より小さくても大きくても張り方はほとんど同じです。
ガラス面より大きいフィルムを使って張る場合は、水抜きをした後にガラス面からはみ出ている余分なフィルムをカッターナイフで切り取る作業が加わります。
ガラス面より大きいフィルムを使うメリットは、はみ出した余分なフィルムを後で切り取るため、ガラス面の採寸も窓フィルムのサイズ調整もある程度アバウトで良いこと、フィルムの端に指紋が付いてしまっても大丈夫なこと、フィルムの位置調整が容易にできることです。フィルムを張るガラス面が広い場合や柄物のフィルムを張る場合は柄位置の調整や柄合わせのためにも張り面よりも大きくカットしたこの方法をオススメします。しかし、余分なフィルムを窓ガラスの上で直接切るため、ガラスやパッキン(ビート)を傷つけるおそれもあります。フィルムメーカーによっても推奨の張り方が違います。使用する窓フィルムの取り扱い説明書を参考にしましょう。
ガラス面より大きい窓フィルムを使う場合は、測ったガラス面のサイズより5~10cm程度大きくフィルムをカットします。ガラス面に霧吹きで水を吹き付け、裏フィルムを10~20cm程度剥がしガラス面にくっつけます。窓フィルムの位置の確認をしてから裏フィルムを少しずつ下に引っ張りながら表フィルムをガラス面に張り付けます。フィルムの表面に霧吹きでたっぷり水を吹き付け、ゴムベラやスキージーを使って水と空気を押し出します。その後、カッターナイフとカット定規を使って余分なフィルムを切り取ります。その際フィルムの剥がれ防止や水抜きのためにガラス面が見えるように2mm程度内側をカットしましょう。
再度表フィルム全体に水を吹き付け、ゴムベラで仕上げていきます。特にフィルムの端から空気が入らないように密着させてください。窓枠についている水を乾いたウエスや雑巾で拭き取って完成です。
<その他の張り方と注意点>
メーカーや商品によって窓フィルムの張り方が違います。
窓フィルムには水を使わずに静電気などを利用して吸着させるもの、両面テープを使って張るものなどがあります。また、室内のガラス面に張る内張り、屋外のガラス面に張る外張り、窓フィルムが3層構造になっているもの(最後にセロハンテープを使って表フィルムの上にある保護フィルムを剥がす)などもあります。
使用する商品の取り扱い説明書を確認し、施工してください。
4章:窓ガラスのフィルムのお手入れ方法
窓フィルムは汚れが付いたまま放置していると、フィルムの劣化が早まり、光の反射率や吸収率などの機能が落ちやすくなるといわれています。
通常の窓掃除と同じように中性洗剤を薄めた水、濡らした柔らかい布やゴムベラ、窓掃除用の柔らかいワイパーなどを使ってお掃除をしてください。水を拭き取る際、窓フィルムを剥がさないように窓枠に向かって拭いたり、一方向に拭くなど工夫してください。窓フィルムの施工後1週間はフィルムが剥がれやすいので、掃除は避けましょう。
窓フィルムの汚れがひどい場合は、中性洗剤と柔らかいスポンジで優しく磨いてください。乾拭きや研磨剤入りの洗剤やブラシはフィルムの表面を傷つけるおそれがあります。また、ガラスクリーナーやシンナー、ベンジンなどもフィルムにダメージを与える可能性があるため使用しないでください。
窓フィルムを窓の外側に張った(外張り)場合は、フィルムに土埃が付いています。まず十分に水をかけて土埃を洗い流してから中性洗剤、柔らかい布やスポンジを使って汚れを落してください。
5章:フィルムを剥がす際のポイント
窓フィルムは設置場所や天候などでも差はありますが、10年程の耐久年月があるそうです。しかし、突起物があたって破損したり、フィルムの端が捲れてきたり、汚れがこびり付いた場合は、見た目も悪く、機能も劣化していると思われます。思い切って窓フィルムの張り替えをしてみましょう。
窓フィルムを剥がす場合は、ガラススクレーパー、霧吹き、中性洗剤、ウエスなどを使います。
窓フィルムを張るときの要領で床、壁、窓の桟を養生します。霧吹きに水と2%程度の中性洗剤を入れておきます。
1. 既存の窓フィルムを手で剥がす。
既存の窓フィルムの上部の角を爪などでカリカリと捲ります。捲れたフィルムを指先で摘まみ、ゆっくりと下に引っ張りながら剥がしていきます。途中で破けたりしますが、根気よく剥がしましょう。フィルムが捲れない場合は、霧吹きでフィルムの端に水をかけガラススクレーパーで軽く擦ると剥がれてきます。
2. 糊残りを拭き取る。
年数が経つとガラスに接着剤(糊など)がこびり付いてきます。ガラス面全体に霧吹きで水をたっぷり吹きかけ、接着剤がふやけるまで放置します。その後、ガラススクレーパーで軽くこすりながら接着剤を剥がし、ウエスで拭き取ります。窓ガラスが乾いた時にまだ糊残りがある場合は再度繰り返してください。
3. ガラススクレーパーの手入れをする。
使い終わったガラススクレーパーの先端には接着剤が付いています。このまま接着剤が固まると次回使用する時に対象物を傷つけることもあるため、中性洗剤で洗い落してください。
まとめ
窓ガラスのフィルムをDIYで施工することは思っているより簡単です。フィルムを張るガラスの種類を調べ、使用できるフィルムの中から目的や好みに合った窓フィルムを選んでください。窓フィルムのパッケージに記載されている取扱説明書を参考に施工してみましょう。DIYでの理想の部屋作りにきっと役立つと思います。
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