洗面台の水漏れトラブル。
その原因の究明と対処方法とは

 洗顔に手洗い、歯磨き、身だしなみを整えるときなどに使用する洗面台。日々の暮らしに欠かせない大切な設備の1つですが、使用頻度が高いということはそれだけトラブルの可能性も高い場所ともいえます。
 水回りである洗面台のトラブルの代表といえばもちろん水漏れです。もし洗面台で水漏れが起きた場合どうすれば良いのか。まず、やるべきは原因の究明と素早い対処です。放置しておくと、カビや悪臭の原因になり、床などにダメージ与えてしまうことも。そこで、洗面台で水漏れが起きた際の原因の確認方法と、DIYでできる対処の仕方をご紹介します。

1章:まずは、水漏れの原因を究明。確認すべきポイントとは
2章:水漏れ場所が特定できたら、止水栓を閉め修理の準備をする
3章:水栓本体の水漏れの修理
4章:給水管や止水栓からの水漏れを修理する
5章:排水パイプ、排水トラップからの水漏れを修理する
6章:下水管に繋がる排水管の詰まりを掃除する

1章:まずは、水漏れの原因を究明。確認すべきポイントとは

 水漏れが起きてしまったらまずどうすれば良いのか。とりあえず止水栓を締め、水を止めましょう。そして水浸しになった床を拭きます。これは悪臭やカビの防止だけでなく水漏れの原因を突き止めるためにも必要なことです。
 洗面台で発生する水漏れの原因は様々ですが、まずはどこから水が漏れているのか確認しなければなりません。洗面台ではどのようなポイントで水漏れが起きやすいのか。それは以下の4ヶ所です。これらのポイントを、重点的にチェックしてください。

①水栓本体
②給水管接続部と止水栓
③排水パイプと排水トラップ
④下水管に繋がる排水管


 さらにハンドシャワーつきの洗面台であれば、この他にシャワー用の蛇腹ホースなども水漏れの原因になりやすい場所です。
 水漏れの原因を特定するには、実際に洗面台に水を流してみるのが最も簡単です。水が漏れる状況を作り出すことでその場所がどこなのかを特定します。
 確認作業の際には、洗面台の周りに水が漏れることになるので、洗面台下の収納スペースから洗剤や掃除道具など余計な物を全て取り除いておきましょう。
 また、排水管の周りがすでに水で濡れている場合は雑巾などで完全に拭き取っておきます。そうしないと新たに漏れ出した箇所が判別できません。
 水漏れのチェックにおいて、排水管や給水栓などの繋ぎ目が原因の場合、そこから水が漏れてくるのでバケツやウエスなども用意しておきましょう。準備ができたら、前述したポイントを順にチェックしていきます。


 洗面台に水を流してみます。洗面台の下側、排水パイプや排水トラップなどから水漏れがないか確認してください。それらの場所から水漏れがない場合は、水栓本体からの水漏れの疑いがあります。水栓本体の、特にハンドルやレバーなどの操作部を集中的にチェックしてください。
 目視で確認後、それらの場所に手で触れてみます。水漏れが蛇口の先端なのか、接続部からなのか、ハンドル部分なのか、または切り替えレバーなのか水栓のどのポイントから水が漏れているのかを細かく観察しましょう。
 水漏れが起きている場所が特定できたら、修理を行います。必要なパッキンなどを準備して、作業を行いましょう。もしくは専門の修理業者に依頼してください。


 水栓本体に問題がなければ、洗面台の下の排水パイプなどがある収納スペースを確認します。給水管と止水栓の接続部分はナットが使われており、この部分から水漏れがすることがあります。単にナットが緩んでいるという場合もあるので、指で触れてみて緩みがあるようならば、モンキーレンチなどでナットを締めてください。
 これで水漏れが解決するようならば、単にナットの緩みが原因なので特別な修理は不要です。ただし、ナットを締めても水漏れが解消しない場合はパッキンなどの劣化の可能性があります。この場合は交換・修理が必要です。


 水漏れは、給水側だけではなく、排水側で起きることもあります。洗面器と排水パイプ、また排水パイプとS字に曲がった排水トラップの繋ぎ目などにもナットが使われており、その中には水が漏れないようにパッキンがあるのですが、このパッキンの劣化も水漏れの原因となります。
 パイプの繋ぎ目をチェックし、そこからの水漏れが確認できたらパッキン交換の準備をしてください。


 さらに排水トラップと床下の排水管の繋ぎ目も水漏れが起きやすい場所です。この繋ぎ目は、単に防臭用のゴム管を介して差し込まれている場合がほとんどです。ここから水漏れが起きている場合は、排水管が詰まっている可能性があります。この場合はDIYでの修理は、排水管にキズなどをつけてしまう可能性があるので、自分の手では行わず専門の業者に頼むのが賢明です。

2章:水漏れ場所が特定できたら、止水栓を閉め修理の準備をする

 水漏れの場所が特定できたら、修理の準備にとりかかります。まずはその洗面台の使用を中止します。不便ですが他の洗面台を使ってください。
 そして、修理中に給水管などから水が漏れないように、洗面台下の収納スペースにある止水栓を閉めて水を止めます。
止水栓がハンドル式であれば、ハンドルを時計回りに回してください。ハンドルがついていないドライバー式のタイプであれば、中心にマイナスドライバーを差し込み時計回りに回して水を止めてください。
 水を止めておくことで水漏れ被害拡大を防ぐことができます。
 ただし、給水管の接続部や止水栓自体が水漏れの原因だった場合、止水栓を閉めても水漏れは止まりません。その場合は家の外などにある元栓を閉めてください。これで洗面台下からの水漏れはとりあえず止まるはずです。
 水漏れ場所の特定ができ、止水栓を閉め、準備が整ったら修理を行います。修理にはいくつかの工具と交換用のパッキンが必要となります。パッキン類はホームセンターなどで簡単に入手可能です。また新品の水栓本体なども手に入れることが可能です。
 パイプの繋ぎ目のパッキン交換などは、比較的簡単に行えますが、水栓本体の修理や交換、ハンドシャワーの交換などは正しい知識と正確な作業が求められます。
 水回りのDIYによる修理は、正しく行わないと、水道管や排水管などに重大なダメージを与えてしまうこともあるので、もし作業に自信がない場合は専門の業者に修理を依頼してください。比較的軽いトラブルであれば下記の手順で修理を試してみてください。

3章:水栓本体の水漏れの修理

 水栓の本体から水がポタポタと漏れている場合は、水栓本体の中にあるパッキンの劣化が考えられます。ハンドル部分、切り替えレバー部などを分解し、中にあるパッキンを新しいものに交換します。水栓の分解方法は製品によって異なります。説明書などが手元にある場合はよく確認し正しい手順で分解してからパッキンを交換しましょう。
水栓用のパッキンはホームセンターなどで購入可能です。種類が多いので古いパッキンを取り外しお店で確認するのが確実です。
 ハンドルを閉めても蛇口の吐水口から水が漏れる場合はハンドルの中にあるケレップというコマのようなパーツの劣化が疑われます。ハンドルをドライバーなどで分解し、カバーナットとスピンドルを取り外してから中のケレップを交換します。
交換用ケレップはホームセンターなどで入手できます。いくつかサイズがあるので古いものを取り外しお店で適合するものを探しましょう。
 ハンドルのナット下から水が漏れる場合は、ハンドルのパッキンの劣化の可能性が高いでしょう。ハンドルを取り外してからその下のカバーナットを取り外し、内部のパッキンを新品に交換します。
 その他、蛇口のつけ根からの水漏れなら、ナットを緩め蛇口を取り外し、内部のパッキンを交換します。
 壁の水道管に繋がるクランクと、水栓の繋ぎ目からの水漏れは、クランクと水栓の接続部のナットを緩め、水栓を外したら、クランク側にあるパッキンを交換します。交換したら元通りに戻してください。
 作業自体はさほど難しくありませんが、水栓の説明書がなく、正しい分解方法が分からないという場合は無理に修理を試みない方が良いでしょう。
 分解したのは良いものの、正しく組み直すことができず、かえってダメージを拡大してしまうという可能性があります。またその時点で水漏れを起こしているパッキンだけを交換しても、すぐに他の場所のパッキンが劣化し再度水漏れが起きてしまう可能性もあります。混合水栓そのものを新しいものに交換するというのもオススメです。
 また、自分で直せる自信がない方は無理をせずに専門の業者に連絡して修理や水栓の交換を依頼してください。

4章:給水管や止水栓からの水漏れを修理する

 洗面台の水漏れトラブルの中でも、最も多いのが給水管の接続部や止水栓からの水漏れです。
 給水管からの水漏れは多くのケースで接続部分のナットが単に緩んでいるだけということが多いようです。そうでない場合はパッキンの劣化や破損が原因です。
 ナットが緩んでいるだけであれば、モンキーレンチなどで緩んだナットを締め直すだけで水漏れは解決します。しかし、ナットを締め直してもポタポタと水が垂れているときはパッキンに原因があると思われます。
 元栓を閉め、水が止まっていることを確認したら、モンキーレンチなどを使って給水管と止水栓を繋いでいるナットを緩め接続を外します。ナットを外すと中にパッキンがあるので用意しておいた新品のパッキンに交換します。
 交換したら元に戻し、ナットをしっかりと締めます。元栓を開け水が漏れないことを確認したら終了です。
 給水管と止水栓の繋ぎ目のパッキンを交換しても、止水栓付近からの水漏れが解消されない場合は、止水栓内部のパッキンが劣化している可能性があります。
 元栓を閉め、水を止めてから、レンチで止水栓を固定しているキャップナットを緩め、部品を取り外します。次に中にあるスピンドルを取り外します。
 スピンドルの根元には水漏れを防ぐパッキンがあり、また先端に組み込まれたケレップ(コマ)の先端部分にもゴム製のパッキンがあるはずです。この根元部分のパッキンと、ケレップを一緒に交換します。
 スピンドルに新品のパッキン及びケレップを組み込み、止水栓の中に戻したらキャップナットを元通りに戻します。ナットがしっかりと締まっていることを確認したら、元栓を開け水漏れが解消したか確認してください。問題がなければ修理完了です。

5章:排水パイプ、排水トラップからの水漏れを修理する

 水栓本体や給水管ではなく、排水パイプや排水トラップから水漏れが起きている場合は、まず、パイプの詰まりを解消してください。排水パイプに繋がるS字トラップは、管の曲がった部分に一旦水が溜まり、その水をフタとすることで下水道からの悪臭や虫などの侵入を防ぐ役割をしています。しかし、水を溜めておく構造のためここにゴミなどの異物が詰まり水漏れが起きることがあります。
 まずは、市販の液体パイプクリーナーなどを使用して、説明書通りに使用し、詰まりを取り去りましょう。
パイプクリーナーは強力な薬品なので使用には注意が必要です。使う際は、気化した薬品を吸い込まないよう注意し、換気に気をつけてゴム手袋を装着してから作業しましょう。

 詰まりが解消した状態で、洗面台に水を流してみて、水漏れがなければこれで修理は終わりです。
 もし、詰まりを取り除いても水漏れがする場合は、排水管と排水トラップの接続部分のナットの緩み、もしくは排水トラップのパッキンの劣化が原因で水が漏れている可能性があります。
排水トラップはゴミなどが詰まりやすい部分です。パイプクリーナーで詰まりが取れない場合は分解しゴミなどを取り除きましょう。

 まず、S字となった部分の上下のナットを確認し、どちらで水漏れが起こっているのかを確認します。水漏れの箇所が判明したら止水栓を閉め、水を止めます。
 排水トラップの内部には水が溜まっているので、水浸しにならないようにビニールシートや新聞紙などで周囲をしっかり養生してから、排水トラップ上下のナットを緩め排水トラップを取り外します。
排水トラップのナットは、ウォーターポンププライヤーを使って緩めます。
パイプの中にはゴミなどと共に排水も溜まっているので、周囲に飛び散らせないように下にはバケツなどを用意しておきましょう。

 繋ぎ目部分にある劣化した黒いパッキンを取り除いたら新しいパッキンに交換します。
パッキンには裏と表があるので間違わないように注意してください。
 あとは排水トラップを元通りに戻し、ナットをしっかりと締めます。洗面台に水を流して水漏れがないことを確認したら修理は完了です。
 ゴミを取り除き、パッキンを交換したのに水漏れが解消しない場合は、排水トラップ自体の交換も検討しましょう。
樹脂製の排水トラップはホームセンターで購入可能です。洗面台の高さに合わせてパイプをカットし使用します。

6章:下水管に繋がる排水管の詰まりを掃除する

 洗面台から床下の下水管に繋がる排水管から水漏れがある場合は、まず排水管のパイプが床下の下水管に繋がる塩ビ管にきちんと差し込まれているか確認してください。排水トラップの先の排水管は床下の塩ビ管に防臭ゴムなどを介して差し込まれているだけの場合が少なくありません。
 洗面台下の収納スペースに洗剤や掃除道具などを無造作に詰め込んでいると、荷物がパイプに干渉しズレ、そこから水漏れが起きしまう場合があります。その場合しっかりと差し込み直すだけで修理は完了です。
 排水パイプにキズなどもなく、差し込みも問題ないのに水漏れが起きている場合は、床下の排水管が詰まっている可能性があります。
 排水管に掃除用のワイヤー式クリーナーなどを差し込み、掃除して詰まりを取り除きます。
 もしそれでも詰まりが解消されない場合は、専門業者などに修理を依頼しましょう。
家庭用のワイヤー式のクリーナーはブラシ部分が柔らかく詰まりを除去する能力にも限界があります。使用しても、詰まりが解消しない場合は、業者に修理を依頼してください。

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