部屋の空気のカタマリを吹き飛ばそう
サーキュレーターの置台をDIY

我が家では和室の天井近くにサーキュレーターをおいて、エアコンの暖気のカタマリを吹き飛ばしています。冬場になると暖房器具が活躍します。私が思い浮かべる暖房器具は、ストーブ、こたつ、そしてエアコンです。エアコンの暖房は足元がスースーして寒い思いをするなど、温まりにくくて物足りないという人がいらっしゃるかもしれません。
我が家の和室には母が住んでいます。母は足腰が悪く、また石油の取り扱いも精神的な負担があります。そこでストーブやこたつを使わずに、安全な電気の暖房器具を使ってもらおうと、和室６畳の部屋にエアコンを設置しました。
しかし思ったほど暖かく感じられませんでした。和室の上部、特に頭より高い部分に温まった空気がたまって、冬になるといつも困っていました。

暖気のカタマリを吹き飛ばすにはどうしたらいいか考えました。すぐに思いつくのは夏場によく使う扇風機です。扇風機は風量があるのですが、設置場所を広くとってしまいます。我が家の狭い和室では扇風機を置くスペースがありません。そこで扇風機よりもコンパクトで比較的風量があるサーキュレーターを購入しました。
設置場所を考えるため、母の和室に座って部屋を見回しました。柱と柱の間の木板にS字フックがかかっていることに気が付きました。また壁と土壁の間が開いていることに気が付きました。日本家屋のことがよくわからない私は母に聞いてみました。横方向に貼り付けられた木板を長押（なげし）というそうです。S字フックがかけられるのならサーキュレーターを長押に置けるかも、と考えました。サーキュレーターを長押の高さに置ければ天井付近の暖気のカタマリを部屋全体に分散できる、とアイディアを思い浮かべながら、長押を上からのぞいてみました。想像通り、長押の裏側に木板が押し込めるスペースが空いていました。

サーキュレーターを持ち上げてみました。1.5kg程度の重さですので、軽々持ち上げられました。長押を壊さないように置き台を考えればサーキュレーターを置けそうです。

そこでDIYで作る置き台をかんたんに設計してみました。長押へ差し込める深さを採寸しました。我が家の場合、差し込み深さが14cm以下であればよさそうです。

次に物置に行って材料を探しました。我が家では、何かしらの工作で余った木材を次の工作に使えるように取り置きしています。しまっておいた木材のうち、使えそうな木板が大小２枚見つかりました。両方とも幅が300mmでした。サーキュレーターの台の直径が約22cmですので置き台にピッタリです。木ビスも見つかりました。　
材料 : 端切れの板（450x300mm - 1枚、300x300mm - 1枚）、木ビス（4mm x 40mm - 3本）
工具 : 充電式ハンドドリル、スケール

木ビスを揉み込みやすくするため、下穴をあけることにしました。充電式ハンドドリルで下穴を開けました。ドリルの切り先（ビット）は約4mmを選びました。2枚を垂直に合わせて、下穴に木ビスを差し込み、充電式ハンドドリルのビットをプラスねじ用のビットに変えて、割れないように注意しながら揉み込みました。置き台の完成です。さっそく長押に差し込んでサーキュレーターの納まり具合をみました。十分な出来になりました。
置き台をよく見ると、サーキュレーターの重みで少し内側に倒れているように見えました。そこで目立たないように、置き台と柱の間を木ビスで固定しました。内側に倒れて見えないよう固定しました。

どうにか完成したキッズスペースは、こんな感じです。

無事サーキュレーターを置くことが出来ました。首振りさせてみると思った通り、いい感じに部屋の暖気を吹き飛ばしてくれます。空気の暖気と寒気の層が小さくなり、部屋全体が均等に暖かくなりました。何より空気の層を感じることがなくなり、気持ちよく過ごせるようになりました。
プラスアルファの嬉しい効果なのですが、洗濯物を部屋干した時に、よく乾くようになりました。冬場、厚物を干すと夕方までに乾かない事があったのですが、サーキュレーターを回しておくと、半日の短い時間で乾くようになりました。母はとても喜んでくれて作ってよかったなぁと私も嬉しくなりました。