集成材の種類と特徴

 住宅用の建材からDIY用の材料など、様々な用途に使用される木材。その中でも、安定した品質と優れた強度を持ち使いやすいとされているのが集成材です。切り出した木材そのものである無垢材よりも価格的にもリーズナブルで安定していることから、DIYなどでも非常に身近な木材と言えるでしょう。
 しかし集成材とはそもそもどのような木材を指すのでしょうか? さらに、無垢材との違いとはどのようなものなのでしょう。その特徴を把握しておけばDIYなどにもより有効に活用できるはずです。そこで、集成材の種類の違いやその特徴について詳しくご紹介します。

目次
1章:集成材のメリットデメリット
2章:無垢材とは違う集成材の構造とは
3章:構造用集成材と造作用集成材の違い
4章:構造用集成材はJAS規格によって明確に規定されている
5章:集成材に使われる主な樹種とは
6章:集成材を使用する際の注意点

1章:集成材のメリットデメリット

 一本の木から切り出した木材がいわゆる無垢材です。それに対して集成材は、ひき板と呼ばれる小さく切り分けて乾燥させた木材(ラミナ)を、木目方向を平行にして集成し、接着剤で貼り合せて人工的に作られた木材です。
 その特徴は、無垢材よりも強度に優れ、なおかつ木材の反りや割れが少ないため品質も安定しているということです。そのため建材としても扱いやすく、近年多くの建築物の建材として活用されています。
 集成材のメリットを具体的に上げてみると以下のようになります。

メリット1.自由な形状・大きさの部材を作り出すことができる

 一本の木から切り出すのではなく、小さく切り分けた木材(ラミナ)を貼り合わせて1つの材料を作るため、サイズや形状など自由に選択することが可能です。

メリット2.湿度の変化による割れ、反りなどの狂いが少ない

 無垢材は木材の水分が乾燥すると、反りや割れが発生することがあります。しかし、集成材は、その材料であるラミナを所定の含水率まで乾燥させ、それを貼り合わせているので乾燥による反りや割れなどがあまりありません。
 そのため建材などに使用しても、寸法に狂いが出にくく隙間やひびなども発生しにくいとされています。

メリット3.品質や強度にばらつきがなく、扱いやすい

 1本の木から切り出された木材は、同じ角材であっても、木のどの部位を使ったかによって強度やしなやかさに差異があります。これは、木の根元部分と先端では、繊維の密度が異なり、質感が変わってくるからです。また、木材に曲がりや反り、節があると強度なども低下してしまいます。
 しかし、集成材は、曲がりや反り、節など木材の弱点を切除したラミナを接着して貼り合わせ、1つの材料としています。そのため、無垢材などに比べると、品質や強度にばらつきがありません。集成材なら、強度やしなやかさの差が少ないので一定の強度が期待でき、建材としても非常に扱いやすい木材とされています。
集成材は小さく切り分けた木材(ラミナ)を貼り合わせて1つの材料としているので品質や強度にばらつきがありません。

 このように多くのメリットを持つ集成材ですが、メリットがあれば当然デメリットもあります。それが以下です。

デメリット

 集成材は無垢材に比べて耐用年数が短いとされています。その理由は、集成材はラミナを接着剤で貼り合わせているので、耐用年数は、木材ではなく接着剤の耐久性に大きく左右されるからです。
 自然物の無垢材に比べると、人工物である接着剤の劣化はより早いとされています。その分、集成材も、耐用年数が無垢材に比べると短かくなるとされているのです。ただし集成材自体の歴史がまだ90年ほどと短いので実際どれだけの耐用年数があるかは明確にはなっていないようです。
 また、集成材に使われている接着剤の中には、シックハウス症候群の原因になるホルムアルデヒドを出すものがあります。そのため以前は健康にも悪いとされていました。しかし、最近の集成材は安全基準が設けられているため、そこまで神経質になる必要はないでしょう。ホルムアルデヒドを出さない接着剤も開発されており一概に身体に悪いとは言い切れないようです。

2章:無垢材とは違う集成材の構造とは

 集成材は、ラミナと呼ばれるひき板の小片を、継ぎ合わせて作られた木材です。繊維方向を平行に揃え、接着剤で接着されているのですが、縦継ぎ(短い板をつないで必要な長さにする)や幅接ぎ(幅方向を接着する)することによって、無垢材では難しい長さや、幅を持つ大きな木材を人工的に作り出すことが可能となっています。
 そして、ひき板を長さ方向に繋ぐ際には強度に優れた「フィンガージョイント」と呼ばれる加工方法が使用されています。
指を組んだ形に似ていることからフィンガージョイントと呼ばれています。
 
 引き板の小片を単純に長手方向で接着すると、接触する木口の面積が小さく高い強度が得られません。しかしこのようなフィンガージョイントとすることで、接触面積が大きくなり、より高い強度を得ることが可能です。
フィンガージョイントで縦継ぎされた材料同士を、幅接ぎ、重ね貼り(積層接着)することで、任意の幅、厚みの木材に加工します。

 集成材は、ひき板の小片の集合体なので、組み合わせ方しだいで長さや幅だけでなく形も自由に作り上げることが可能です。さらに湾曲した木材を作り出すことも可能となっています。
 通常集成材はこのような小片を貼り合わせた構造から、縦継ぎ部分にフィンガージョイントが見えるのですが、カウンター材用の集成材の中には、フィンガージョイントがないものもあります。これは、ラミナの小片ではなく、天然の木材を必要な長さに切り出し、長いラミナを幅方向でのみ接着した集成材です。
 継ぎ目がないので無垢板のような高級感があり、それでいて集成材ならではのリーズナブルな価格が期待できます。こういった集成材なら、美しさが求められるカウンターやテーブルの天板などにもぴったりです。

3章:構造用集成材と造作用集成材の違い

 集成材の種類は、大きく「構造用集成材」と、「造作用集成材」に分類することができます。構造用集成材は主に住宅などの建築物用で、柱や壁、土台、床板、屋根板などに使われます。
 さらにこの構造材の中にも種類があり、すべて同じ素材と強度を持つラミナ(ひき板)を組み合わせた「同一等級構成集成材」と、外層に行くほど強度のあるラミナ(ひき板)を使用した「異等級構成集成材」に分かれます。
 さらに、美観を目的として、表面に化粧板の薄板を貼りつけた「化粧ばり構造集成材」というのもあります。これは、構造材でも、住宅の柱材など、見た目の美しさを求められる部位に使用される構造用集成材です。
 もう1つの造作用集成材は、家具などの木工用や、室内装飾に使用される集成材です。構造用集成材と違って、強度による分類はありません。
 ひき板の素地そのままのものもありますが、造作用集成材を芯材として、表面に化粧板を貼りつけた「化粧ばり造作用集成材」などもあります。そして、この化粧ばり造作用集成材の表面に、溝切りなどの加工をしたものは、長押や敷居、鴨居、廻り緑など、家の内部の装飾(造作)などに用いられます。

4章:構造用集成材はJAS規格によって明確に規定されている

 建材などに用いられる構造用集成材は、農林水産省のJAS規格によって接着性能や強度性能、ホルムアルデヒド放散量などの明確な基準が定められており、JASの品質基準をクリアしたものだけがこのJASマークを表示することを許されています。
 そしてJAS規格をクリアした構造用集成材は、以下のように断面の大きさによって、大断面、中断面、小断面に区分されています。それぞれの断面サイズは以下になります。
●大断面集成材:短辺が15cm以上、断面積が30cm2以上のもの。
●中断面集成材:短辺が7.5cm以上、長辺が15cm以上のもの。
●小断面集成材:短辺が7.5cm未満、または長辺が15cm未満のもの。
 また構造用集成材には、これ以外にも強度等級が設けられており、同一等級E65-F225などと表記されています。この表記のEは曲げヤング係数(たわみにくさの指標)、Fは曲げ強さを表しており数値が高いほど強度に優れているということになっています。このE-Fの等級は、樹種やラミナの構成等により何種類もあります。

 主に、中・小断面集成材は木造住宅の柱や梁などの構造材に使用されており、優れた強度や耐火性、耐久性等を持つ大断面集成材は、体育館や学校、集会施設などの大型木造建造物に使われています。
 ホームセンターで販売されている集成材は、主に造作用集成材で、反りや割れが少ないため、初心者でも扱いやすく、種類も豊富に揃っているためDIYなどでも非常に扱いやすい木材となっています。

5章:集成材に使われる主な樹種とは

 集成材は、さまざまな樹種から作られています。樹種によって強度や価格など変わってきますが、そのうち主な樹種は以下のようなものです。DIYなどに使用する場合は、どのような目的に使用するのか、あらかじめ決めておいてから選ぶのが良いでしょう。

●カバサクラ

 カバノキ科の落葉広葉樹がカバサクラです。肌目が緻密で材面に特別な模様を持たない木材で上品な風合いがあります。加工が容易で、塗装もしやすく、表面の仕上げなどやりやすい樹種です。

●ブナ

 ブナ科の落葉広葉樹で、肌目が緻密で、米粒大の斑が現れるのが特徴です。接着性に優れ、表面が美しいので家具や楽器、船舶、曲木、造作材などに活用されています。

●ハードメープル

 カエデ科の落葉広葉樹で、材質として硬いため加工性はあまり良くありませんが、木目が通っています。塗装などで艶を与えることで美しく仕上げることが可能です。ボーリングのレーンなどにも使われています。

●チーク

 チークはクマツヅラ科の落葉広葉樹で美しい木目と病害虫への強さが特徴です。加工性や耐水性に優れており、経年によって、肌面が木材自身が持つワックス状の物質で覆われ、色に深みが増します。

●ウォールナット

 クルミ科の落葉広葉樹であるウォールナットは、乾燥後の狂いが少なく、加工しやすい木材です。木目の縞の濃淡が非常に美しく落ち着いた色合いで、塗装のりも良いのが特徴です。

●ケヤキ

 日本を代表するニレ科の落葉広葉樹で、耐湿性や耐久性に優れているなど日本の気候に合った木材です。木目も美しいことから家具から建具、造作材として広く活用されています。

●タモ

 タモは、モクセイ科の広葉樹で、木目が明瞭で年輪がはっきりしているという特徴を持っています。家具や建材としてだけでなく、幅広い用途で使われる高級材です。

●ニレ

 ニレ科の落葉広葉樹で、別名「赤タモ」と呼ばれています。木目はまっすぐですが、目が粗く加工性はあまり良くないとされています。

●ナラ

 マメ科の落葉広葉樹ナラは、硬く重量があり、重厚感のある高級材です。独特の虎斑を持ち、内装材や家具などに用いられます。

●ヒノキ

 ヒノキ科の常緑高木で、古来より日本では建築用材として使用されてきました。耐久性に優れた高級木材で、風呂や桶などにも使われます。加工もしやすく、造作材、家具材、建具材などに使われています。光沢の美しさも大きな特徴です。

●アカマツ

 マツ科の常緑針葉樹アカマツは加工は容易ですが、樹脂道があるため表面にヤニが出やすいのが難点です。しかし水湿に強く耐久性に富んでいます。

●ベイマツ

 マツ科の常緑針葉樹で、強靭でありながら加工性が良いという特徴を持っています。狂いも少ないので、構造材や家具、建具などによく使われています。

●ベイツガ

 マツ科の常緑針葉樹で別名は「ヘムロック」。肌目がやや粗く、木目がはっきりしているのが特徴です。耐久性はあまり高くない上、水分にも弱いため腐りやすいという欠点があります。

●ラジアタパイン

 マツ科の針葉樹で成長が非常に早いのが特徴です。狂いが少なく加工性が良いため、建材や内・外装材、家具、DIYなど幅広い用途で使用されています。ホームセンターなどでも手に入りやすい木材です。

●メルクシパイン

 メルクシパインは、マツ科の針葉樹で肌目はやや粗く、まっすぐな木目を持ちます。適度な硬さを持ち、加工性も良く、耐水性にも優れています。造作材、内装材、家具材などに適しています。

●スプルース

 マツ科の常緑針葉樹でその特徴は軽くて軟らかく弾力性に長けていることです。肌目は緻密で加工性にも優れており、塗装を施すと美しい仕上がりが得られます。

●スギ

 スギ科の常緑針葉樹で日本の代表的な針葉樹です。肌目は荒く、年輪がはっきりしています。節のあるものは比較的安価に入手可能です。

6章:集成材を使用する際の注意点

 集成材をDIYなどに使用する場合はいくつか注意点があります。
 まず、集成材は、水分や湿気を吸って膨らんだり、日に当たる部分が乾燥して反ってしまうことがあります。そのため、雨天の際は施工や加工は避けてください。
 屋外でも常に風雨に晒される場所や直射日光が当たる場所での使用はできれば避けた方が良いでしょう。
 また、屋内でも、部屋の温度や湿度によって木材の含水率が変化し、表面に割れが生じることがあります。温度や湿度の変化が大きい環境での使用にも気をつけてください。
 例えば、天板に集成材を使用し、土台部分にモルタルやセメントなどを用いたカウンターテーブルなどを製作する際は、必ずモルタルやセメントが乾いてから施工、取りつけしてください。乾燥が不十分なモルタルやセメントの上に施工すると、集成材がモルタルやセメントの水分を吸ってしまい、含水率が変化し、割れ、反りなどの原因となるからです。
 さらに、塗装する際は片面だけでなく、表裏ともに塗装してください。これは表と裏で、吸湿バランスの変化が起きないようにするためです。 
 大きな集成材の板材を使用する際には、反り防止のために、アリ溝を掘りそこに吸いつき桟を取りつけるという方法があります。アリ溝掘りと、吸いつき桟の加工は非常に手間がかかるので、無理に行う必要はありませんが非常に効果的です。
 吸いつき桟とは、板の反りを防ぐために、板の裏側に、木目に対して垂直方向に彫ったアリ溝に取りつける棒状の木材のことです。
 アリ溝はトリマーを使って彫るか、治具を用意し任意の角度で切り込み、ノミで彫ります。板は巾方向に伸び縮みをする特性があるので、桟には接着剤等はつけないようにしてください。

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