無垢材の種類について

 無垢材を使えば、すてきなテーブルやスツールを作ることができます。無垢材を使って製作を行うと、どのようなメリットを感じられるのでしょうか? 今回は無垢材の種類とそれぞれの特長をご紹介するとともに、無垢材で作った家具をキレイに保つためのお手入れ方法などをご紹介します。

目次
1章:無垢材とは
2章:無垢材の種類について
3章:無垢材のお手入れ方法
4章:無垢材で家具を作るコツ

1章:無垢材とは

無垢材とは、丸太から使用する形状に合わせてカットし、特別な加工を施していない木材のことです。合板や集成材のようにいくつかの材木同士を接合したものではないため、木材本来の良さを感じられます。スギ、パインなどをはじめとして、さまざまな種類の無垢材があり、それぞれで特長が異なるため、用途は多岐に渡ります。
無垢材には合板や集成材とは違った魅力があるため、家具などに使うと独特の雰囲気を出せます。では、無垢材を使うメリットには、具体的にどのようなものがあるのでしょうか? デメリットと合わせて見ていきましょう。

■無垢材のメリット

<ナチュラルテイストな仕上がりになる>
 無垢材は木材本来の風合いや色味などが残りやすく、その点が多くの人々を惹きつけます。また、時間が経つにつれて表面の色味が変化していくこともあるので、人工的に作られた他の木材とは違った魅力があります。
<部屋を快適に保てる>
 無垢材は丸太からそのまま切り取った、いわば天然の木材です。木は外から水分を吸収し、乾燥すれば水分を水蒸気として空気中に逃すため、無垢材をフローリング(床材)などに使うことで、一定の湿度調整効果が期待できます。
 さらに、木はもともと断熱性に優れた素材でもあります。周囲の温度にも影響されにくいため、フローリングに無垢材を使うことで冬場は冷えにくく、過ごしやすい部屋にすることも可能です。
<リラックス効果がある>
 無垢材は美しい見た目だけでなく、木材特有の香りなどで人にリラックス効果をもたらすことがあります。これは、樹木特有の芳香成分によるものですが、ヒノキなどの場合はさらに殺菌効果も期待できるため、私達の生活をより豊かにする上で役立ちます。

■無垢材のデメリット

<傷つきやすい>
 無垢材にはたくさんの魅力がありますが、反面、衝撃などに弱いというデメリットもあります。物を落とす、ペットが引っ掻くなどのちょっとしたトラブルで表面が簡単に傷つく可能性があるので注意が必要です。
<膨張と収縮を起こしやすい>
 無垢材は調湿作用の優れた素材ですが、その分、木材内部の水分量の増減が起こりやすくなります。反り返り、割れ、ねじれなどを起こしてしまうこともあるので、扱いが難しい点はデメリットといえます。

■無垢材の用途

 無垢材は新築やリフォーム時にフローリング素材として使われることがあります。無垢材特有のナチュラルな見た目が部屋全体の雰囲気を柔らかくしてくれるので、居心地の良い空間を作る上で役立ちます。また、DIYでスツール、テーブル、椅子などを作るときに使うことも可能なので、気になる方は実践してみましょう。
無垢材はどれもシンプルな構造に見えますが、使用する木材の種類によって完成作品のイメージは大きく変わります。好みの素材を選びながら、より魅力的な作品に近づけてみましょう。

■特殊な無垢材の加工方法

 フローリングには一種類の樹木から採取した無垢材を使っている場合の他、さまざまな無垢材を複合させて使っているケースもあります。その場合は色、木目などが異なるタイプを複合して使っていることがあるので、個性的な印象をフローリングに加えたいならこのタイプを探してみましょう。
 なかには無垢材の表面に独特な加工をしたタイプもあり、その手法の1つとして「なぐり(名栗)」というものが挙げられます。これは日本の伝統的な木材加工方法で、木材の表面に道具の痕跡をあえて残して凹凸などを作るやり方のことです。「なぐり」を細かく分類すると、山なぐり、化粧なぐりといった方法がありますが、「なぐり」は木材をあぶって木目を出す「浮造り」と同じくらい日本では古くから使われている工法です。
このように、無垢材はそのまま流通させるのではなく、加工してフローリングなどに使われることがあります。部屋にオリジナリティを加えたいときは、こうした特殊加工がされたものを探してみましょう。

2章:無垢材の種類について

 無垢材の種類は非常に多く、色、木目、性質などがそれぞれで異なります。では、具体的にはどのような種類の木材があるのでしょうか? 一緒に見ていきましょ

■スギ

 フローリングによく使われている無垢材の1つにスギがあります。スギは国内で古くから使われている素材であるため、日本人の生活になじみ深いと言えます。素材自体が柔らかいため肌触りが良く、軽くて加工がしやすいというメリットもあります。

■パイン材

 海外から輸入されたマツのことを「パイン材」と呼ぶことがあります。シルバーパイン、サザンイエローパイン、ラジアータパインなど、パイン材は種類が多く、インテリア、家具など、使い道が豊富です。スギ同様、パイン材も無垢材としてよく流通しています。

■ヒノキ

 ヒノキは上品な香りがするため、さまざまなシーンで使われている樹木です。ヒノキ風呂、芳香剤、アロマオイルなど、ヒノキを使った商品は私達の身の周りに溢れていますが、この樹種から切り取った無垢材はヒノキの良さをまるごと感じられるという利点があります。部屋の家具やフローリングに使うことで香りによるリラックス効果が期待できる他、耐久性、殺菌性にも優れているので、長く安心して使うことができます。

■オーク

 耐久性と耐水性に優れたオークは、落ち着いた色の素材です。時間が経つとさらに色が濃くなり、褐色に変わっていくのも特長です。オークは独特の木目があるため、フローリングに使うことで他の無垢材とは違った雰囲気を出せます。

■バーチ

 カバノキ科に分類されるバーチも無垢材として販売されています。なかでもカバ桜は薄い桃色と白色が合わさった淡い木目が愛らしく、フローリングに使うことで柔らかな雰囲気が部屋全体に生まれます。また、見た目のおとなしさに反して強度があり、衝撃に強いというのもこの素材のメリットです。
カバ桜以外にも、バーチにはさまざまな種類があります。色や木目に注目して、好みのタイプを選んでみましょう。

■メープル

メープルの無垢材は硬さと重厚感があり、こすれや傷つきに強いのが特長です。そのため、ボーリング場のレーンや、たくさんの人や物が行き交う場所に使われています。明るいタイプやシックなタイプなど、カラーバリエーションはさまざまです。

3章:無垢材のお手入れ方法

■ワックスを使って表面を保護する

 無垢材は傷がつきやすいので、ワックスなどであらかじめ表面を保護しておくことをオススメします。ブライワックスは木材表面を保護するだけでなく、つや出しをする上でも役立ちます。半固形で液だれがしないため、初心者でも簡単に扱うことが可能です。

■適度に汚れを落とす

 無垢材でできた家具などは、きちんとお手入れをしないと色がくすんでしまいます。そのままにしておくとカビなども生えやすくなるので、こまめに布で汚れを拭き取るようにしておきましょう。そのときの注意点としては、から拭き、あるいは固く絞った雑巾などを使うことが挙げられます。無垢材は水に弱いので、水分には気をつけましょう。

■再塗装でより美しく

 無垢材でできた家具を何度も使っていると、色落ちしてしまうことがあります。定期的に再塗装をすると見た目の美しさを保てるので、メンテナンスを怠らないようにしましょう。
先ほどご紹介したブライワックスは表面を保護する他、カラーリング目的で使うことも可能です。アンティークブラウン、オールドパインなど、さまざまな色があるので、好みのタイプを選んでみましょう。

4章:無垢材で家具を作るコツ

 DIYをする上で欠かせないのが工具や道具です。無垢材は色、木目などが魅力的なものが多いですが、それぞれの良さをより引き出せるようにするためには、適切な工具や道具を使うことが欠かせません。
昔はのこぎりやかんななどで、工程を全て手作業で行う必要がありました。しかし、今はそうではありません。インパクトドライバーや電動丸のこといった電動工具を使うことで長時間作業を進めても手が疲れず、より精度の高い作業ができるようになっています。接着剤、塗料なども速乾性のあるタイプが販売されるようになったため、初心者でもDIYがより簡単に楽しめます。

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