コンクリートを使ったDIYエクステリアづくりを実践

 庭や駐車スペースが併設されている戸建てに住んでいる方にとってリフォームでたいへんなのが、エクステリアや外構のリフォームです。なかでも庭のエクステリアは、
雑草のお手入れが大変なことから、砂利や芝生からコンクリートの造園に変えたいというニーズも増えてきているようです。
 コンクリートによるエクステリアや庭のリフォームをする場合、業者に頼むしかないと考えていませんか。
 実はDIYでもリフォームができます。木工や壁紙張りなどのDIYに比べて難易度はもちろん高いのですが、基本的なコンクリートに関する知識を身につけることができれば、広範囲は無理としてもちょっとした庭先のテラスや勝手口などのリフォームに、チャレンジできるようになります。
 そこで、一からコンクリートをつくる方法と共に、DIYエクステリアづくりを紹介します。 

目次
1章:コンクリートデザインの特徴
2章:必要な道具や材料
3章:コンクリートのつくり方
4章:外構(庭先のテラス)のつくり方
5章:余ったコンクリートの処理方法

1章:コンクリートデザインの特徴

 最近、エクステリアのコンクリートデザインが注目を集めいている大きな要因として、耐久性に優れているということが挙げられます。耐久性に優れているため、メンテナンスも不要で砂利や人工芝に比べて掃除も簡単にできます。しかも雑草が生えることもないので、庭の雑草のお手入れも心配無用です。また、水はけが良いのも利点に挙げられ、水や泥が跳ねて汚れることもありません。

●主なメリット

・耐久性が高い
・メンテナンス不要
・掃除が簡単で雑草を防ぐ
・水はけが良い
 魅力的なメリットが多くある一方で、デメリットもあります。最も考えられるのが、照り返しの強さです。日光の熱をコンクリートが吸収してしまうため、特に夏場は熱くなり、素足で歩いたりするとやけどをしてしまう原因にもなります。また、表面の凹凸がないので砂利や芝生に比べて滑りやすい一面も持っています。そして、庭全体をコンクリートにしてしまうと、植物が育ちにくくなりガーデニングができなくなるので注意してください。

●主なデメリット

・照り返しが強い
・滑りやすい
・ひび割れを起こしやすい
・リフォームがたいへん

2章:必要な道具や材料

 DIYでコンクリートを使ったエクステリアをつくる場合に必要な道具や材料を紹介します。専門的な重機や機械などは必要なく、お手頃な値段で揃えることができます。

〔道具〕

●左官ゴテ

コンクリートの表面を平らにするために使用します。コテの中ほどに持ち手の首があるので中首ゴテとも呼ばれています。

●練りクワ

コンクリートを練ったり砂を混ぜるときに使います。農業用のクワでも代用が可能ですが、コンクリート用の練りクワの方が楽に作業ができます。

●トロ舟

プラスチック製の四角い容器。コンクリートを練るときに使用します。

●ワイヤーメッシュ

コンクリートのひび割れ防止に使用します。

●水平器

型枠の水平や垂直を確認するときに使用します。

●ゴムハンマー

型枠を叩いて調整する際に使用します。打撃部分がゴム製のものを使用するのがおすすめです。

●左官ブラシ

刷毛が長くしなやかなのが特徴です。床面をザラザラに仕上げる「刷毛引き仕上げ」のときに使います。
この他に、軍手、防水シート、バケツ、シャベル、ほうきなどを準備しましょう。

〔材料〕

●セメント

コンクリートをつくるときに使用します。

●砂利

コンクリートをつくるときに使用します。

●砂

コンクリートをつくるときに使用します。

3章:コンクリートのつくり方

 コンクリートをつくる場合は、セメント1杯+砂3杯+砂利6杯の割合です。分量の目安はバケツを参考にしてください。容器の強度が高いトロ舟でつくるのが一般的です。

1)セメントと砂を空練りする

セメント1杯、砂3杯の分量をトロ舟に入れます。練りクワを使って空練りをします。

2)砂利を加えてさらに空練りをする

砂利6杯の分量をトロ舟に入れて、さらに空練りをします。全体的に均一になるように混ぜましょう。

3)水を加えて全体を練り合わせる

均一に練り終えたら山をつくり、その山にヘコミをつけて水が外にこぼれないように流し込んで全体を練り合わせます。

4)徐々に水を加え、練り上がりを固くする

水を徐々に加え、全体がスコップですくっても流れ落ちない程度の固さにします。型枠に流し込む場合は、少しやわらかめにするのがポイントです。

4章:外構(庭先のテラス)のつくり方

庭先のテラスや勝手口のたたきなどのちょっとしたスペースの外構を作る方法です。

1) 型枠を組む

テラスなどをつくる位置と高さを決め、型になる枠を組みます。枠の組み方は、はじめに枠の両端に15mmくらいのヨコ木を置き、ヨコ木同士をクギで打ち付けてとめます。次に枠の外側に杭を打ち込みます。

2) 枠の内側に砂利を敷く

枠の内側に大きめの砂利を敷きつめて、太めの角材でよくついて地盤を固めます。砂利の他に、小さめの割りぐり石や、ブロックの破片などを入れても良いでしょう(割りぐり石:基礎工事に用いる、小さく砕いた石のこと)。

3)モルタルを敷く

砂利の上に固めに練ったモルタルを塗っていきます。厚さの目安は2cm程度です。左官ゴテで平らにならします。表面をきれいに仕上げる必要はありません。

4)ワイヤーメッシュを入れてひび割れを防ぐ

ワイヤーメッシュを入れて、コンクリートのひび割れを防ぎます。ワイヤーメッシュは人間が歩く程度の通路では2mm前後の細めのもの、駐車場など車が通る場所には太めの6mm程度のタイプを入れます。これで下準備が完成です。

5)コンクリートを流し込む

やわらかめに練ったコンクリートを枠に流し込みます。コーナーを角材や棒などで突きながら流していくと、隅々まで流れ込むので空洞ができません。

6)ほうきで凹凸をつける

表面をコテで鳴らし、余分なコンクリートを取り除きます。そして、表面の滑りを抑えるために、水が引き始めたとき水で濡らしたほうきで掃くようにならして凹凸のスジを付けます。

7)シートをかぶせて乾燥する

コンクリートは、急速に乾燥させると割れたりひびが入ったりします。そのため、防水シートや段ボールなどをかぶせてゆっくりと乾燥させましょう。乾燥の目安は4〜5日です。

8)枠組みを取り外して完成

コンクリートが固まったら、杭を抜いて枠組みを外して完成です。枠が外れないときは、木片をあてゴムハンマーなどで軽く叩きます。お好みでモルタル仕上げをします。
お好みでコンクリートの表面にモルタル仕上げをするときれいに仕上がります。モルタル仕上げは、コンクリートの表面に水を打った後、モルタルを上塗りします。少し勾配をつけておくと水はけがよくなります。

5章:余ったコンクリートの処理方法

 コンクリートは、一般ゴミとして捨てることはできません。もし残ってしまって、やむを得ず廃棄する場合は、古新聞の上に置いたり牛乳パックに入れたりして固め、産業廃棄物として廃棄します。産業廃棄物の出し方については、各自治体に問い合わせてください。
 道具を洗う際は、水道で直接洗ってはいけません。まず、道具についたコンクリートをできるだけ取り除いてから、トロ舟や大きめのバケツなどの中に少量の水をためて洗います。使った道具を洗った水は、詰まりの原因になるので、排水溝に流さないでください。セメントは水の中でも固まります。排水管や下水道の中に、流れきらなかったセメントが堆積して固まり、水の流れが悪くなり詰まってしまいます。また、庭に直接流すのもNGです。セメントは強アルカリ性なので、植物の生育に影響を与えてしまいます。植物に影響のないところに穴を掘って流しましょう。
 道具を洗う際は、極力水を使わないように心がけることが大切です。

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