針葉樹の種類と木材の加工方法について

 DIYで使われている針葉樹には、さまざまな種類があります。では、具体的にはどのような種類があるのでしょうか? 加工時のポイントも合わせてご紹介します。

目次
第1章:針葉樹とは
第2章:針葉樹の種類と特長
第3章:木材の加工方法

第1章:針葉樹とは

針葉樹とは、一般的に葉が細長くて針のような形状をしている樹木のことです。ヒノキ、マツなど、ひとくちに針葉樹と言ってもさまざまな種類があり、特長もそれぞれで異なります。また、木材として加工されたものには、テーブルなどの家具や、まな板などの台所用品などがあります。

■針葉樹と広葉樹の違いについて

針葉樹とよく比較される樹木に、広葉樹があります。両者の違いの1つとして葉の形が挙げられますが、針葉樹は細長い形をしているのに対して、広葉樹は幅の広い形状をしているのが一般的です。また、細胞組織の成り立ちにも違いがあり、針葉樹の方が単純で、広葉樹の方が複雑な構造をしています。こうした構造の違いがあるため、針葉樹の方が軽くて柔らかく、広葉樹よりも少ない加工で木材を仕上げることが可能です。
 針葉樹はDIYなどで家具を作るとき以外にも、火起こしの際に薪として使うことがあります。針葉樹は割りやすく、燃えやすいという特長があるため、薪としても販売されているので気になる方は探してみましょう。

■針葉樹の合板について

 合板とは、薄く剥いだ板を乾燥させて、接着剤で重ね合わせた板のことです。合板を作る手法は古代エジプト時代から見られ、家具などさまざまなものに使われてきました。現在は合板の製造が機械化されたこともあり、市場に多く流通し、ホームセンターなどのさまざまなところで合板を手にすることが可能です。
合板には普通合板、構造用合板などがありますが、なかには針葉樹を使った合板も販売されています。含水率、圧着強さ、吸湿性、厚みなどが異なるので、用途に合ったタイプを選び、使うことをオススメします。

第2章:針葉樹の種類と特長

■マツ

 マツはマツ科に分類される樹木で、本州の北部から九州まで、日本の広い地域で見かけることができます。建築用資材、枕木、薪などに使われ、用途は多岐に渡ります。
 マツ科にはアカマツ、クロマツがありますが、両方とも固くて重いのが特長です。心材の色は若干黄色をしており木材の表面は粗く、表面にやにが出ることもあるので使用時には注意が必要です。

■杉

 マツ同様、杉も日本に広く分布している樹木です。自然に育った杉もありますが、現在は人工造林されたタイプが多くあります。杉は独特な香りがする他、国産の杉は針葉樹の中でも軽くて柔らかいという特長があります。
著名な杉としては以下のようなタイプがあります。
<屋久杉>
生長が緩やかで腐食に強い屋久杉は、幹がしっかりとした樹木です。名前の通り屋久島に生息しており、標高500m以上の場所でよく見かけられます。この杉にはさまざまな種類があり、縄文杉、大王杉、弥生杉など、いくつかに細かく分類することが可能です。
屋久杉は寿命が長く、中には2000年を超える樹木もあります。その分直径が大きいという特長があるため、見た目にもがっしりとした印象を感じさせます。

<吉野杉>
日本三大人工美林の1つである吉野杉は、奈良県が産地の杉です。室町時代から植林されており、安土・桃山時代には大阪城や伏見城の建設にも使われました。年輪幅が均等であることや、強度があることなどが特長として挙げられます。

<秋田杉>
産地が秋田県の秋田杉は、揃った木目と淡い紅色が特長的な木材です。そのため、この杉を使うことで、上品で温かなイメージを家具に加えることが可能です。
この杉は一枚板や厚板として販売されていますが、カウンター、ダイニングテーブル、フローリングなど、さまざまな家具に加工して販売もされています。気になる方は探してみましょう。

<天竜杉>
天竜杉は静岡県の天竜川付近で生育している杉です。含水量が均一なため、曲がりにくいという特長があります。ある程度の強度があるため、建材としても使われています。

■ヒノキ

 杉と同じく、日本を代表する樹木として知られているヒノキは、家具や建物などの材料として使われています。美しい色や木目はもちろん、香りが良いという特長があります。この樹木は木材としてのみならず、シャンプー、芳香剤、猫よけビーズなどの芳香成分の1つとしても使われており、使用シーンは多様です。

■モミ

 クリスマスツリーとしてよく知られているモミは表面が粗く、ほとんど匂いのない樹木です。木材が全体的に白っぽい色をしているため外見上のクセも少なく、建材の他、卒塔婆、棺といった冠婚葬祭の道具用としても使われています。

■ベイスギ

 アメリカ合衆国でよく見られる杉で、アラスカ州、カリフォルニア州などに分布しています。心材は赤褐色で、落ち着いたトーンの木材です。また、柔軟性があるため容易に加工ができるという特長もあります。
 この種類の木材は耐候性が高く、強い陽射しにも耐えられるのがメリットです。そのため、屋根材にこの木材が使われていることもあります。

■ベイツガ

 北米大陸北西部に分布しているマツ科の樹木になります。若干軽くて加工がしやすいものの、割れやすいため扱いには注意が必要です。ベイツガは加工されるとよりナチュラルな仕上がりになるため、建築材として杉の代わりにも利用されていることもあります。

■ベイヒ

 ヒノキ科の一種で米国の比較的狭い範囲に生育している樹木です。見た目は日本のヒノキとよく似ていますが、国産のタイプより香りが強くて色が濃いという特長があります。外からの衝撃に強く耐久性がある上、加工がしやすいというメリットがあり、用途は水槽、家具、船舶の製造などさまざまです。

■ベイモミ

 米国やカナダで見かけられるモミの木です。ベイモミ全体の特長としては触ると粗さがあり、無臭で、色も濃くなくクセが少ないことが挙げられます。日本で主に輸入しているのはウェスタンファーと呼ばれるタイプで、心材はほぼ白色で辺材との色の差があまりありません。

第3章:木材の加工方法

杉やヒノキなどの針葉樹を使った木材でDIYを行うとき、注意して欲しいのが工具や道具の扱いです。木材はそのまま使うのではなく適切な工具や道具を使うことでオリジナリティが生まれ、使い勝手がよくなります。
では、具体的にどのような点に注意して作業を進めれば良いのでしょうか?

■木材をカットするときは?

 木材をカットするときはのこぎりや電気丸のこ、ジグソーなどを使います。木材に大まかな寸法を描いておくとカット時のズレを防げますが、予定よりも一回り大きい寸法を描いておくと、切断時にずれが出ても仕上げ時にヤスリがけで微調整できます。

■木材の表面を滑らかにしたいときは?

 木材はそのまま使うと表面が粗く、触るとざらついていることがあります。そうしたときはサンダーや紙ヤスリなどを使って仕上げることをオススメします。これらはカンナよりも扱いが簡単なので、DIY初心者には特にオススメです。

■色を塗るときは?

 部屋の色と合わせるために、作った家具に色を塗ることがあります。その場合はペンキやスプレーなどを使いますが、ブライワックス、ワトコオイル、オイルステインなどを使うとより仕上がりが美しくなります。木目をきれいに残しつつ、木材を保護する効果などを得たいときは、これらの道具を使ってみましょう。ただし、塗装する木材によっては、期待した効果が得られないことがあります。そうした不具合を少なくするためにも、どの用途に適しているかを使用前に確認し、それから使うようにしてください。

木材カットサービスのご案内

木材のカットにお困りではございませんか?
ロイヤルホームセンターでは木材カットを承っております!詳しくはバナーをクリック!

運営サイト ロイモールの便利なサービス

木材のカットにお困りではございませんか?ロイモールでは木材カットを承ります。

ロイモール 木材カットサービス

豊富なカラーバリエーション。その数なんと1320色!安心な室内用・外部用塗料をラインナップ。

ロイモール 塗料調色

買っても持って帰るのが大変な園芸用土。
ロイモールは直送でお届けできます。

ロイモール 園芸用土直送