キッチンの排水パーツの種類と構造

シャワーヘッドとは、シャワーの先端についている水やお湯などを噴射するパーツのことです。浄水機能の他、今はマッサージ機能のついたタイプも販売されていて、その性能はひとことでは語り尽くせません。では、シャワーヘッドをホームセンターなどで買うときは、どのような点に注意すれば良いのでしょうか? ここでは、選び方のポイントをご紹介します。

目次
第1章:キッチンシンクの排水の流れとは
第2章:悪臭や害虫を防ぐ排水トラップの構造
第3章:キッチン排水パーツの種類
第4章:排水トラップや排水ホースの破損が詰まりや悪臭の原因に
まとめ

第1章:キッチンシンクの排水の流れとは

 キッチンの流し台(シンク)周りの排水の仕組みは一見単純な構造に見えます。シンクの中央に排水口が開いており、その中にあるバスケットで大きなゴミなどを受け、野菜や食器などを洗った後の汚水は下水管へと排水する。シンク側から見れば、単に排水口からパイプで下水管につながっているように見えます。

 でも実は排水口の先はいくつもの部品で構成されており、悪臭や害虫、ネズミなどが排水口から上ってこないように思いのほか複雑な構造をしているのです。実際の汚水の流れを説明すると、まずシンクから中央の排水口に野菜や食器などを洗い流した水が流れ込みます。その際大きな野菜くずや食べ残しなどが一緒に流れ込むことがありますが、メッシュでできたカゴのような構造を持つ「排水バスケット」が受け止め、そこで大きな汚れをこし取り水だけが「排水トラップ」内部に流れ込みます。

 排水トラップの内部は直接下水管につながっているわけではありません。そして、下水管につながる「排水ホース」の上部はお椀を逆さにしたような「防臭椀」が覆っています。排水ホースの開口部と、防臭椀は密閉されてはおらず一定のクリアランス(隙間)が保たれており、その間には常に一定量の水を貯める構造となっています。防臭椀ではなく、この水によって排水管に栓をすることで、悪臭や害虫が侵入してくるのを防いでいます。

 また、溜められた水は一定以上の水位になると、防臭椀内部から排水ホースに流れ、下水管へと排水されていくのです。このように汚水はストレートに下水管に流れているのではなく二段階で排水されているのです。

第2章:悪臭や害虫を防ぐ排水トラップの構造

 前述の通り、キッチンの排水周りは排水トラップをはじめ、いくつものパーツで構成されています。比較的シンプルな一層式キッチンシンクの排水トラップは以下のような配置と構造になっています。

 また、排水トラップ内部の排水バスケットや防臭椀、接続用ナットなどのパーツの一部でも破損してしまうと、水漏れや悪臭といったトラブルが発生する原因となるのです。トラブルが起きた際にあわてないように、自宅のキッチン周りがどのような排水構造となっているのか、一度確認しておくと良いでしょう。
①シンク/排水口を備えたキッチンシンクの水槽状の台。
②排水トラップ用ロックナット/シンクと排水トラップを固定するナット。
③排水トラップ(椀トラップ)/内部に水を溜めることで、臭気や害虫などの侵入を防ぐ器具。
④連結ナット/排水トラップと排水ホースをつなぐナット。ナットと排水ホースは一体型と別体型がある。
⑤排水ホース(ジャバラホース)/排水管に排水を流すホース。フレキシブルなジャバラ構造になっている。
⑥差し込み口/下水管との接続部分。差し込みタイプとねじ込みタイプがある。また下水管からの臭いの侵入を防ぐ防臭ゴムが使用されているものもある。
①シンク/排水口を備えたキッチンシンクの水槽状の台。
②フタ/排水バスケット内に溜まったゴミなどを隠すフタ。
③排水バスケット/水と一緒に流れてしまうゴミや野菜くずなどをキャッチするかご。
④防臭椀/排水トラップ内部にある臭いや害虫などの侵入を防ぐお椀型のキャップ。
⑤水封の水/トラップに溜められている水。この水があることで下水管から悪臭や害虫が上ってくるのを防いでいる。溜まっている状態が正常。
⑥排水ホース(ジャバラホース)/排水管に排水を流すホース。フレキシブルなジャバラ構造になっている。
防臭椀はこのように下向きに口が開いたお椀のような形をしている。
排水トラップ内の排水バスケットの奥に固定されており、上部のつまみを持ち軽く回すと簡単に外すことができる。

第3章:キッチン排水パーツの種類

 キッチンシンクの排水口周りには排水トラップをはじめ様々なパーツがあります。一般家庭で使用されているキッチンシンクの排水口の径は114mm、115mm、180mm、181mm、186mmなどのものがあり、この径に合った排水トラップでないと取りつけることができません。

 また、排水トラップや径の違いだけでなく深型、浅型、薄型など深さの違いも3種類ほどあります。さらに排水ホースの取りつけネジ径もG2やG1/2など規格があるので注意が必要です。シンクやホースによって使用可能なものが違うので交換の際は現在シンクに装着されているものを確認し、そのシンクに合ったものを使用するようにします。もしわからない場合は古い排水トラップをいったん取り外し、ホームセンターでこれと同じサイズのものを、と指定して購入するのが確実です。

 排水パーツには、排水トラップ以外にもいくつもの種類があります。その中でも基本となるパーツが以下になります。排水トラップ内部のパーツやジャバラホースなどは、単品でも購入することが可能なので傷みや汚れがひどい場合は、こういったパーツのみを交換しても良いでしょう。

●排水トラップ深型

深型タイプの排水トラップ。取りつけ径は、180mmや115mmなど様々なものがある。

●排水トラップ浅型

深型よりも深さのない、浅型タイプの排水トラップ。取りつけ径は深型同様に180mmや115mmなど様々。

●排水トラップ2層シンク用

2層シンク用の深型排水トラップ。サイドにもう1つのシンクの排水パイプがつながる開口部がある。

●排水バスケット

排水トラップ内部に設置して排水から野菜くずや食べ残しなどをこし取るかご。
排水バスケットは樹脂製のほかステンレスなど金属製のものがある。

●排水栓フタ

排水口用のフタ。排水バスケット内に溜まったゴミを隠し、水はけをスムーズにする。樹脂製のほかステンレス製などもある。

●流し用菊割れゴム、止水フタ

排水口用のフタ。菊割れゴムはバスケット内のゴミを隠し、水はけをスムーズにする。止水フタは排水口内から上がってくる臭いを防ぐ。

●排水ホース(ジャバラホース)ネジ式

排水トラップと排水管をつなぐ樹脂製のホース。排水トラップとはナットで固定する。1m、1.5m、2mなどのサイズバリエーションがある。

●排水ホース(ジャバラホース)差込式

排水トラップと排水管をつなぐ樹脂製のホース。接続部のサイズに合わせて先端をカットして接続する。1m、1.5m、2mなどのサイズバリエーションがある。

●排水ホース(ジャバラホース)2層シンク用

2層式シンク用のY字型排水ホース。それぞれのシンクに排水トラップが設置されるタイプのものに使用する。

●排水ホースナット

排水ホース用の取りつけナット。ナット部分が別体となった排水ホース用の交換パーツ。

●防臭椀

排水トラップ用の交換用防臭椀。キッチン排水口からの臭いや虫の侵入などを防止する。

●排水栓取りつけパッキン

排水トラップをシンクに設置する際にシンクの開口部に設置するパッキン。

●防臭パッキン

排水ホースと床下の排水パイプの接続部に使用し、下水から上がってくる臭いを防ぐパッキン。

第4章:排水トラップや排水ホースの破損が詰まりや悪臭の原因に

 シンクに流れた水がスムーズに排水されなかったり、排水口やキッチン下から悪臭がする場合、排水トラップや排水ホースにトラブルが起きている可能性があります。

 前述したように、排水トラップの内部には本来水封の水が溜まっているはずですがこれがなければ、下水からの悪臭をブロックできません。水が溜まっていない場合は排水トラップが破損している可能性があります。その場合は交換する必要があります。

 排水トラップはホームセンターなどで販売しており、DIYで交換することも可能です。排水トラップから排水ホースを取り外し、シンクと接続している排水トラップ用ロックナットを回して緩め、あとはシンク側に抜き取るだけです。ロックナットが固く回しにくい場合には専用の工具なども売られています。

 作業自体は難しくありませんが、注意が必要なのが賃貸の場合です。物件によっては勝手に交換してはいけないという場合もあるので、いきなり交換するのではなく、まず管理人や管理会社に確認してみましょう。交換が可能となった場合も排水トラップはいくつかのサイズがありシンクに合わないと取りつけることができないので注意してください。不安な場合は業者に依頼した方が間違いありません。

排水トラップの径とはこの部分の長さ。フチの金属部分はシンクの一部ではなく排水トラップのパーツの一部になっている。
 ジャバラ構造となっている排水ホースは、排水トラップから下水管までをある程度余裕をもってつなぐことができるようフレキシブル構造となっています。そのためあまり頑丈ではありません。排水ホースのあるキッチン下に調理道具や食器、家電製品などを詰め込んでいると破損することがあります。

 小さな破損の場合は専用の補修テープを貼って応急処置もできますが、根本的な解決には新品に取り替える方が間違いありません。交換用排水ホースはホームセンターなどで購入することが可能です。交換作業も比較的簡単です。
排水ホースには、ナットで固定するネジ式、シンクに差し込むだけの差込式、そして2層シンク用のY字型などがあります。シンク下のスペースによって必要な長さが変わるので購入の際はあらかじめ古い排水ホースの長さを測っておくと良いでしょう。また、ネジ式の場合、排水トラップ側の取りつけネジのサイズも46mm、59mmなどがあるので適したものを選ぶ必要があります。

 差込式は先端がラッパ状に広がっており30や40などの直径サイズの数字(mm)が書かれています。排水トラップ側の取りつけ穴のサイズに合わせてカットして取りつけます。
 作業自体はとてもシンプルですが、排水周りの作業なのでパイプ内の水がこぼれることがあります。汚れても良い服を着用し、また周囲に水が飛び散っても構わないようしっかり養生してバケツや雑巾なども多めに用意しておきましょう。もし、自分で交換作業をするのが心配な場合は、専門の業者に依頼してください。

まとめ

 トラブルが発生しない限り、あまり注目されないキッチンの排水パーツ。しかし、毎日使用するからこそ経年による劣化も起きやすい部分といえます。掃除などをこまめに行い、また定期的にキッチン下をチェックしてホース類の破損や水漏れ、悪臭などが発生していないか確認する習慣をつけましょう。

 その際その構造を知っておけばトラブルが発生したときにもあわてずに対処を行えるはずです。自宅のキッチンの排水周りがどのようになっているのか、どんな排水トラップが使われているのかなど一度確認しておくと良いでしょう。
 そして、もし排水トラップや、排水ホースを交換した場合には、ナットをしっかりと締めることを忘れないでください。さらにシンクに水を流して、水漏れがないかなども必ず確かめましょう。

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