ビニール手袋の種類について

 私達の手を保護してくれる手袋には、さまざまな種類があります。ビニール手袋もその1つですが、他の手袋に比べて安価で購入できるというメリットがあります。このタイプの手袋は流通数が多い分、種類が豊富にあるため、どれを選べば良いか迷ってしまう人も多いはずです。では、ビニール手袋を購入するときは、どのような点に注意して選べば良いのでしょうか?

目次
1章:ビニール手袋とは
2章:ビニール手袋の使用例
3章:ビニール手袋使用時の注意点

1章:ビニール手袋とは

ビニール手袋

■ビニール手袋について

ビニール手袋とは、塩化ビニールでできた手袋のことです。使い捨てタイプがほとんどで、破れにくい上、着脱がしやすいというメリットがあります。また、薄いというのもポイントで、指先の感覚を確かめながら作業を行うことが可能です。伸縮性はあまり期待できませんが、油、薬品、漂白剤、洗剤などに強いという特長があるので、さまざまなシーンで使うことができます。

■粉つきタイプと粉なし(パウダーフリー)タイプ

粉つきタイプと粉なし(パウダーフリー)タイプ
 ビニール手袋には左右兼用で使えるタイプの他、粉つきタイプと粉なし(パウダーフリー)タイプがあります。粉つきタイプは手袋の内側に粉がついており、こうすることで着脱しやすい構造になっています。対して粉なしタイプは内側に特殊加工が施されており、粉を付着させなくても着脱しやすくなっています。

■販売単位やサイズについて

 ビニール手袋は10枚、50枚、100枚などのように、販売単位がさまざまです。ビニール手袋を使うことが多い場合は、大量にまとめ買いできるタイプがオススメです。
 サイズはS、M、L、LLなどに分かれているため、大人から子供まで幅広い年齢層の方が使えます。また、商品によっては寸法が全長、手のひらの幅(手のひら周り)、中指長さなどで表示されていることもあります。価格帯も各メーカーで異なるので、予算と相談しながら選んでみましょう。

■ビニール手袋以外の手袋について

ビニール手袋以外にも、さまざまな素材を使用した手袋があります。

<ポリエチレン手袋>

ポリエチレン手袋
ポリエチレン手袋は、ポリエチレンで作られた手袋です。比較的安価で販売されており、耐油性、耐薬品性があるため、調理現場などで使うことが可能です。
ポリエチレン手袋
このタイプの手袋には、内エンボス加工がされているタイプと、外エンボス加工がされているタイプがあります。内エンボス加工がされているタイプは、汗などで手袋の内側がベタつかないため、着脱しやすいという特長があります。対して、外エンボス加工がされているタイプは、肉や米粒が手袋につきにくく、食品を扱うときも滑りにくいというメリットがあります。

<ゴム手袋>

ゴム手袋
ゴム手袋は、天然ゴムや合成ゴム(ニトリルゴム)などでできている手袋です。厚手から薄手までさまざまなタイプのゴム手袋がありますが、どれも伸縮性があり、手にフィットしやすいというメリットがあります。また、耐久性に優れているので、長く使えるのもポイントです。
このタイプの手袋は医療現場、調理現場、機械作業、土木工事など、さまざまなシーンで使うことが可能です。ただし、油や薬品に弱いタイプもあるので、該当の媒体を扱う場合は使用上問題がないか確認してから使いましょう。

2章:ビニール手袋の使用例

 ビニール手袋は以下のような用途に使うことができます。

<食品加工>

 ハンバーグ用の挽肉をこねたり、おにぎりを作ったりすると、手に挽肉やお米がついてしまうことがあります。そうしたときにビニール手袋を使うと、手を清潔な状態のままにすることが可能です。また、ビニール手袋の中には食品衛生法・食品、添加物等の規格基準に適したタイプもあります。より衛生面に配慮した作業を行いたい場合は、このタイプを選んでみましょう。

<調理>

 ビニール手袋は食材に直接触れるときだけでなく、包丁を使って果物を切るときにも役立ちます。この手袋はある程度の耐久性があるので、長く使ってもあまりくたびれません。

<介護・衛生作業>

 食事や入浴介助を行う介護の現場では、衛生管理がとても重要になってきます。その点、ビニール手袋には使い捨てタイプがあるので、食事や排泄介助などを行ってもすぐに新しい手袋に替えられます。

<掃除>

 ビニール手袋は洗剤や漂白剤などに強いため、掃除をするときにも役立ちます。床掃除、窓拭き、エアコンのクリーニングなど、さまざまな場面で使ってみましょう。

<一般軽作業>

 引っ越しのときの荷物の梱包作業用としても、ビニール手袋は活躍します。また、薄くて着用していることが気にならないため、機械部品の組み立てのような繊細な作業をするときにも役立ちます。

<園芸作業>

 野菜や果物の収穫や畑を耕すときなど、一定の植物や虫に触れると手がかゆくなったり、腫れたりすることがあります。そうした可能性がある場合にビニール手袋を使えば、被害を未然に防げます。

3章:ビニール手袋使用時の注意点

  • ビニール手袋を使用中、体質によってはかゆみ、かぶれ、発疹などを引き起こすことがあります。異常を感じたらすぐに使用を止めるようにしてください。
  • ビニール手袋にはある程度の耐久性がありますが、商品によっては一定の薬品や溶剤(ガソリンやベンジンなど)に弱いことがあります。膨潤、浸透、硬化などを引き起こす恐れがあるので、長期間の利用は避けるようにしてください。
  • ビニール手袋を着用したまま温度の高い液体や物体に触れてしまうと、やけどをする恐れがあります。また、感電の危険性もあるので、電流に直接触れることも避けてください。
  • ビニール手袋を直射日光が当たる場所や、高温・多湿な環境に置いておくと、劣化する恐れがあります。該当の場所を避けて保管するようにしてください。

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