チェーン(鎖)の種類と用途による違い

 施錠のためのドアチェーンや自転車用のチェーンロック。また、工具のチェーンソーやネックレスなどのアクセサリー用のチェーン。極端に大きなものでは船舶などの錨をつなぐ巨大な鎖など、一口にチェーンといってもその大きさや種類は幅広く、私たちはシーンや目的、シチュエーションに合わせて使い分けています。
 しかし、便利に使用しているのにもかかわらず、チェーンそのものについてあらためて考えてみると、いったいどのような種類があるのか、どんな違いがあるのか、また、チェーンによってどんな特徴があるのかなど意外に知らないことが少なくありません。そこで、そんなチェーンについて、その種類や素材の違い、タイプ別の用途などについて詳しくご紹介します。

目次
1章:チェーンとは
2章:チェーンの分類
3章:チェーンに使用される素材
4章:チェーンの形状(デザイン)と特徴
まとめ

1章:チェーンとは

 チェーン(鎖)とは、金属やプラスチックなどを環状のパーツにして、それを線状につなげてヒモや綱のようにしたもののことです。主な用途は、何かと何かをつなぎ合わせるというものですが、貴金属などで作られたチェーンは、ペンダントトップを吊り下げるだけでなく、そのものがアクセサリーとして使われることもあります。
 チェーンの特徴は、いくつものパーツをつなぎ合わせているので、丈夫なうえに自然にたわむこと、また、引っ張る力に強いため動力など大きな力を伝達することに適していることです。
 さらに、いくつものパーツをつなぎ合わせているので、破損した場合も一部のパーツを交換するだけで修復ができ、長さの調節なども容易にできます。
 その用途としてはドアの施錠や、滑り止め用のタイヤチェーン、滑車、自転車のチェーン、アクセサリー用など多岐に渡ります。
 基本は、C型やO形などに加工した同じパーツを、連続的につなげた構造となっていますが、自転車のチェーンなどのようなローラーチェーンや、バスタブの栓などをつないでいるボールチェーンなど、いくつかの種類のパーツを組み合わせたチェーンもあります。

2章:チェーンの分類

 チェーンは、実用目的、装飾目的、様々な用途で使われていますが、その用途を大きく分けると次の3つに分かれます。それが工業用と金物用、そして装飾用です。それぞれがどのような特徴があり何が違うのかは以下のようになります。

●工業用チェーン

動力伝達用のローラーチェーンやドライブチェーン、ベルトコンベア用のチェーンや滑車用のチェーンなど動力伝達用のチェーンや、船舶の錨などを吊り上げるチェーンなどが代表的な工業用チェーンです。主に強度に優れた鋼鉄やステンレスでできており、その目的から、見た目の美しさよりも、コストや機械的強度が重視されます。

●金物用

チェーンロックや手すり用チェーン、照明器具などの吊り下げ、家具の固定などに使用されるのが金物用チェーンです。何かと何かをつなぐというチェーン本来の目的で使用されますが、工業用チェーンほどの強度は求められません。金属だけでなくプラスチックなどの樹脂でできたものもあります。チェーン形状の種類は多くありませんが素材やサイズのバリエーションは豊富です。

●装飾用

ネックレスやブレスレット、ペンダントチェーンなど、アクセサリーに使用されるチェーンが装飾用チェーンです。希少な貴金属を、美しさを表現しつつ身に着けやすいように加工したものです。装飾用チェーンの歴史は古く、エジプト、メソポタミヤ文明にまでさかのぼるとされています。強度よりも美しさが重視されるため、その形状(デザイン)のバリエーションが非常に豊富です。また一つ一つのパーツに繊細なカットが施されているものもあります。使用される素材は、シルバー、ステンレス、ゴールド、プラチナ等の貴金属から、鉄、チタン、銅、アルミ合金など、あらゆる金属が使用されています。直接身に着けるアクセサリーだけでなく懐中時計用のウォッチチェーンや、財布に取りつけるウォレットチェーンなどに使われるものも装飾用チェーンの一種です。

3章:チェーンに使用される素材

 チェーンには様々な素材が使用されています。古くから使われてきたのは金や銀などの貴金属、そして鋼、ステンレス鋼などの鉄や真鍮、アルミなどの金属素材です。
 さらに、インテリア目的では、木材やプラスチックなども使われています。チェーンで使用されている主な素材の特徴は以下のようになります。

●鉄

金属の中で最もなじみ深いのが鉄です。工業用、金物用などのチェーンに多く使用されています。鉄は、合金の種類も豊富でその中でも強度の高い鋼は、工業用として幅広く使用されています。また、金属素材としては比較的安価なのでコストパフォーマンスにも優れています。メッキなどの表面処理により、耐蝕性を高め美しく仕上げることも可能ですが、あえて腐食させ独特のサビを味わいとしてインテリアに用いることもあるようです。

●ステンレス

鉄の合金の一種で、別名サビない(サビにくい)鋼ともいわれているのがステンレスです。サビに非常に強く、独特のシルバーの光沢があり、見た目にも美しいのが特徴です。強度に優れ、水や腐食に強いため、厨房用品や科学設備などに用いられています。しかし鋼よりも原材料費が高く、加工にも手間がかかるため鋼のチェーンよりもコストは高くなります。

●真ちゅう

真ちゅう(しんちゅう)は、銅と亜鉛の合金で、黄銅とも言われています。金のような美しい輝きを持ち、英語ではbrass(ブラス)といいます。適度な強度を持ちながら、柔軟に変形させることができるなど、加工性にも優れているため、古くから、金物チェーン用の素材として用いられてきました。その特徴は耐蝕性に優れ、十分な硬さや強さ(引っ張り強さ)も持っているということ。また、金のような美しい光沢を持つことから装飾用チェーンの素材としても用いられることがあります。

●アルミニウム

非常に軽く、加工性に優れている金属がアルミニウムです。扱いやすい素材なので、装飾やホビー用のチェーンに最適とされています。実用的な用途では、アルミニウムにマグネシウムなどを加えた、強度や耐蝕性に優れたアルミニウム合金製のチェーンが使用されています。

●プラスチック

軽く大量生産に向いた素材がプラスチックです。強度は金属に劣りますが、耐蝕性に優れ独特の風合いがあることから、インテリアやホビー用途、または敷地などの境界の注意喚起などに使用されています。プラスチックの中でも、高密度ポリエチレン、ポリアセタールなどが多く使われており、ある程度の強度と耐候性が期待できますが、荷重をかけすぎると破損してしまうので使用には注意が必要です。

●貴金属

アクセサリーなど装飾用のチェーンには高価な貴金属が使用されています。ゴールド、シルバー、プラチナ、チタン、メッキ加工された鉄やアルミなど。実用目的ではないので、強度は求められず、デザイン性の高さや美しさなどが重視されます。アクセサリー用チェーンはその形状(デザイン)のバリエーションが非常に豊富で、同じ素材でもそのデザインによって大きく印象が変わります。

4章:チェーンの形状(デザイン)と特徴

 細かなパーツをつなぎ合わせ、線状にしたものがチェーンですが、パーツ一つ一つの形(デザイン)やつなぎ方には様々なバリエーションがあります。代表的なものが、環状のリンクをつないだリンクチェーンです。
 使用されるリンクの大きさによってロングリンクチェーンやショートリンクチェーンなどがあります。金物用から、船舶の錨用まで実用的な用途に幅広く使用されています。
 そのほかには板状のリンクをコロでつないだのが、自転車などの動力伝達に使用されるローラーチェーン(ドライブチェーン)です。
 そして、ボール状にプレスした金属のリンクを接合して線状にしたのがボールチェーンです。
 ほかにも形状の種類は多く、特に、美しさや個性が求められる装飾用チェーンのデザインパターンはバリエーションが非常に多彩です。工業用や金物用の実用チェーン、そしてアクセサリーなどに使われる装飾用チェーンの中でも、特に代表的なものをいくつか紹介します。

■工業用チェーン、金物用チェーンの種類

●リンクチェーン

最も基本的でシンプルな形をしたチェーンがリンクチェーンです。環状のリンクをつなぎ合わせていますが、リンクの大きさによってロングリンクチェーンやショートリンクチェーンなどがあります。リンク一つ一つが溶接されたもののほか、長さの調節のしやすい未溶接のリンクチェーンなどもあり、使い勝手に優れています。また構造がシンプルなため、比較的安価なことも特徴です。

●マンテルチェーン

リンクチェーンの環の一つ一つが90度ひねった形状をしており、リンクの溶接部分を目立たないように処理した装飾性の高いチェーンがマンテルチェーンです。ツイストリンクチェーンとも呼ばれています。

●ビクターチェーン

シンプルな環ではなく、複雑な形状をしたリンクをつなぎ合わせたのがビクターチェーンです。溶接などの後加工不要で十分な強度が確保されています。また一般的なリンクチェーンよりも、安定した強度が得られるため船舶などにも使用されています。ただしリンク1コマが通常のリンクチェーンよりも長いため、細かい長さの調節はしにくいとされています。

●二重チェーン

接合部が二重になっているのが二重チェーンです。強度が高く、形状バリエーションも多く、見た目が美しいため装飾目的にも使用されています。

●ボールチェーン

板を球形にプレスし、それをピンで繋いだチェーンがボールチェーンです。リンクチェーンのような武骨さがなく、しなやかで手触りが良いこと、またリンクチェーンのようにねじれることがないことが特徴です。ただし強度的にはリンクチェーンに劣ります。洗面台のシンクや、浴槽の栓をつなぐチェーンのほか、ボールにデザイン的なカットを施し、アクセサリーなどとして使用される場合もあります。

●サッシュチェーン

金属板をプレスして打ち抜いたものを折り曲げ薄い環状に加工して繋いだのがサッシュチェーンです。打抜鎖とも呼ばれています。リンクチェーンよりも軽量ながら、強度は比較的高く、さらにその薄い円盤状の形状から、壁などにも直接ビス止めができるなどの特徴があります。

●ローラーチェーン

外側と内側のひょうたん型をした板状のリンクを、コロとピンでつないだのがローラーチェーンです。スプロケット(歯車)と組み合わせて、自転車やオートバイ、機械類の動力伝達などに用いられています。チェーンの一コマ一コマがスプロケットに噛みこみながら動力を伝える構造のため、ベルトのようなすべりがなく伝達効率に優れています。

■アクセサリー用チェーンの種類

●あずきチェーン

丸いコマを連結させた、もっとも古く基本的なアクセサリー用チェーンがあずきチェーンです。形や構造は金物用などのリンクチェーンと基本的には同じです。楕円形(あずき型)のコマ(リンク)をいくつもつなぎ合わせたオーソドックスなデザインで、流行に流されず、シンプルなのでペンダントなどに使用すると宝石を美しく引き立てます。

●カットあずきチェーン

あずきチェーンのコマ一つ一つに細かなカットを施したのがカットあずきチェーンです。

●喜平チェーン

あずきチェーンと同じく、最も古くからあるチェーンの1つが喜平チェーンです。環状のコマをつなぎ合わせているのはあずきチェーンと同じですが、喜平ではコマ一つ一つをひねって押しつぶし、平らな面を作ってすべてのコマが上面(正面)を向くようにしています。こうすることで重厚で豪華な印象となります。1つのコマに2つのコマを通したダブル喜平、3つのコマを通したトリプル喜平などもあります。喜平という名前の由来は「喜平さんという職人さんが作ったから」や、「アメリカの騎兵が持っていた鎖の形から」など諸説あります。

●フィガロチェーン

あずきチェーンや喜平チェーンで、長短2種のコマを交互に連結したものがフィガロチェーンです。ロングアンドショートチェーンなどとも呼ばれています。組み合わせは長1:短1や長1:短3、長1:短5などがあり、また、短いコマと長いコマの環の線径や断面の形状を変えることでデザイン的なアクセントを加えたものもあります。

●ボールチェーン

アクセサリー用ボールチェーンも金物用ボールチェーンと基本的な構造は同じです。連なったボールが動きに合わせてコロコロ動き、アクセサリー用として使用するとキラキラと華やかな印象を与えてくれます。他のチェーンよりも重々しさがないため、カジュアルなファッションにも似合うとされています。

●カットボールチェーン

ボールチェーンのボール部分に、宝石のようなカットを施したチェーンがカットボールチェーンです。動く度にカットされた面がキラキラ光るのでペンダントトップなどとの組み合わせにも最適です。

●ベネチアンチェーン

四角い箱型の環(コマ)を、縦と横に交互に組み合わせてチェーンとしているのがベネチアンチェーンです。別名ボックスチェーンとも呼ばれています。パーツごとの間隔が狭く、密度が高いので、同じ長さのチェーンでもドッシリとした重厚感があります。ベネチアンチェーンには、4面タイプと8面タイプがあり、4面タイプは、板状の素材を単純にシンプルに箱状に折り曲げたもので、コマには4つの面があります。8面タイプは、4面タイプのコマのエッジ部分をさらに面取りし、より複雑な8つの面を作り出しています。面の数が多い方が丸みのあるやわらかな雰囲気となり、また、光をよりキラキラと反射させるので華やかさが増します。

●スネークチェーン

スネークチェーンはその見た目が蛇(スネーク)の胴を連想させるのでこの名前がついています。 コマの断面形状は丸の他、四角、楕円、長角、六角、三角などがあります。滑らかな肌触りと動きが特徴ですが、曲げ跡に癖がつきやすく繊細な作りなので、ペンダントトップなどを吊るすのには向いていません。

まとめ

 チェーンと一口にいっても、工業用から金物用、そしてアクセサリーなどの装飾用など様々な種類があることがご理解いただけたでしょうか。
 アクセサリー用のチェーンに関しては、金やプラチナなど素材の違いやデザインの好みで選ぶものですが、実用的なチェーンの場合、デザイン的に違いだけでなく、サビへの強さや機械的な強度、しなやかさや細かな機能にも違いがありまる。目的や使用シーンに合わせて適したチェーンを使い分けるようにしてください。
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