断熱シートの貼り方

 暖房をつけているのに部屋が暖かくならない。または冷房を使っているのに部屋の温度がなかなか下がらない。そんなことはありませんか。その原因として考えられるのが部屋の窓です。窓を通じて屋外の冷気や熱気が部屋に入り込んでいる、または逆に部屋の暖気や冷気が外に逃げているためです。熱は温度の高いところから低いところへ移動しようとする性質を持っています。
 窓は、ガラス一枚で屋内と屋外を仕切っているため、屋内と屋外の空気の熱が伝わりやすく、暖房や冷房の効果を低下させてしまうのです。そんな窓の防寒、断熱効果を手軽に高められるアイテムが窓用の断熱シートです。ここでは簡単に貼れて暖房や冷房の効率アップが期待できる、断熱シートの貼り方をご紹介します。

1章:断熱シートとは
2章:断熱シートの種類
3章:貼りつけに適した窓、適さない窓
4章:水貼り断熱シートの貼りつけ方
まとめ

1章:断熱シートとは

空気の層で暖気が外に逃げるのを防ぐ

■窓が熱を伝えることでエアコンの利きを低下させる

 エアコンの暖房や冷房の効きを低下させてしまう原因には天候や部屋の環境、エアコンのコンディションなど様々な要因が考えられますが、中でも大きな原因の1つとして、考えられるのが窓です。窓は、薄いガラス1枚で屋内と屋外を仕切っています。真冬や真夏など屋内と屋外で極端に温度差のある環境で、仕切っているのが窓ガラスだけとなれば、冬なら熱が屋内から屋外へ、真夏には逆に屋外から屋内へ簡単に伝わってしまいます。

 しかし、実はガラス自体の熱伝導率はそれほど高くはありません。本来は熱を伝えにくい素材です。住宅に使われるコンクリートや鉄などの金属に比べてもむしろ非常に低い素材なのです。
 ではなぜ窓が熱を伝えやすいのか、それは、窓に使われているガラスの厚みが、単板ガラスであればわずか5㎜程度しかないためです。非常に薄いため熱伝導率があまり高くなくても、簡単に熱を伝えてしまうのです。

 熱というのは温度の高い場所から低い場所へと移動し、同一の温度になろうとする性質を持っています。断熱材などが入っている部屋の壁であれば、部屋の中と屋外はきちんと仕切られ、熱気や冷気が移動する可能性は低いでしょう。しかし、窓は、二重ガラスや断熱ガラスでない限りガラス1枚で屋内と屋外を仕切っているため、直に屋内や屋外の空気の熱が伝わりやすく、暖房や冷房の効果を大きく低下させてしまうのです。


■暖房や冷房の効果をアップ! 結露も防げる断熱シート

 カーテンやブラインドなどである程度熱を遮ることはできますが、それでもある程度は伝わってしまいます。また、せっかくの採光を妨げてしまうことにもなります。そこで、ぜひおすすめしたいのが窓の防寒、断熱効果を手軽に高められるのが断熱シートです。賢く利用することで暖房や冷房の効果を高められます。効率が上がることで省エネ効果も期待できるでしょう。

 窓用の断熱シートとは、ポリエチレンなどでできたフィルム状のシートです。このシートを窓ガラスの屋内側の面にシールのように貼りつけることで、シート自体と、シートと窓との間にできた空気の層によって熱の移動をシャットアウトし、屋内の保温・保冷効果を高めるというものです。暖房や冷房の効率アップの他に、結露なども抑える効果も期待できます。

 窓断熱シートには、直射日光の赤外線や紫外線を遮り冷房効果をアップする夏用断熱シートと、暖房効果を高め結露発生を抑制する効果のある冬用窓断熱シート、そして冷房と暖房どちらにも効果的な夏冬兼用の窓断熱シートがあります。使い方は基本的に同じで窓の屋内側に貼りつけるだけです。断熱シートは、使用に伴い徐々に粘着力が弱まったり、汚れや変質によって透明なフィルムに白濁が生じてしまうことがあります。そのため、多くの場合半年ごとの貼り替えが推奨されているので、夏前、冬前などシーズンごとに貼り替えるのが効果的です。

 シールのように粘着剤によって貼りつけるタイプのほか、霧吹きなどで水を吹きつけて貼る水貼りタイプがあります。凹凸面のあるすりガラスなどには粘着シートタイプが貼りつけ可能です。柄やデザインも豊富に揃っていて、部屋のインテリアに合わせて選ぶことも可能です。さらに、貼ることで窓ガラスを割れにくくし、防犯効果を高めるとともに目隠し効果のある断熱・防犯兼用の窓用断熱シートもあるのでそういったものを使ってみるのもオススメです。
断熱シート
断熱シート
断熱シート

2章:断熱シートの種類

季節に合わせて断熱シートを使い分ける

 前述したように窓用の断熱シートには、冬用と夏用、さらにオールシーズン用があります。温かい室内から熱が逃げるのを防いでくれるのが冬用で、夏場の太陽光の日差しから熱や紫外線を遮り、冷房の効果を高めてくれるのが夏用です。そしてオールシーズン用断熱シートは双方の機能を持っています。

 また、外からの視線を遮り、室内が覗かれないようにしてくれる防犯用や、地震などの際に窓ガラスが割れても飛散を防いでくれる防災タイプなどの人気も高いようです。こういったタイプももちろん断熱効果を持っています。
 他にもステンドグラス風や、デザインに凝ったものなど、インテリア感覚で使える断熱シートもありますし、逆に無色透明で断熱効果を発揮してくれるものなど、ニトムズなど大手メーカーからは様々なタイプが発売されています。目的に合ったものを購入するようにしましょう。

 さらに、窓用だけでなく床の断熱に効果のある断熱・保温シートがあります。冬場暖房の効果を高めたいという場合は、窓用の断熱シートと合わせてこういったものを使うのもオススメです。床用のシートは、アルミなどが蒸着されたシートで、冷たいフローリングなどの床とラグやカーペットの間に敷くことで床から伝わってくる冷気を遮りながら、室内の保温効果を高めてくれるというもの。暖房効率がアップし節約にもつながります。
 床用の断熱・保温シートは、無垢のフローリングの上に、ホットカーペットなどを使用する際にも効果的です。木材でできたフローリングの上でホットカーペットを使用すると熱によって割れや反りが起きてしまう場合があります。その熱が伝わるのを防いでくれるので安心してホットカーペットなども使えるでしょう。使い方は簡単で、ホットカーペットとフローリングの間にシートを敷くだけです。

3章:貼りつけに適した窓、適さない窓

凹凸のある窓に貼るには専用のシートを選ぼう

 窓用の断熱シートはどのような窓ガラスにでも貼ることができるというわけではありません。貼りつけ可能なガラスと、貼りつけに適さないガラスというのがあるので注意してください。最も適しているのは表面が平滑で、透明、もしくはくもりガラスタイプの窓ガラスです。こういったガラスなら種類も豊富な水貼りタイプの断熱フィルムを簡単、かつキレイに貼りつけることが可能です。

 表面に凹凸のあるガラスの場合、フィルムがガラス表面に密着せず、水貼りタイプでは貼れないことがあります。その場合はシールのように貼ることのできる粘着シートタイプがオススメです。また、どうしてもこの柄のフィルムを貼りたい! という場合は、断熱シート用の透明な両面テープなども売られていますので、そういったものを使ってみても良いでしょう。

 注意が必要なのは、災害時などにガラスの飛散を防止してくれる網入りガラスです。網入りガラスはガラスの中に金属のワイヤーが入っています。ガラスと金属は熱膨張率が違い、フィルムによって窓ガラスに熱がこもってしまうと、熱変化によって窓ガラスが割れてしまう可能性があるのです。貼らないように注意してください。
 また、ヒビ割れなど破損のあるガラスなどにも貼らないようにしましょう。熱がこもり割れが広がってしまう可能性があります。貼れるガラス、貼れないガラスは、商品によっても違ってきますので、詳細は説明書などをよく確認してください。

断熱シート

●断熱シート貼りつけに適さないガラス

・網入りガラス
・真空二重ガラス
・合わせガラス(熱線吸収、熱線反射ガラス等)

4章:水貼り断熱シートの貼りつけ方

●貼りつけに必要な道具

 断熱シートの貼りつけ作業には、以下のような道具が必要となります。
 粘着シートタイプの断熱シートの場合には、貼りつけに霧吹きは不要ですが、窓ガラスのクリーニングのために用意しておくと便利です。
・必要な道具
霧吹き
ハサミ
定規

・あると便利な道具
カッター
油性ペン
中性洗剤
軍手など作業用手袋
雑巾
新聞紙

●断熱シート貼りつけ手順

・窓ガラスを掃除する

窓ガラスを掃除
 作業しやすいようにカーテンやブラインドは外しておきましょう。そして窓ガラス表面を掃除してください。水や中性洗剤を使ってガラス面のホコリや油汚れを拭き取ります。汚れが残っているとシートが密着しにくくなるので丁寧に掃除してください。またガラスとサッシとの間の汚れにも注意してください。
 掃除に洗剤を使用した場合は、完全に拭き取ってください。洗剤が残っていると密着を弱めてしまいシートが剥がれやすくなってしまいます。また、掃除の際は、化学雑巾は使用しない方が良いでしょう。化学雑巾を使用すると断熱シートが貼りつきにくくなることがあります。

・断熱シートをカットする

 断熱シートを適切なサイズにカットします。貼りつけたい窓ガラスに使用する断熱シートをあてます。必要な大きさをしっかりと確認したら、油性ペンなどを使って断熱シートに印をつけておきましょう。シートを窓ガラスから一旦はずし、ハサミやカッターなどを使って、印をつけたサイズ通りに正確にカットします。手を切らないように注意してください。
断熱シートをカット

・窓ガラスに水を吹きかける

窓ガラスに水を吹きかける
 貼りつける窓ガラス分のシートを切り出すことができたら、貼りつけ作業を開始します。掃除をしておいた窓ガラスに、用意しておいた霧吹きを使って、水を吹きつけます。水を吹きつけるのは、窓ガラスの室内側、シートを貼りつける面です。水は垂れるくらいにたっぷりと吹きかけましょう。その際、床が濡れてしまうことがあるので、あらかじめ新聞誌などを敷いて養生しておくことをおすすめします。

・貼りつけ面を確認しガラスに貼りつける

ガラスに貼りつける
 断熱シートは窓ガラスに貼りつける面が決まっています。粘着タイプではない水貼りシートは間違いやすいので注意してください。説明書などをよく確認しておきましょう。

水の量が少ないと貼りつきにくいことがあります。シートを貼る直前に、貼りつけ面にも霧吹きで水を吹きかけておきます。

・シートを密着させる

シートを密着させる
 窓ガラスの上部からシートを貼っていきます。キレイに仕上がるように角を合わせて貼りつけたらシートの表面を手で軽く押さえます。全体に貼ることができたら、次にシートの中央から上下左右方向に向けて、手を押しつけるようにしながら、ガラス面に間の空気を押し出して、しっかりと密着させます。

 粘着力が足りず、端部分が剥がれてしまうようであれば、少しだけシートをめくり、その部分に霧吹きで水を吹きかけてから貼り直します。

 また、表面にシワなどができてしまった場合でも、水貼りシートであれば、一度剥がして再度貼り直すことが可能です。ただし、貼り直しを繰り返すと粘着力が低下するのでやりすぎないように注意してください。

・完全に乾燥させて完成

 窓ガラス全体にキレイに貼ることができたら、シートの室内側となる面を軽く掃除して、しばらく時間をおきます。密着面の水分が完全に乾燥すれば作業は終了です。

 このように透明度の高い断熱シートなら日光を遮らず室内が暗くなりません。断熱シートだけでも結露対策になりますが、合わせてアルミサッシなどに使用できる結露対策テープなどを貼っておくとさらに効果的です。

●断熱シートの剥がし方

 窓用断熱シートは半年ごとの交換が推奨されています。使用に伴いシートが剥がれてしまったり、表面が白濁してくると効果が低下してしまうので、定期的な交換がおすすめです。新しい断熱シートに貼り替える際には、一旦古くなった断熱シートを剥がす作業が必要です。
 シートの剥がし方は意外に面倒です。特に長い間交換せずに放置された断熱シートは糊が固着してしまってキレイに剥がれない場合があります。ドライヤーやスクレーパーなどを活用し、窓ガラスを傷つけないように丁寧に作業してください。剥がし方の手順は以下の通りです。


・必要な道具
ドライヤー
霧吹き
カッター
スクレーパー
中性洗剤

・シートを温める

ドライヤーを使い、断熱シートを貼った窓ガラスを温めます。気温の低い冬場はぬるま湯に古新聞を浸しそれをシート表面に貼りつけて30分ほど放置しても良いでしょう。

・シートの端を剥がす

スクレーパー
スクレーパーやカッターナイフを使い、シートの端を指でつまめる程度までゆっくり剥がします。

・フィルムに切れ込みを入れる

指で引っ張るとフィルムが伸びてしまい、一度に剥がれにくいという場合はカッターでフィルムに切れ込みを何ヶ所か入れ、分割して剥がしましょう。

・中性洗剤を吹きかける

シートを全て剥がすとガラスの表面にはのりが残ってしまう場合があります。こののりは拭き取りだけでは取れないので、水で薄めた中性洗剤を用意し、ガラスに吹きつけ、しばらく置いておきます。

・スクレーパーでのりを削ぎ取る

スクレーパー
洗剤で残ったのりが柔らかくなったら、スクレーパーを用意してのりを削ぎ取ります。スクレーパーの刃は鋭利なので手を切らないように注意して作業しましょう。また熱反射ガラスや強化ガラスはキズがつきやすいのでその場合は金属製のスクレーパーではなくプラスチック製のスクレーパーを使用してください。

・掃除をして終了

のりを全て取り去ったら、最後に雑巾などに薄めた中性洗剤を浸しガラス全体を掃除すれば終了です。

まとめ

 断熱シートは、窓ガラスへの貼りつけ作業も比較的簡単で、手軽に実践できる暑さ、寒さ対策としてはとても効果的です。冷房効果や暖房効果を高めてくれるので省エネ効果も期待できる他に、結露などの防止にも役立ちます。有効に使って、夏の暑さ対策、冬の寒さ対策などにぜひ役立ててください。

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